その15:王都 桜木王国
目の前にそびえる巨大な城壁。
遠くと、近くとでは迫力が全然違う。
凛さんが入国手続きをしてる間俺は、キュウに色々ルールを教えていた。
言葉は理解出来ないが、何となく意味は分かるらしい。
結構こいつ頭良い?
その証拠に、分かった?と聞くとキュウ!と元気よく頷いている。
いや〜、可愛いし癒されるわ〜。
街中では肩に乗せて移動するつもりだ。
この着物には当たり前だがポケットがない。
入れようにも、入れる場所がないのだ。
盗難防止という意味もあるがな!
何せ、約家一軒分の価値があるあるんだもんこいつ。
盗まれたら、何の為にバイトをするのか分からなくなってしまう。
おっと!
馬車が動き出した。
入国手続きが終わったのか。
屋根裏部屋からまた従者席に移動する。
周りを見回すと、多くの木造建築の家が所狭しと建っている。
賑わっているところを見ると今日はお祭り?
「お姉ちゃん、今日って何かのお祭りなんですか?」
「いいや、この国は年中こんな感じさ」
ほー、活気があって良いね〜。
ところでーーー
「さっきからジロジロ見られているのは気のせいですか?」
通り過ぎる度にこっちを見てくる。
そのせいで、さっきから落ち着かない……。
そんなに俺が変か?
「きっとエリスが可愛いからだよ」
「マジですか……」
自分でも可愛いと思っていたが、いざ人前に出るとね...
別にナルシストじゃないよ!
「まっ、気にするだけ無駄さ。早く慣れな」
ま……マジですか〜。
「ところで、何処にむかってるんですか?」
まさかいきなり仕事?!
自信無いよ俺!
「宿だよ、それとも馬車の屋根裏部屋が良かったかい?」
「いえ……私も柔らかい布団で寝たいです」
屋根裏部屋も良いんだけど……。
やはり硬いより柔らかい方が良い!
「そうかい、宿を取ったらエリスの服を買いに行こう。下着だって、今着てるやつしか持って無いだろ?」
「はい……お願いします」
下着ね……。
流石にもう慣れた、……慣れたよ!
大事なことなので二回言いました。
ーーーそれからしばらくすると、それらしき建物が見えた。
「あれが今回利用する宿だよ」
「へ〜、以外と大きいですね!」
その建物は、旅館のような大きな宿だった。
雰囲気だけなら、十分に前世のホテルと張り合えるレベルである。
「王都で一番大きな宿だからね。馬車を入れる倉庫もあるから、いつも利用しているのさ」
なるほど……、倉庫があるってのもポイントか。
しかし、
「一泊でいくらするんですか……?」
相当高そうだが……
「そうだね〜……、倉庫の利用費込みの朝ご飯付きで、一人銀貨2枚ってとこだね」
うん。
やっぱり高い!
そんな宿を毎回利用するって……、凛さん恐るべし。
「それでも、ここの安全性を考えれば安いものだよ」
「馬車と自分自身ですか?」
「そーゆー事」
なるほど、さすが異世界……。
自分の身の安全すら貴重とは。
「私がお金を払って来る間に、馬車を見張っててもらえる?」
「あ、はい。わかりました」
「頼んだよ」
そう言って旅館に入っていく凛さんを見送って、しばらくしての事だ、
「ちょっとちょっと、そこの綺麗なお姉さん」
「へっ……私ですか?」
「そうそう、あなたですよ。ぐへへ」
なんか胡散臭そうなオヤジに話しかけられた。
「越◯屋、お主も中々悪よのぉ〜」「いえいえ、旦那様には敵いませぬ……」
みたいな、やり取りをやってそう...
「お姉さん……あっしは奴隷商人をやってる者ですがー」
え……まさか種族がばれた?!
耳と尻尾隠してたのに!?
「あなた……、娼婦になる気は無いかい?」
「こ……断ります!!」
いきなり何なのこいつ!
頭の中大丈夫?
「私の妹に何か用かい?」
「お、お姉ちゃん!」
来たー!
さすが凛さん、ナイスタイミング!
カッケー!!
「ちっ!連れがいたのか……」
そう言って、憎々しげに立ち去るオヤジ。
ハッ、ざまーみやがれ!
「エリス、大丈夫だったかい?」
「お陰様で……」
何だったんだ一体……。
「今日はもう休もう。エリスの服は明日で良いかい?」
「はい、明日でお願いします……」
今日は疲れた、主にあのオヤジのせいで……。
早くご飯食べて寝たい。
「じゃー、先に部屋に入ってて。私は馬車を倉庫に入れてから行くから。あとこれが鍵」
「わかりました」
渡された鍵には竹の札が付いていた。
「28?28号室って事か」
とにかく部屋に行くかーーー
そうして俺は、異世界で初めての宿に入る。
ここまで読んでくださり、ありがとうございますございます!!これからも本作品をよろしくお願いします!
あと、ブックマーク登録・評価・間違いの指摘もお願いします!
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まいど、四葉でーす!
遂に街到着!と思いきや、いきなり波乱の予感ですね〜
しばらくは、街でほのぼのとした日常編を書く予定です。
間間にバトルシーンなどを入れて、飽きない様努力しますので応援よろしくお願いします!
あと、キャラクターのデザインをいつか挿絵として載せたいですね〜
かなり先になると思いますが、長い目で見て頂ければ幸いです。
それではまた!




