第012部 ニホンジンッ!!
お待たせしました。
ニホンジンと言う単語がここに来てこんなに早く聞くことになるとは思わなかった……。
考えてみたっていうか聞いた感じだと、この少女の祖父が日本人で同郷ということだ。
……でも神は2000年前って言ってたし、どういう事だ?
「アイカのお祖父さんももしかして黒髪黒目?」
まだ会って時間は経ってないけど訪ねてみるか……。
「えっと、そうです! でも……」
「でも?」
「もう、死んじゃってて……」
悪いことをしたようだ。俯いてしまった……。
話によると祖父は冒険者をしていたが、彼女が10歳の時に討伐に行ったまま帰ってこないそうだ。
「でもいいんです! その……おじいちゃんは好きでしたけど、もう6年も帰ってこないのでおそらく死……」
あぁ、ほんとにすまない。
話を変えなくては。
「えっとー、俺らの部屋って……」
「あっ、はい! こちらです!」
あ、ゼノさんはやはり先に行っていたようだ。薄情な奴め……。
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アイカに案内されて2階の奥の部屋まで来た。
「リュージさん、ここですっ! ごゆっくりどうぞっ!」
「ありがとう」
笑顔になってくれた。強い子だ……。
ガチャ……ギィ……
「ゼノさんいるー?」
「おう! どうだ、嬢さんと楽しく話は出来たか? ういうい」
扉の裏に隠れていたようで、ごつい腕をぐいぐいと押し付けてくる。
「うわぁっ! あぁ、まあな。びっくりさせんなよ!」
うわ、びっくりしたー。寿命縮まるっつーの……。
「あ、すまんな。そうだったのか……だめだったのか」
「おい! なんか勘違いしてねえかゼノさん! 俺はナンパとかそういうことしねぇからな!」
「はっはっは! わざとだよ、わざと。仕返しだ」
してやられた! っていうか何で扉の後ろなんかに隠れてるんだよこの大人は……。
この後、こうした攻防を続けながらもお互い軽くからかいあって楽しんだ。
そしてこの宿屋には風呂があると聞き、ゼノさんと一緒に入ることにした。
まああれだ、ここでも軽くいたずらを仕掛けられた……。
ちくしょう……。
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俺は今、布団に入って色々と考えている。
死んだこと、神に会ったこと、若干チートだったこと、国王に謁見すること、日本人の情報。
……そして何より……スキルのこと。
(ステータス)
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リュージ・ツチミカド
種族:人間
職業:未定
Lv.7
HP:1500
MP:600
STR:115
DEX:95
VIT:120
AGI:90
INT:125
MND:115
LUK:300
スキル
未取得
ユニークスキル
空間魔法 Lv.1
必要経験値1/10
属性魔法の心得 Lv1
武器使用の心得 Lv.1
スキルアップ
鑑定 Lv.1
称号
世界神の加護(成長補正強)
神々の期待(LUK+100)
装備
・炎竜のローブ
使用者の物理、魔法防御を1.5倍に引き上げる。
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・炎竜のグローブ
使用者が武器を使用する際、体感重量を5分の1まで軽くすることができる。(思念することにより任意に変更可能)
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・蒼翼竜の靴
使用する魔力に応じて空中を連続して歩ける。ただし、使用魔力量が多いのがネック。
解放することで!$$#0=#!~$==
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ユニークスキル……スキルアップか……。
使って…………みるか。
──スキルアップを使用します。スキルを指定してください──
おっ! こりゃまた驚いた。無機質で中性的な声が頭に響く。
これは、あれだな。一日十回までって書いてあったから、鑑定を5つ上げとくか……。
──鑑定のスキルレベルを5アップします。残り5です──
おい、確認なしかよっ! まあいいいけど……。
残り5つか。何を上げるかな………………。
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