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朝露鬼譚-桜梅桃李-  作者: 猫祝 しわす
第3章 今を往く現実と涙の思い出
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謎の呪文。クリームマシマシクレープ!

謎の呪文。クリームマシマシクレープ!


森の外に出た(よる)は目を輝かせて天華(てんか)の手を引いて歩き出す。

「……でもあれ?」

 夜は天華と手を繋いだまま立ち止まり危うく天華は夜の背中に体当たりするところであった。

「でも、何故月が今のお金を隠し持っていたのでしょうか??」

 夜の頭の中は、?マークで埋め尽くされていた。

「月は時折、日中にこちらに来ていましたので、その時にでもなんらかの仕事をしていたのかもしれませんね」

 天華はうーんと悩みながら夜の横から予想したことを伝えていた。

「……仕事……ですか?」

 夜は宙を眺めて月の肉体労働している姿が脳裏で再生されてきていた。

「……おお、以外に月ってば作業服が似合いますね!」

 脳内にある月の一般作業服の姿に夜はうなづいて声をあげる。

「月の前で言わないでくださいね」

「……そんな……大事になってしまいますから、言いません」

 天華の言葉に夜は強く横に首を振って居た。


 同時刻、(さい)も夜と同じ疑問を持ったようで月に問いただそうと月を見た。

「なんだ?」

 真剣な顔で月を見た灑に対して月は首を傾げながら声を出していた。

「何で、現在の金を持ってるのかなと疑問になったわけだが……。犯罪でもしていたのか?」

「……するかっ!」

 灑の言葉に月は怒鳴る。

「梅子から臨時の講師というものを頼まれた時の報酬だ」

 ため息を着きつつ灑の言葉に呟いていた。

「……使う時がないと断っても、この屋敷に報酬分を置いていくから、結構溜まっている。天華さまたちは、女子なのでまぁ有意義に使ってくださるだろう」

 防犯は“完璧”すぎる家のためたしかに報酬を家の部屋に放置でも問題はなかったようだ。

「……さすが結界術に関しては右に出るものがいない天華様特製の結界って感じだな」

 灑はのほほんと「安心安全」と呟いていた。


 つい先程まで天華が結界の再構築の作業していたことを思い出して灑は月をみた。

「まぁ、鍵を持たずに入れるように調整をしていたようだな。灑も入れるようにしたとも聞いた」

 月は天華の作業した跡をある程度片付けて言っていた。

「片付けていいのか?」

「……もう、終わっているしな。ずっと資料と睨み合い続けていたので止めて休んで欲しかったのも本音だから、夜の話に許可を出した」

 灑の質問に「もし、必要ならばすぐ出せるようにはしている」と答えて頷いていた。


✼••┈┈••✼••┈┈••✼••┈┈••✼••┈┈••✼


 夜と天華は街中を歩いている中でスイーツのお店を見つけた夜が走り出す。

「え……ちょ……」

 いきなり走り出す夜に引っ張られていく天華は静止の声をあげるまもなくお店の列に連れていかれていた。

「あっ!出遅れたっ!」

 スっと女子学生が夜の前入られた時に夜は残念そうに声を出していた。

「売り切れにはならないですよ」

 天華はショックを隠せない夜に対して慰めをしている。


 夜の言葉につられてスイーツ屋さんの列に目を向ける男子がいた。

「……あいつ」

 列に並んでいる天華と夜を見て男の子は声を上げた。

「……ん?」

「?」

 夜は男の子の声に反応してキョロキョロと周囲を見回していたが、店員さんから声をかけられて注文を始めていた。

「クリームたっぷりがいいです!」

 勢いよく頼んでいる夜の通訳で天華は「いちごクレープふたつでひとつはクリームたっぷりお願いします」と店員さんは夜から代金を受け取ってクレープを作り出していた。


 夜はその光景を目を輝かせて包み込むまでを余すことなく見ていた。

夜と天華が頼んだ商品をつつみ終えた店員さんの「お待たせ致しましたー」の声と同時に差し出されたクレープを受け取り、「ありがとうございますっ」とお礼を伝えて居た。


 2人の前にアイスブルーの瞳を持つ男の子が夜と天華が列から離れた瞬間に声をかけた。


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