【プロローグ、だった】
※日常や戦闘やコメディが織り交ざった欲張りなお話になってます。
人生初の小説投稿です。学歴普通高卒のただの一般人でございます。
至らない部分は多々ございますが、これから見ていただけるのならとても嬉しいです。
「ねぇ?僕のひいおじいちゃんってどんな人?」
あの時、祖母に何気なく言った一言、それは"20歳"になった今、何故かふと頭によぎり、回想シーンへと切り替わった。
俺は特別な体験もなく平凡に過ごしてきた、そんな人生だったからなのか刺激を求め幼少期の頃は、祖母の"昔話"を聞くのが日課になっていた。
自分の知らない事や過去の話を聞くのはとても新鮮で
、題名の無い本を読んでいるみたいで、子供ながら優越感に浸る毎日だった。
いつもは祖母が内容を考えてくれて、話してくれたが、今回だけは、俺の質問に答える形で話が進んで行った。
まずひいじいちゃんを見た事なかった俺は「いつ天国に行ったの?」と聞くと産まれてすぐに他界したと答えた。次にどんな人か聞くと「とても優しくて、面白い人」と教えてくれた。
「でも、写真を見たけどめっちゃ顔怖かったよ?」
遺影の顔はとても男らしい面構えで、その時の俺には怖く見えたのだろう。
「そうねぇ~、少し固い顔つきかもね」
ここからは、何気ない質問ばかりで、特に意味の無い事ばっかりだったので割愛。
お前は報道陣かよって位の質問攻めも終わり、祖母はようやくお話が出来ると言わんばかりの表情を浮かべていた。
「これはね?内緒なんだけど教えてあげる」
祖母はそう言うと温顔をこちらに向け、意気揚々と昔話を語り始めた。
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『狐と男』
むかし、むかしあるところに、もう八十歳過ぎたおじいさんがいました。
普通の人生を送り、普通に生きていました。
ところがどっこい!
人生終盤に来てとてもとても不思議な事を体験するのです。
おじいさんは幽霊や妖怪が見えるようになってしまったのでした。
それから、さまざまな方法で化け物を退治し、町では一躍有名になりました。
そんな、おじいさんの活躍を聞き、狐にとり憑かれたと遠い町から遥々男がやって来ました。
簡単に妖狐を追い払い、一件落着、ですがその追い祓われた狐は怨みを持ち、家に取り憑きました!
めでたしめでたしーー。
・・・・・・・・・・・・。
「全然めでたくねぇわ!!」
老体の心臓には悪過ぎるほどの強烈なツッコミをいれる。
「最終的に呪われて終わってんじゃねぇか!かっこよくその後退治するんでしょ?」
「さぁーね、婆ちゃんも、そこまでしか聞いてないもの~」
「えぇーーーー!」
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ーー思い出し、微笑する。
何故か誕生日は過去を振り返りがちな人間の古典的な図なのだが、俺だけだろうか?
まぁ、気にせず懐かしさや余韻に浸りながら、人生初のチューハイを飲む。
味は飲みやすいグレープで、アルコール4%が体に染み込んでいく。
ちなみに先程から自分の世界に入ってしまいがちなのは家族との世間話が長過ぎて聞くのも飽きが来ている所だからだ、でも流石に我慢の限界が来てしまい、主役なのにも関わらず、俺だけ席を外した。
階段を上がり自室へ直行する。
騒がしい場所から少しずつ静寂な場所へと移動していく。
そして、自室に到着したと同時に少し酔いが回ってきているのを実感する。
「素面じゃないってのはこんな感じか」
独り言を呟きながら扉を開ける。その瞬間、とても寒い風が吹き抜けてきた、火照った体が芯から冷やされた。それに、氷菓子を一気に頬張った時に感じる頭痛すらした。
「うわっ!寒っ!」
俺の誕生日は1月、外は勿論真冬、それなのに窓を開けっ放しにしてた。 部屋が冷凍庫化してしまうのも必然である。
「換気してたの忘れてたな・・・」
だが仕方がない、誕生日でテンションが上がっていて"窓を閉める"という些細な事など頭から抜けてしまっていた。
「あーやらかした、はよ閉めな・・・!?」
言葉が途中で途切れたのは現実味の無い光景を目にしたからだ。真冬で、そして夜中だ、更に俺の部屋は三階だぞ!?
それなのに、幼女が窓際に座っていたのだ。
いきなり過ぎる展開に二、三秒は固まったが、直ぐに意識を戻し考察を始める。
いいか?よく考えろ・・・、まず思いつくのは、俺には姉と妹がいる、だからあいつらのいたずらの可能性が・・・って俺は馬鹿か、普通無理だろ、一階で家族とケーキ食ってんの見たし。姉に関しては、飲酒のし過ぎで、ソファで爆睡していたし。
まず見間違えるわけ無い、二十年共にした姉妹なのだから。
たとえドッキリだとしても懲りすぎだしな・・・。
まさか不法進入者か?
それとも幽霊か?
「(ま、まずいな、こんな時の対処の仕方がわからねぇ・・・)」
戸惑いの中、俺の耳に、冷たい美声が聞こえてきた。その時点で、身内では無いと確信した。
何故なら一瞬でも聞き惚れてしまう程に妖美な声だったからだ。
その瞬間、雲に隠れていた満月が顔を出し、暗い部屋を燦然と輝き照らし、幼女の姿が除々にはっきりと見え始める。
そこにはフカフカの獣耳が付いており、この季節でありえない短い浴衣を着て、微笑みをこちらに向けていた。
「誕生日おめでとう、まぁどうせ私は見えてはいないだろうけどね・・・」
物悲しい表情に変化していき、そう言ってきた。
そして俺も一呼吸置いてシリアスフェイスで答えた。
「――丸見えだよ」
二十歳からの”物語”それは、なんの前触れもなく始まる。
そして、妖怪との初めての対話である。
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1970年 冬
あとは頼んだぞ、"――仔”
――ええ、やれるだけやるわ。
あぁ、"やれる"事だけでいい。
そして必ず来る・・・力を持つ子が。
良いか?結界の効力は百年だ、それからは君も自由だ。
――たったの百年なのね、非力な力。
仕方がないだろ、今死ぬんだから。
命に呪われた人類は妖怪と違って自由がない、でも妖怪は厭悪の呪いに囚われている。だからこそ、呪われた同士認容し合えば良い。
それが、理想なのだ。
不可能を可能にした"山本家"
きっとこれが―― 山本経輔の宿命。
もし最後まで見てくださった方、本当にありがとうございます。感謝感激です。
多分ですが、誤字やおかしい文章が多々見かけられたかもしれませんが、その時は助言などくれれば幸いです。
趣味の範囲で投稿していくつもりなので、速度は遅めです・・多分。
それでも、これから見ていただけるのなら、よろしくお願いします。




