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第014部 いざ王都へ往かん!!

「ところでリュージ、ユニークスキルをいくつ持っているんだ?」


「へ?」


 ゼノさんいきなりどうしたんだ? ユニークスキルって……。

 あぁ……。


─────


ユニークスキル


空間魔法 Lv.6

必要経験値1/10

属性魔法の心得 Lv1

武器使用の心得 Lv.1

スキルアップ

鑑定 Lv.6


─────


 これか。きっとゼノさんはこれの事を言ってるのだろう。


「んーっと……6個ですね」

「っ……!」

 

 一瞬ゼノさんの顔がヒクついた様に見えたけど、大丈夫だろうか。


「け、結構持ってるんだなリュージは」


 先程のようにヒクついたりはしていないが、若干どもっている気もする。


「そういうゼノさんはいくつ持ってるんだ?」


「すまんなリュージ試すようなことをして。こんなことされてから言われるのもなんだと思うが、ユニークスキルについてはあまり人に話すべきでは無いんだ」


 おいおいおい…………。言っちまったじゃねえか。

「で、結局ゼノさんはいくつなんだよ! 人にだけ言わせておいてなんだよ!」


「あはははは、すまんな。俺は1つだけだ。言わないでくれよ?」

「そっちこそ」


 なんだ、人騒がせな。まあ、この世界の常識を知ることが出来たから良いとするとしてだ……。


 王都に行くのが今日になったんだよな?!

こっちとしてはそんなことより出発予定の時間が変更になった事の方が重要なんだが?!

 ゼノさんだってよ、街の観光とかなんだとかさせてくれるって言っていたのによ……。


「それはさておきゼノさんよぉ」

「なんだ?」


「出発するまでってなにするんだ?」


「あぁ、それな。3日間もあいだがあるんで食糧調達しに行こうと思っててな」

「ああ」


「もちろんお前ついてきてもらうぞ?」

「え? ……なんでさ?」


 お互いにベッドに腰を掛けて話していたがゼノさんは身を乗り出して耳もとでつぶやいた。


「お前、あれだよ。ア・イ・テ・ム・ボッ・ク・ス」


 すっかり忘れていた。昨夜スキルアップを試すため空間魔法と鑑定のスキルをレベルアップさせたことを。

 そのときだな、アイテムボックスを手に入れたのは。


 ん? 待てよ? 話したっけな……?




 まあいっか。


「分かったよゼノさん理解した。おーけーおーけー」

「おい、本当に理解したんだな?」

「すまんすまん、分かったよ」



─────

───


 ゼノさんのお案内で街を巡り、王都に向けての移動の為に3日分の食糧を買うこととなった。


 街の中心に近い部分に来たらしいのだが、出店が多く並んでいる。

 日本の祭りに似て大変賑わっている。


「ゼノさんゼノさん。ここっていつもこんなに賑わってるのか?」

「あぁそうだぞ! ここらでは一番でかい市だぞ」


 そういって多くの店が建ち並ぶ中を男二人で歩いていく。

 市を抜けて横の通りに入っていく。

 

「ん? ゼノさん、市で買うんじゃねえの?」


「ふんっ。お前がこの街を観光したそうだったから少しでも連れて行こうかと思ったんじゃないか?」


 若干ツンデレっぽくなっているのは何とも言えないが、嬉しいものは嬉い。

 

「ま、ありがとう……な。ゼノさん」 

「ははっ。照れるなっつーの!」


 やはりこの人は人を小馬鹿にしている節があると思う。

 

「この先に俺の知り合いの問屋があるからそこに行くぞ。」



 結局そこの問屋で買うことになり、食糧は手で持ち帰って宿でアイテムボックスに入れた。


 

─────

───


 時刻は昼を過ぎ、王都に向けて出発することになった。


「リュージ、忘れもんはねーな?」

「あー、大丈夫大丈夫。」

 とっくに準備は終わっているので適当に返事をする。


 当初は荷物の都合上、荷馬車を含め二台の馬車を用意していたが、俺の活躍もあり一台だけですむようだ。

 しかし馬の手配した数までは変えられなかったようで、二頭で一台の馬車を引くようだ。

 それにより3日を予定していたところ、2日で着くことが出来るようだ!


 俺としては何とも嬉しいことだ!

 早く着けば王都も観光出来よう。

 ……ん? すぐ謁見になっちっまうのか?


 はぁ……。まあいい。

 宿屋の方に挨拶してから出発だ。


 またもやゼノさんは宿主と話し込んでいる。

 遅くなってもいいのだろうか。


 アイカはいる……のか?


「リュージさんっ! もう行くのですか?!」

「あぁ、なんか知らんけど早く出発することになったみたいでさ」


こっちの考えていることを理解しているようなタイミングで、こちらに向かってアイカが来た。


「あの……私の祖父の事で……」

「あ、そうだった。必ずまたくるからさ、そのときに聞けるかな?」


「……はい」

「ごめんな。その、宿良かったぜ! ありがとうな」

 

「は、はいぃ……」


 また俯かせてしまっった……あぁ。


「えっと……その…………ぁ……ありがとう……ございましたっ!」

「おう! またな!」


 なんて可愛いんだ。連れて行きたいくらいだ。

 まあ、宿の手伝いがあるだろうし頑張っているのを応援するくらいしかできないかな?



「リュージ、出発するぞ!」


 いつの間にか話を終えていたゼノさんが既に馬車に足をかけていた。


 さてと……行くか。



「リュージさんっ! 待ってくださいこれを!」


 アイカが俺を呼び止める。

 何かと思い後ろを向くと、アイカが刀と思われる物を宿屋から持ってきた。


「これっ、受け取ってくださいっ!」

「えっこんなに良さそうな物を……」


 確かにこんなに簡単に物をもらえない。

 しかもよく見るとだ、かなり古ぼけているようだが業物っぽい雰囲気がでている。いや、俺の目が悪かったらそうでもないのかもしれない。

 少なくともだいぶ前に作られたものであろうというのは分かる。


「これっ、ここにはまっている青い玉が私の物と同じなので是非持っていてください!」


 そういいながら彼女は首元からネックレスを出して見せてくれた。

 そこには刀の柄の端に埋まっているのと同じものであった。


 なんだか嬉しい気もするので貰っておくことにするか……。


「アイカ、ありがとう。大事に使うよ」

「私の祖父が私に託してくれたものなのでお願いしますっ!」


「っ! 分かった! ごめんな、もう行かなきゃ」


「どうぞお気をつけてっ!」



 これは大事に使わないとな……。


「こんどこそじゃあな! また来るから!」



 次会うのはいつになるだろうか。気長に待つことにしよう。




 特にこれといった手荷物がなかったのですぐ出発となった。

 

 空間魔法様々だ。




 目指すは王都。


 ギルドマスターから言われ王と謁見する事になったが、一国の王に会える楽しみと不安とが混じり合って何とも言えない気分だ…………。




お待たせしました!

リアルの影響で執筆遅れました!


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