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花
「嗚呼、会いたいな」
「嗚呼、会いたいね」
白い猫の僕と、黒猫の君が同時に言う
会いたいのは
僕たちを創った
白い兎と黒い兎
白い猫の僕は
雲の上から
尻尾をゆらり ゆらりと
揺らして
不満げな顔をする
黒い猫の君は
サファイアブルーの瞳を静かに伏せている
黒い翼が天界の星々の灯りに煌めいている
ルビーレッドの瞳を
僕は下界に向ける
今日も人間たちの空は雨である
暗い空から
悲しみに似た雨が降り続けている
「眠いな」
「眠いね」
同時に僕らは欠伸をした
下界の猫同様
天界の僕らも雨はあまり好きじゃあない
顔を舐めてしまう
ついつい、だ
僕らが顔を舐めてしまうと
雷の神様が笑う
雨の神様も調子に乗って下界に大雨を降らせてしまう
だから我慢だ
「魔法はあと少しだけ使えるね」
「そうだね」
僕らの会話は唐突だ
「幸を願おう」
「誰に」
サファイアブルーの瞳が決意に満ちている
ルビーレッドの瞳を僕は逆に閉じた
君の事は解っているつもりさ
「さあ、行こうか」
「行こう」
僕らは翼を広げる
その翼から
光が溢れる
「今年も梅雨が暴走しないように僕らが魔法をかけるんだ」
「今年こそ恵みの雨だけにするように僕らは魔法をかけるんだ」
光は地上に届く
大地から
一つの芽が出た
希望の花
白い猫と黒い猫の君が託した
希望の花……
訳が分からないながらも、お読みくださり、本当にありがとうございました……。




