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シキの過去

フォーリナー……出なかったぁ(。´Д⊂)


ホシカッタァーーー!!!


もう、石無いポ……。


おぉぅ……。


い、いいもん!シバの女王当たったしっ!( ̄^ ̄)


……ふへぇぇ~・゜・(つД`)・゜・





ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

前回のあらすじぃぃぃぃぃい!!!


『ある日!』


『森のなか!』


『ドラゴンゾンビに……出会ったぁ~……』


のどんっ!ι(`ロ´)ノ




「ぐ……っ!?」



傷だらけの身体に片目を思わず閉じて堪えながらシキ……不知火姫希は目の前にいる存在へと目を向けていた。服はボロボロではあったが、傷は身体中にあらかじめ準備していた[治療術]を籠めた刻印を刺青の様なものによって身体・体力・魔力等を回復と治療を行っている。刺青は一般的に痛々しく恐ろしいイメージがありそうだが、姫希の身体にある刺青は刺青というよりペイント。色は目に良さそうな鮮やかな翡翠色で一つ一つ別々に波の様な紋様である。その数ある一つの波の紋様を消費する事によって身体中の傷は治ったのだ。まだ服下にもその紋様は数多くあるのでストックとしては十分にも思えるだろう。


だが、今は姫希の目の前にいる相手が問題である。


この場所は『迷宮(ダンジョン)』、《オリンポス》の最終点層。


その《オリンポス》がどれ程の階層があったかはもう姫希自身100を越えてから数えていない。だが、ここが最終点層だというのだけはわかっている。何せ、この場所へ来るのは実に6回目なのだ。



ーーーまさか再び(・・)この場所へ辿り着いたとは……。


「くそったれ、この野郎ッ!!!何度一からやり直しさせる気だッ!!!」


ーーーうむぅ。やり直しする度に縛りやらなんやらしているのだが……しぶといなお前。


「だから!ここにきた時点でこの『迷宮(ダンジョン)』出られるんだろ!?」


ーーーそうだが?


「だったら、速くここから出せよ『迷宮の核(ダンジョン・コア)』ッ!!!」


ーーーえ、だってそれじゃつまらんだろ?


「ふざけるなよぉぉぉぉぉぉお!?!?」



姫希は目の前に浮遊している透明な大真珠にも見えるが『迷宮(ダンジョン)』の核である『迷宮の核(ダンジョン・コア)』に怒りを込めて叫んでいた。そんな姫希に『迷宮の核(ダンジョン・コア)』はヤレヤレっといった感じに溜め息をついている。そもそも『迷宮の核(ダンジョン・コア)』が喋る事など本来有り得ないのだが神々が生み出した存在なので可能性としては無くもない。本来なら最終点層まで突破すれば元の入り口前に転移させてくれる筈なのだが、どうやらこの『迷宮の核(ダンジョン・コア)』は何を思ってか姫希をこの場に来る度に第一階層に戻されているのだ。加えて今まで倒してきた地球の伝説の英雄やらモンスター達は復活しているという始末。ただ、もう一度やり直すという訳でなく『迷宮の核(ダンジョン・コア)』は何かしらのデメリツトを姫希に与えている。


例えば一回目は攻撃系魔法の使用不可。


二回目は武器使用不可。


三回目は姫希のみに重力五倍。


四回目は魔力使用不可。


五回目は人形でしかなかった英雄・王・剣豪・戦士達のコピーに御本人の意識を入れ込む。


姫希は思った。『迷宮の核(ダンジョン・コア)』に何か悪い事をしたのだろうか、と。五回やり直しする『迷宮(ダンジョン)』等流石にこの世界でも無い。だが、あの『迷宮の核(ダンジョン・コア)』の口振からすると暇潰し等といった理由でこの様な事をしているらしい。



「ねぇ俺、何かしたかな!?」


ーーー……『男の娘で異性にモテるであろう、それに可愛い』で40点、『そこそこ強い、てか強い』20点、『リア充っぽい』30点で計90点。そして『これだけやってもここまで来た』からもう10点追加で合計100点、凄いね、満点だなっ!ってことで20点につき一回やり直し。つまり5回やり直しってことで……。


「え、酷くない?てか、何だよそのシステム!?」


ーーーお前がここに来た瞬間に考えたが……不満か?


「不満大有りだわっ!?もう家に帰りたい!!!」


ーーーフハハハ。安心しろ、色々と縛りとか無理に何回もリセットさせたからもう『迷宮の核(私自身)』も限界だ。最後に英雄達御本人の意識を入れ込んでも倒すとか……どんだけだよまじで。ゼウス様ビックリだわ。……あ、ゼウス様はヘラ様に浮気がバレて色々あってそのまま主神をアテナ様に譲ったんだっけ。だから今はアテナ様が『迷宮の核(この私)』の……。


「……何ぶつぶつ言ってるかわからんけど、速く帰らせてくれないかな?もうやり直しは出来ないって言ってたからもうこれで……。」


ーーーだから言ったでしょ。それじゃぁつまらん(・・・・・・・・・)って。


「は?それはどういう……」



姫希が言い終える前に『迷宮の核(ダンジョン・コア)』に変化が起こる。その『迷宮の核(ダンジョン・コア)』の周りに数え切れない程の数多の光のオーブがこの最終点層に現れたのだ。姫希は考えるよりもまず身体が反応して『迷宮の核(ダンジョン・コア)』から距離を取る為に後方へと下がる。


辺りに漂う数多の光のオーブは全て『迷宮の核(ダンジョン・コア)』へと吸収されていく。吸収される度に『迷宮の核(ダンジョン・コア)』の色は徐々に白くなっていく。ただ白く、何色にも犯されぬ色へと。



「なに、を……」


ーーーふむ。実は最後に英雄・王・剣豪・戦士達の意識と対話をしていたのだよ。そして彼等はこの『迷宮の核(ダンジョン・コア)』に全て(・・)をこの時のみ譲渡すると言ったのだ。……この意味、わかるか?


「まさか……」


ーーーそう、そのまさかだよ。『迷宮の核(私自身)』、このまま消滅するのもつまらんのでな。だから最後の試練として、全ての英雄・王・剣豪・戦士達の力を有したこの『迷宮の核(ダンジョン・コア)』がお前の相手となるということだ。


「っ!?」



迷宮の核(ダンジョン・コア)』は瞬きするよりも速く人形へと姿を変えていた。人形というより、人型。身体中は真っ白で顔はのっぺらぼうである。その人型になった『迷宮の核(ダンジョン・コア)』の両手にはある日本刀が握られていた。加えて両肩部分から新たな手が二本づつ生えるとまた何処からともなく日本刀が握られている。



「っ、それは……」



迷宮の核(ダンジョン・コア)』が握られている六本の日本刀を姫希は知っていた。この 『迷宮(ダンジョン)』で戦った侍達が持っていた日本刀。流石にその名を姫希は知らないがその名を聞けばどの侍が持っていたのかわかるだろう。


『無名金重』・『大和国住国宗』・『物干竿』・『童子切安綱』・『加州清光』・『和泉守兼定』。


どれもが業物であり、有名な侍達が保有していた物。


だが、誰もが思うだろう。


どれだけ優れた武器を多く持ち、使っても邪魔になるのが見えていると思うだろう。しかし、『迷宮の核(ダンジョン・コア)』はその六本の業物の名刀を一本一本無駄の無い、有り得ない程に無駄の無い構えをしていたのだ。持つ手一つ一つがそれぞれ別の意志が宿っており、それが絶妙なバランスを生み出している様だ。


姫希は神剣エアと神刀"空"を両手に持ち、その柄には『変形武器(トランス・ウエポン)』を鎖で変形させ繋げられている。


姫希は二つの武器を、『迷宮の核(ダンジョン・コア)』は六本の武器を。


対峙している瞬間、まるで時が静止したかの様に両者は構えたまま動かない。時が静止というよりその空間が凍ってしまったかの様にも感じる程冷たい雰囲気を放っていた。


そして、両者が動き出す。


まず最初に動いたのは『迷宮の核(ダンジョン・コア)』だ。六本の業物をそれぞれ別に新に構えると姫希に向けて正面から突っ込んでいく。



ーーー『六刀・燕返し』!


「っ!?」



迷宮の核(ダンジョン・コア)』は六本の業物の一刀目をそれぞれ別の方向へと斬った瞬間、第二刀目を元へ戻す様に斬り返したのだ。六本もあれば邪魔になるのではと思うかも知れぬがやはり剣豪達の力を合わせた一撃。相手を切り刻む様に速く鋭い一撃が放たれたのだ。姫希自身も『物干竿』による燕返しは受けたが、これ程逃げ場を極限にまで無くし、斬り込む一撃は初めてであった。しかし、姫希は『エア』と『空』を構えると『迷宮の核(ダンジョン・コア)』が放った『六刀・燕返し』の一撃一撃を確実に鋤かしていき、突破したのだ。しかし、『六刀・燕返し』は休みを与えようとはせずにそのまま姫希に六本の業物で斬りつけようとする。対する姫希もそれを受け止め、流し、捌いていく。


何十をも越える剣戟が両者の間で響き渡る。


両者の戦いは剣や刀では収まらず、『迷宮の核(ダンジョン・コア)』は他に『エクスカリバー』や『マルミアドワーズ』、『オートクレール』等の武器を使っての接近戦を、時には『毒蛇龍弓(ハイドラ)』・『クロスボウ』を用意て遠距離から。『方天画戟(ほうてんがげき)』や他に『黄金の短剣』、『超剣』、『超斧』を用意た破壊力き特化したもので姫希を襲う。


姫希が『天人族』や『魔人族』となり、空中からの戦いになると『黄金の羊の毛皮(ゴールデン・フリース)』を使用して空中戦へと持ち込んだ。勿論、魔法も使用して。加えて『駿足の鎧マドゥカッシャ・アルミュール』や『戦女神の楯(イージス)』という防具と盾も使用しているのだ。負傷すれば『エクスカリバー』の保有者であったアーサー王の身体能力()によって回復するという力もある。


一方の姫希は『エア』と『空』だけでなく、『変形武器(トランス・ウエポン)』の他に魔法や陰陽術、それぞれの種族に変身して器用に『迷宮の核(ダンジョン・コア)』との拙戦を繰り広げていた。


武器だけでなく、己の拳、体術の戦闘も第三者から見ても白熱する程の攻防もあった。


その両者が拙戦を繰り広げている空間は大地は崩壊し、荒れ地へと変貌する。


そして長い戦いの中、いよいよ決着が着こうとしていた。


戦うのと同時に姫希が仕掛けていた陰陽術による罠によって『迷宮の核(ダンジョン・コア)』を拘束する事に成功する。



ーーーぐっ!?ガ、なんとっ!?!?


「これで……終わりだ!!!」



長い戦いで両者はボロボロで身体中から血を流し、姫希は気絶寸前でもあった。『迷宮の核(ダンジョン・コア)』も身体が欠損しており修復も不可能となっていたのだ。


姫希は最後の一撃を込める。


変形武器(トランス・ウエポン)』によって、神剣エアと神刀"空"の二つを融合させた一本の刀剣が握られていた。その刀剣は鮮やかな虹色の光を放ちながらとてつもないエネルギーを放出している。長さは刀身だけで3メートルを越えており、大型モンスターをも切断できそうな大きさだ。加えてその刀剣は姫希の莫大な魔力を込められているのでその一撃は全ての英雄の力を有している今の『迷宮の核(ダンジョン・コア)』でも耐えられないだろう。



「はぁぁぁぁぁあ!!!」



雄叫びをあげながら今の姫希が放つ最大最高を有する一撃を『迷宮の核(ダンジョン・コア)』に向けて降り下ろした。


姫希の一撃により、辺りは光の波に呑まれていく。


そして……。




~~~~~




「……んっ……夢、か」



懐かしい夢から目を覚ました姫希……シキは少し眠そうに寝ていたベッドから上半身を起こした。シキは久々に見た夢に染々と年月が経った事を実感していた。シキが見た夢は、数年前の出来事であり実際に体験したのだ。



「…………ほんと、よく諦めなかったな。あの時の俺は」



あの時は生きて帰る事に必死だったからこそ、諦めずにあんな理不尽な事を乗り越えたのだ。


《オリンポス》の出来事は、シキ本人とそれを傍観していた神々のみしか見ていない。家族は出来事を知っているが、実際に見たわけではないのだ。だが、家族は信じてくれたのはとても嬉しかった。それよりも《オリンポス》を突破し、神々と話した後その足で病院へ。後から慌てて駆け付けた両親に思わず今まで我慢してきた恐怖等がダムが決壊するかの様に後から号泣した事は今でも恥ずかしく、そんな自分を両親は無事に生きて帰ってきた事を褒めながら抱き締め、頭を撫でてくれた時は安心したものだ。


《オリンポス》での戦いの内容を聞けば、シキは伝説の英雄や王・戦士達を倒した最強の存在と思うかもしれないがそれは違う。シキ本人でもそう言うだろう。相手は全ての英雄・王・戦士達の力を有した『迷宮の核(ダンジョン・コア)』。英雄・王・戦士達本人ではないのだ。本当の英雄・王・戦士達全ての相手にするとなれば今でも厳しいかもしれない。それに《オリンポス》にいた英雄・王・戦士達も意思を宿したとしても身体はコピーなのだから尚更である。



「……ふぅ、朝か」



昨日の屋台ではトラブルがあったものの、大盛況であった。スープも全て完売。その後に先に葵とクリムに取ってもらっていた宿へ向かう頃には日が暮れていたので少し速めに皆は部屋で休む事になったのだ。



「んんっ……」



シキの身体に抱きながら眠っている妻子達。とても気持ち良さそうにスヤスヤと眠っている。しかし、シキが起きた事に反応したリゼットは窓から入り込む朝日の光に少し眩しさを感じながらも片目を開けてその眼に夫の姿を写した。



「おはよう、リゼ」


「ふぁ~……はよぉ……シキ……」



眠たいながらも挨拶を反すリゼットだったが、そのまま上げた顔をそのまま寝落ちするかの様にシキの胸元へとポンっと伏せてしまう。だが、そのまま二度寝した訳ではないらしくシキの胸元に顔を着けたまま話す。



「今日は……?」


「『カグヤ』の首都『キョウラク』に」


「あ~……そういや、空海挺()で言ってたな……」



倭国『カグヤ』の首都『キョウラク』。


そこがシキ達の目的地である。事前に調査していたが、『キョウラク』までの道はある程度はそれほど大した道のりではない。


念の為に『エンカ』・『スイジン』・『ライデン』にはそれぞれ倭国『カグヤ』の捜索をしてもらっている。随時連絡を取っているが昨日の夜は『エンカ』が『ドラゴンゾンビ』と遭遇し、討伐したという情報のみ。他には前に調査していた通りこの『カグヤ』ではモンスターと共に生活している。現に昨日の屋台でもモンスター連れの冒険者や住民も頻繁に目にしていた。むしろモンスター連れでない方が珍しく思われるかもしれない。


『勇者』達はというと、昨日の内に用意されていた馬車で何処か向かった様だ。恐らくではあるがシキ達と同じ目的地『キョウラク』だろう。葵の髪型、髪と目の色を変えていたので気づかれてはいない。



「……あ、おはようございます」


「むぅ……おはよ……」



どうやらアルトレアとスミリアも起きたようだ。時間的にも6時過ぎだろう。するとコンコンっと扉がノックされる音が聞こえてきた。



ーーー御主人様(マスター)、葵です。朝食の準備が出来た様なので呼びにきました。


「あぁ、わかった。……さて、アイリスとマシロ(二人)を起こそうか」



新たな一日が始まる。


シキ達はスヤスヤと眠る娘二人を起こすと扉前に待機していた葵とクリムと共に宿一階の食堂へと向かうのであった。








ミアン「やっほ~!毎度お馴染みっ、影の女王スカアハの息子ミアンだよぉ~!」


ミアン「さて!今日はアーサー王の『エクスカリバーの鞘』について説明するよ!」


ミアン「実は『エクスカリバーの鞘』はあの剣や刀を納めるあの鞘じゃないんだ。聖剣や魔剣、天剣……剣だけじゃないよ、同じ力を持つ他の武器の鞘はその武器の所有者の事を指すんだ。そう、所有者こそが鞘。だから『エクスカリバーの鞘』はアーサー王自身。アーサー王の体質は劣化版の[治療術]みたいなものだったんだ。何時でも何処でも劣化版[治療術]を発動していたからかなりの魔力の保有者だった事がわかるねっ!でも、その体質を封じされた理由としてはアーサー王自身が莫大な魔力を使用したからっていう説があるんだ。でも、そんな莫大な魔力を使用するって……何に使ったんだろうね?う~ん……誰かの為(・・・・)に自身の魔力の殆どを使った、とか?あはは~、まさかねぇ~」


ミアン「さて、次回は!」


ミアン「どうやら、『カグヤ』の首都『キョウラク』を目指すみたいだね~。他に新たな物語が生まれる、かも?」


ミアン「次回もお楽しみねっ、あでゅー☆」



ーーーーーーーーーーーーーーーーー


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質問(キャラクターに対しての)も受け付けています!

その他にも質問があればドンドンどうぞー!

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