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9話 端的
意気込んだはいいものの、お昼が始まってすぐ隣の5組に行ったら、カバみたいにでかい爆声で、進藤が勧誘していた。悔しい。いやまだ1から3組に奴は行っていないはず、「わたしを信頼するんじゃなかったのか! 」わたしは走った。3組に到着、入室、一声。「皆さんこんにちは!1の4、佐藤まことです!私は今新しい部活を作ろうとしております!部員募集中です!部活動名は、支援部です!人助けをします!入る気のできた人は1の4、佐藤か進藤のところまで!どうかよろしく!」これを3回繰り返した。123と終えたあと、進藤はまだ5組にいた。どうやらブーイングの嵐に必死に抵抗しているらしい。「違う!!宗教勧誘じゃあない!!聞いてくれぇ!!」いっぱい物が飛んでいる、教卓を塹壕がわりにして、しゃがみながら絶叫する進藤。おもしろい。どうやったらこの状況を作り出せるんだ。才能だ。
それから2週間後、2人の入部希望者がわたしたちの元に来た。