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普通の朝
毎日の日課。朝、電車に乗った。もちろん57分発の電車である。あの人に会うためである。
電車の中は混雑している。学生が多い。他にも通勤のサラリーマンなどである。私はその中から彼を探す。
時に私はこんなことをしていて良いのかなと思う。恋に振り回されて、今やるべき事がおろそかになってしまうのではないかなんてことを考えてしまう。本気になるのが怖くて、どっぷり彼にハマっていくのが怖い。
いろんなことを言い訳にして、一歩を踏み出すことができないでいる。
電車は停車した。降りる人たちを見ていると彼がその中に居たのである。
凛としていて、美しい。やっぱ彼じゃなきゃ駄目なんだ。一樹さんじゃなきゃ駄目なんだ。そう自分の中で再確認していたら、一樹さんがこっちを見てくれた。
「おはよう。」
一樹さんは昨日と同じように、でも今までとは違って確かに私だけに声をかけてくれた。
「おはようございます。」
緊張した。一言うだけでも、友人と話す時とは違って時間が長く感じる。




