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虹

このお話は「白い兎と黒い兎」に続く物語……。

曇天の空の下


人間たちの暮らしを眺めながら


僕と君は


下界を眺める


此処は


白い兎と黒い兎が作った天界の世界……


此処は不思議な空間


普通の動物じゃあ辿り着けない


僕は白い猫


じゃあ「白猫」でいいじゃあないかって?


翼(・)が生えた猫だから


普通の白猫じゃないだろう


だから、白い猫でいいのさ……


君は黒い猫


ぶらりぶらりと


尻尾を揺らしている


そのサファイアブルーの瞳をこちらに向ける


「おい、勝手に紹介しないでくれよ」


そして大きな欠伸をする


背中の翼を震わせて……


「今日も今日とて、下界は雨模様だな」


僕はルビーレッドの瞳を光らせて言う


「ああ、そうだな」


君も気だるげに返事をする


「傘を差すってどういう気分なのかな」


突然、君が言った


サファイアブルーの瞳は不思議な光で満ちている


「さあ、どんな気分かな」


僕はただ、返事をしただけに止めた


僕は回想に耽る


あの頃の事を思い出す


空色の傘を差したあの女の子の事を……


君も何かを思い出すように


瞳を閉じている


下界は


晴れていくようだ


人々の顔が空に向かう


「「魔法をかけよう」」


僕と君は同時に言う


白い兎と黒い兎から教わった魔法



しゃらり


しゃらりら



雲間から光が差し


空に虹がかかった……


お読みくださり、ありがとうございます……。

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