Method9:原の屋敷2
タイトルバックイラスト:西山りょう
その昔、かにがRPGツクール2000で制作したゲームの小説化!
ゲーム版のメッセージや内容を抽出したものを再構成し、西山さんが小説化を担当しました。
エンドレス・ロード関連作品。
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洋館は3階まで吹き抜けになっていた。
どうやら1階には見張りはいないようだ。
中央の飾り階段の右奥には貨物用と思われるエレベーターが見えた。
また、左横には来客用の豪華なエレベーターがある。
円は神崎を従え、ハンドガンを手にして静かに階段を登り始めた。
すぐに2階へ到達すると、円が通路を確認する。
「進行方向すぐ右手のエレベーター前と左奥に見張りがいる」
円は少し考えてから指示を出す。
「エレベーター前の見張りから原の部屋を訊く。お前は私を援護しろ」
「了解」
通路に出た円は数歩先にいた見張りの腕を掴んで階段へと引きずり込む。
と同時に腕をねじ上げ、背後から見張りのこめかみにハンドガンを当てた。
「騒ぐな。原はどこにいる」
「な、何者だっ」
「原はどこだ、と訊いているっ」
更にキリキリと腕をねじ上げて見張りに本気であることを示す。
「3階の来客用エレベーターの隣……大広間、だ……」
「大広間? そこで何をしているのだ? 人数は?」
そこまで訊いた時、もう一人の見張りが異変に気づいて通路を走ってきた。
「おい、何をやっているんだ? ちゃんと仕事し……」
ズーンッ。
すかさず神崎のスナイパーライフルが火を吹く。
「あわぁっ!」
脇腹を撃たれた男が血を撒き散らして人形のように倒れ込む。
「ひっ」
腕をねじりあげられている見張りは倒れた男を見て必死に話し始めた。
「き、今日は原様の出所記念パーティーが、ひ、開かれていて、20人ほどの、ら、来客が……」
「なるほど。3階の警備は何人だ」
「ご、5人……。ぜぜ、ぜんぶ話した、た、助けてくれっ」
円は締め上げる腕を更に締め上げて合気道の要領で踊り場に投げ飛ばした。
ガッ。
床に頭部を打ちつけ、見張りが気絶する。
「神崎、3階の大広間だ。警備は5人っ」
伝えると円が内階段を駆け上る。
ライフルとアタッシュケースを持つ神崎も急いで駆け上がった。
3階に着いた途端、階下の物音に気づいた見張りと鉢合わせした。
「伏せろっ」
円の声と共に見張りが神崎の頭上を風を切り、階下へと投げ飛ばされる。
「うわあぁぁっ」
「相変わらず無茶をするな……」
「神崎、後は任せた。先に突入するっ」
「了解」
円が通路に出ると、気付いた見張りを神崎が狙撃する。
ズーンッ。
「あが、うがぁぁっ!」
足を撃たれた男は獣のような声をあげた。
大広間では警備の男達が異変に気づき、ドアへと殺到した。
「何だ! 今の声は……!」
「侵入者か!」
原はワイングラスを手にふてぶてしく笑った。
「ふぁっふぁっふぁっ。ワシの屋敷に潜り込むとは命知らずもいたものだ。さっさと片付けろ!」
警備の男の一人が出入り口のドアを開いたが、鼻先でバンッと閉じられる。
「な、舐めてんのかっ!」
通路では観音開きのドアを円と神崎が外から押さえている。
「遊んでんじゃねぇぞ! 開けろ!」
警備の男がドアに向かって発泡する。
パンッ、パンッ。
しかし、重厚なドアに弾丸がめり込むだけで、円達には当たらない。
閉じられたドアに3人の男達が集まり体当たりを試みた。
「いくぞ!」
ドーン。
「せえのー!」
ドーンッ。
円は男達の動きを鑑み指示を出す。
「神崎、カウントダウン!」
「3、2、1!」
3回目の体当たりをしようとした男達は、いきなり開いたドアの外へと勢いよく転がり出た。
「うわぁぁぁぁっ!」
「うおぉぉっ!」
円は一番近い男を通路に投げ飛ばし、神崎はよろけた男の頭をアタッシュケースで殴り倒す。
通路でうつ伏せに倒れた男の首の後ろに手刀を叩き込んで、円と神崎はゆうゆうと大広間へと乗り込んだ。




