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第2次ロイヤルスイートのキミ攻略作戦 5
「それからそれから」
頬に両手を当て…軽くイヤイヤをしながら夢見心地で語る来夢。
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『私達、前世から結ばれる運命だったのね』
『そうだね』
『こうしたら…感じますか?』
『ああ、感じる…』
『行ってもいい?』
『ああ、一緒に行こう』
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「って!」
「違う!何か違う!」
「おかーさーん、どーゆーいみー?」
「行きますよ!」
「会ってその日に…」
「サイテー」
「もげろ」
「爆発しろ」
いや、もげたり爆発するような事はしていない。だが聴衆の判断は明らかに間違った方向に傾いている。
「真由美お姉ちゃんに電話する」
まっ、周りを気にしてる場合じゃなかった!
「わーっ、やめろーっ」
トゥルルル、トゥルルル…
「お姉ちゃん出てー!」
「寝た子を起こすなーっ」
「お・に・い・ち・ゃ・ん・が・う・わ・き・し・た」
「打ち込むな!」
「送信っ!」
「送信するなーっ!」
「あの…妹さん怒ってるみたいだから、私行きますね」
「行くなら誤解を解いてから…」
「まだこのホテルにいるから…また会って下さい」
俺の耳元でそう囁くと…来夢は長いスカートをふわりと翻し、まばらな観光客の間を軽やかに駆け抜け階段を降り…どこかに消えたのだった。
盛大な誤解を残して…




