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その34:あるTS猫耳少女の闘い

や......やっと書けたZE☆

 朝、地平線から溢れる日の光が城壁の内にやっと射した頃。


 仕入れたばかりの新鮮な肉・野菜・魚を並べる市場の商人。そして、その新鮮な食材を買い求める様々な老若男女。

 ちらりと辺りを見回せば、しきりに値切りをしている主婦や、珍しい果物を見つけお財布と相談している少女。


 活気と熱気に溢れた普段と変わらない王都の日常......の、はずだった。


 王都はたった一人の少女の手により消失した。


 だがこの時それを予測できたものは、当然だが誰一人としていない―――そんなことが可能なのは()くらいの者だろう。


 # # # # # # # # # #


 ブーツの靴底が石畳道いしだたみを叩きコツコツと、心地よいリズムで音を奏でる。だが、すぐに人だかりの喧騒に書き消されてしまう。人波に流されながら進むと、時たま肩などがぶつかり舌打ちが聞こえた―――と思いきや、相手はもう人混みに隠れ見えなくなる。

 ロングマントについたフードを再度深くかぶり直す。しかし、フードを押し上げる猫耳(耳)が人目を引いてしまうのは致し方がないと割り切り、俺はメインストリートを歩いていく。


 何度見ても新鮮な和風の街並みを時たま眺めながらしばらく歩くと、巨大で重厚じゅうこうな......しかし、どこかたくみの技を感じられる鳥居とりいが見えてきた。


 扉の左右には、全身を和風の鎧で包んで手には大弓を持ち、腰には刀を差している門番と思しき侍が警備を固めている。


「むっ......止まれ」


 人混みから一人抜けて扉に近づく俺に、眉間にしわを寄せて警戒心を露わに警告する門番。


「何用だ?」


 俺から見て右側にいる門番が俺の前に立ちふさがり、威圧気味に質問してくる。

 周囲の野次馬は事の異常さに好奇心半分、怪しさ半分といった視線を投げかけてくる。


「国王様にお伝えしなければならない事があり、参りました」

「そのような事は何も聞いていない。 直ちに去れ」


 内心舌打ちをする。ここで大人しく「はい、そうですね」と言っておけば良いもの......。


「どけ」

「......っ?!」


 少し殺気を出して警告すると、体をビクッと震わせ数歩後退し、大弓を投げ捨て刀に手をかけて応戦体制をとる。


 すると、左側に立つ門番も状況を理解したのか、同じように応戦体制をとっている。ただしこちらは刀ではなく、援護射撃をするべく自身の身の丈よりも大きな大弓を構えている。


「最終警告だ......どけ」


 刀に手をかけ殺気を飛ばされた時点で、反射的に殺してしまいそうになったが、理性で殺戮衝動を抑え最終警告をする。その返答は、


「「断る!!」」


 同じタイミングで叫ぶと同時に最初に矢が飛んでくる。そしてそれに続くように刀で切りかかってくる。訓練された見事な連携攻撃と言えよう......だが、


「遅い」


 寸分狂わずに脳天めがけて飛んでくる矢を、あたる直前に右手で掴む。視界には、切りかかってくる門番の奥で矢を放った門番が表情を驚愕に染めているのが見える。


 左上から振り下ろされる斬撃を、左手の人差指と薬指の間に挟んで止め、驚く暇も与えず右手に持っていた矢を首の隙間に刺し込む。


「がはっ......ばか、な」


 その言葉を最期に崩れるように倒れこみ動かなくなった門番。ここまでの時間......僅か2秒。

 一瞬この場を静寂が支配する......そして、悲鳴や叫び声を上げながら野次馬が蜘蛛の子を散らすように逃げ去っていく。


「おっと」


 間髪入れずに再び矢を射ってくるのを、体を横にひねることで回避する。

 さっきと今の二射で中てる事は不可能と判断したらしく、大弓から手を放して腰に差している大小の刀を抜刀し、流れるような斬撃の嵐を見舞ってくる。それを腰から引き抜いたコンバットナイフでさばいていく。だが......、


「くそっ......!」


 俺の能力頼りの攻防は、相手の熟練の技とかけ引きにより破られてしまう。重い一撃で僅かにできた隙を突かれ、大振りの切り上げが手に持っていたコンバットナイフを俺の後方に弾き飛ばす。


 その反動でのけ反り、かぶっていたフードが脱げてしまうが気に留める余裕はない。

 これを好機と見たのか、止めの一撃を見舞うべく小刀を捨て大刀を両手持ちにして切りかかってくる。


「死ね!」


 必殺の一撃が俺の首を跳ね飛ばそうと迫る。


「だが断る」


 倒れながら腰のホルスターからベレッタを抜き、照準を相手の眉間に定める。


「死ね」


 無慈悲に引き金を引くと、高速回転する弾丸が吸い込まれるように眉間にめり込み―――貫通した。


「がっ......?!」


 衝撃で顔が仰向けになり、血飛沫を撒き散らしながら倒れる門番......突っ込んでくる死体をバク宙で回避し、空中で体制を立て直し着地する。

 顔を上げ目の前に転がる二つの屍を数秒眺め一瞥した後、地面に突き刺さったコンバットナイフを引き抜き回収する。


「......」


 すぐさまこの先の戦闘に意識を切り替え、重厚な扉を開け放つ。俺の戦いはまだ始まったばかりだ。

まいど、四葉です。

この最新話を投稿するまで約4ヶ月......スパンが凄まじい。あと1~2話で終わらせたいです(切実)

めげずに頑張りますのでよろしくお願いします。

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