14話 怪しい男性
家には誰も居なく入れるのは遅くなりそうだ。今日は兄さんは夜ご飯要らないと言っていたから帰ってくるのは遅くて、母さんは夜ご飯作る感じだったから6時頃に帰ってくる。父さんはまた夜中だろう。
「今は何時かな」
6時までどのくらいあるか確認するため近くの公園に行く。
「2時かぁ」
静かな公園の時計は2時を指していた。
中学生な為財布もスマホも今は持ってない。何もすることがなく公園のベンチに座る。
「ニュースも見たかったのに…」
ディアボルスが侵入したということを詳しく知りたかった。
原作と違うような感じになっていたら困る。
「隙あれば原作ばっかり…」
自分の考えていることに呆れる。
嫌なことが続いたせいでうちが転生したせいでこうなったんじゃないかと、つい嫌なことを考えてしまう。
「原作って?」
「っ!?」
急に後ろから声をかけられ思いっきり振り返る。
「あはは、そんなに思いっきり振り返ったら腰と首痛めちゃうよ」
そこに居たのは若い男性だった。癖が強い緑色の短髪。赤色の目は少しハイライトが多くほんの少しキラキラしていた。
身長はうちより全然高く180cmはありそうだ。
「あ、あの…」
どうして話しかけたのか気になり聞こうとしたが、コミュ障であるためなかなか話せない。
「いやー、やっと見つけられたよ」
「え?」
まるでうちをずっと探していたように言われ驚き、顔を見る。何故初対面のはずのうちを探していたんだ。
「俺と同じような魔力、原作と呟いた」
「あ…」
原作と呟いたことを聞かれてたことを思い出し不安になる。変な汗がダラダラと流れる。さすがに原作だけで転生者と分からないだろうが、目の前にいる人は怪しすぎて身構えてしまう。
「あ、大丈夫大丈夫、俺良い奴だからさ」
ニコニコと人当たり良さそうな笑顔をする。良い奴はそんなことを言わないと心の中で思う。
「君、元通りの日常にってアニメ知ってるでしょ」
「っ…」
驚きのあまり言葉が出ない。この人は一体何者だ。原作を変えるかもしれないうちを消しに来たのかと最悪なことが頭に浮かぶ。
「お、その反応当たり?」
「…何ですか…それ…」
怖くて声が出づらくて途切れ途切れになってしまった。
「いや、無理あるよー、その言い方」
笑いながらそう言うが今の不安でしょうがないうちから見ると物凄く怖い笑みだった。
「知りません…」
「俺も君と同じ世界から来たから安心してよ」
「…え?」
思いもよらないことに余計頭が混乱する。
同じ世界ということはこの人も転生したってこと?
何でうちが転生者って分かった?
ずっと探してたって転生者を?それともうち自身を?
他にも転生者がいるの?
何をしたいの?
沢山の疑問が頭をいっぱいにする。
「取り敢えず、最終確認する」
男性は真剣に聞いてきた。
「君は転生者でこの世界を知っている、そう?」
「……」
正直に答えていいのか迷う。もし転生者を無くそうとしている人ならば、危険だ。
けど、本当に転生者ならば今度こそ悩みを打ち明けれる人ができるということだ。それは嬉しいがやっぱりデメリットが多い。
「あー、答えずらいよね。んー…」
腕を組み悩んでいる男性を見ると良い人そうには見える。
「あ、新井 優奈って子と会った?」
「え、会いましたけど…」
新井さんの名前が出てきて驚く。
「気付いてるかもだけど、その子主人公の妹で、俺が死ぬはずだったその子の父親を守ったから新井のままで妹では無くなったんだよ」
「ん…?」
「つまり俺が原作を変えた」
手を腰に置き堂々と自信満々に言う男性。
「え、あ…え……?」
色々な情報が入りすぎて混乱する。男性はなんか自信満々でよく分からないし。
この人は原作を大きく変えたってことなのか。それにやっぱり新井さんは白鳥 優奈だったのか。
「ということでスクートムに入らない?」
「…いやいや!説明不足です!何がということでですよ!?」
何故か急に爆弾を落とされ困っているうちを不思議そうに見つめる男性。自分がしっかり説明したと思っているのだろうか。どうやったらスクートムに入るという結論にたどり着くのか。
「あ!中学生でも君の場合転生者だから特別に入れるよ」
「…」
違うとそうじゃないと否定したかったが我慢した
言ってもまた不思議そうに見られるだけ。この子は他に何を知りたいんだ?みたいな感じで。
「スクートムに誘った理由はなんです?」
自分から詳しいことを聞こうと呆れながら聞く。
「転生者で原作を知っているから、これから先死ぬ子を助けたり良い未来にするために行動できる。だから、スクートムに入って一緒にやって欲しい」
うちにとって大きなことをこの人は軽く言う。
この人とは価値観が違いすぎて余計話が合わなさそうだ。
「帰ります」
話してもうちの意見は変わらない。原作には関わらないし変えようともしない。だから、帰れるわけじゃないけどとりあえず公園から離れようと歩いた。




