1/2
プロローグ
あつい…。
風もない。蝉がうるさく鳴いている。ただ暑いだけの縁側に寝そべって目を閉じていた。8月の午後の暑さはやる気を奪っていく。
「真琴ー(マコト)」
聞こえてきたのは幼馴染みで隣の家に住んでいる徹だった。
「暑いな。これ一緒に食べようと思って」
徹の手にはアイスが2つ。俺は目を輝かせて徹の側まで寄る。
「いる‼流石徹‼」
俺は徹の持ってきたソーダ味のアイスの袋を満面の笑みで開ける。そんな俺を見て徹は微笑んで言う。
「なんか、犬っころみたいだな」
「俺は犬じゃないけど徹のペットならいいな」
冗談で発した言葉に徹が少しだけ困った顔をしていた。
「真琴の目的は飯だろ」
「分かった?」
俺は悪戯に笑った。
「なってみるか?ペット」
え?
「徹?」
「だって真琴の家、両親仕事でよく居ないだろ。俺の家にペットとして住めば?」
「いやいや、ペット」
「うまい飯ならいくらでも作ってやるよ」
「うっ…」
徹は料理が得意で見た目だけではなく、味も絶品だ。両親が仕事で家を開けていることが多く、一人で居るときは俺のことを気にかけてくれていた。たまに俺にご飯を作ってくれていた。
「徹の飯はうまいんだよなぁ」
徹が微笑む。
「じゃぁペットな」
この冗談から俺はかなり強引な徹に押されてペットになった。




