前へ目次 次へ PR 21/23 「月と君の瞼がふたごだと嘯く」 他人を潭として勘定していて ものごとには空似があるから 月と君の瞼がふたごだと嘯く ひんやりとした針を佩く月影 ひんやりとした線を引く遠影 ひんやりとした皺を描く物影 安定したサイズの憂虞を匙で すくいとる手は物語の皺の影 潭のそばで足は君の影に入る ぎんいろの水の針がひんやり 月あかりとして射し抜く感じ 穴だらけの足が憂虞を水の泡 受傷と受光のあいだを結ぶ線 わたくしは君の皺のあいだに ひんやりとした愛を受傷する LOVE 其れだけのはなし