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71 -奮起-

昨日はすみませんでした。

用事が詰まっていてどうしても書けませんでした。

 目の前に対峙する相手を見やる。

男性の方は特に特徴の無い、街に行けば10人は似た顔を見つけられるような男だ。

しかし龍の方は、身体にボコボコと瘤のようなものが生え、龍と呼ぶにはいささか醜すぎる姿だ。

間違いなく改造されている。


 私は無数の《岩弾(ロック・バレット)》を放ち、それに合わせてノワールが辺りを闇に包む。

アヤメは暗闇の中を駆け、男の死角から剣を振るった。


「ギャアアア!!!」


 男の横にいた地龍は、尾を振るって私の《岩弾(ロック・バレット)》とノワールの魔法を打ち払った。

そして、それだけに収まらなかった。


「のわっ!なんすか〜!?」


 地龍は、身体を軽く動かすだけで実体を持った魔力をアヤメに飛ばしたのだ。

こんな芸当ができるのは、信じられないほど膨大な魔力を持っている者だけだ。


「地龍が本来持たないスキル......煉鳥の時に似たスキルだな」


「煉鳥?なるほど、白羊宮(はくようきゅう)の報告にあった魔物を従える魔法使いとは貴様の事か。そして......ふはは、『“<#%=##~*』様の仰る通りだった!」


 何だと?

コイツ、人の身でありながらまつろわぬ者の言葉を理解しているようだ。

どこかおかしくなっているのはそのせいだろう。

アレは、正常な人間に理解できるモノではないのだから。


「で、お前の名前は?どうせ幹部なんだろう?」


「如何にも。私は宝瓶宮(ほうへいきゅう)、帝国への攻撃を担当している」


 宝瓶宮、アシガンが話した幹部というのがそんな名前だった気がするな。

しかし待て、帝国への攻撃を......担当?


「こういった攻撃は他の場所でも行われていると?」


「その通り。周辺諸国は全て攻撃対象だ」


 なるほど。

つまり、コイツの独断での行動ではないという事だな。

間違いなく『凶星(マレフィクス)』が動きだしている。


「目的は何だ?お前らほど力を持っていれば、金なんかいくらでも手に入るぞ」


「我々の崇高な目的の為。間違った世界を正すのだ」


 話にならないな。

情報を得る前に地龍の我慢の限界が来そうだ。


「アヤメ、ノワール。地龍をやってこい」


「了解っす」


「わかりましたわ」


 私が指示を出し、疑問を持つことなくそれに従う2人。

今のアイツらなら特殊な個体とはいえ地龍に負けないと信じている。

で、問題はこちら側だ。


「随分舐められたものだ。あの龍がいなければ私を殺せると思っているのか?」


「いや、弱そうな方から処理しているだけだ。ひとまず私の時間稼ぎに付き合って貰うぞ」


「そうはいかない。《奮起(ジェイン)》」


 男は腕を振るい、何かを唱えた。

白羊宮が唱えていたスキルとは違うものだった。

何が起きるのか様子を見ていると、驚くべきことが起きた。

彼は魔石を使わず、魂だけで魔物を呼びだしているのだ。


「自然の摂理に反しているだろ、それは......」


「これこそ『“<#%=##~*』様の力だ。畏れよ」


 しかしまあ、弱点が無いわけでもないだろう。

気が違っているとはいえ、身体はアイツも人間だ。

出来ない事の方が多いはずだ。


「《認識(リヤ・エレ)》......なるほどな」


「おお、それが彼のまつろわぬ者の力......」


 勝手に感動しているようだが、そんなことはどうでもいい。

認識(リヤ・エレ)》で得た情報によると、あの魔物は再利用が出来ず、その上完全な命令の強制はできないらしい。

魂を身体の生成に使っているので、魂を抜くことも出来ないようだ。


「数が増えるのは厄介だからな、悪いが減らすぞ。《白昼夢(ソニン)》」


 私は存在を希薄にし、円月輪(チャクラム)を持って駆けた。


△▼△▼△▼△▼△


 懐かしいっす。

初めて本気で苦戦した相手が地竜の幼体だったっすね。

アヤメ達も成長してるってことっす。


「グォオオオオ!」


 叫んでる地龍に、ノワールが呪いを込めた魔力を放出したっす。

流石に危険な魔力なのが分かったのか、しっかり回避行動をとってるっす。

そこにアヤメが駆け寄って、初めのブレスの反射で潰した左目の方から斬りかかったっす。


 前足を切り落とす感覚で剣を振ったっすけど、やっぱり龍種っすね。

鱗も肉も硬くて骨を切る感覚まで行かなかったっす。


「グギャアア!!!!」


 随分うるさいっすね。

龍種ってのは会話が出来るはずっすけど......まあ、あの状況じゃもう知能も無いんすかね。

悲しい事っすけど、容赦はしないっす。

アヤメを遠ざけようと思いきり尻尾を振るった地龍に、アヤメは尻尾を飛び越えて避けたっす。

その後飛んできた魔力に盾を添えて魔力を逸らして、尻尾を叩き切ってやったっす。


「何をしてくるのか分かってれば結構簡単に対処できるっすね」


「あるじ様による強化も入ってますから、これは苦戦せずあるじ様の方に戻れそうですわね?」


 そんな風に、ある意味いつも通りの魔物討伐をしてた時っす。

ノワールがとあることに気付いたっす。


「あの切り落とした尻尾、消えていますわ。原理は分かりませんけど、体内の魔力も減っているように見えます」


「攻略法、案外簡単に見つかったっすね。じゃあ援護は任せたっす」


 身体を削り、体内の魔力を削る。

ある程度まで弱らせたら、ノワールがぶっ放して終わりっす。


「グギャゴオオオオオオ!!!!」


「......!!アヤメ様、この地龍、自分の命を燃やして攻撃してくる気ですわ!」


 そうはいかないみたいっすね。

たまには、考えた通り進んでほしかったっすけど。

アヤメは大きな盾を持って、思い切り走ったっす。

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