他人の家
楽しんでいただけたら幸いです。
誰かが小さく鼻歌を歌っている音で目が覚めた。声は小さく、鼻先で歌っているような感じだったが、朝の静けさの中でははっきりと聞こえた。目を閉じたまま、耳を傾けた。声は女性で、柔らかく、少し掠れていた。知らない歌だった——言葉は意味のある文にはならなかったが、旋律は穏やかで、まるで子守唄のようだった。
目が自然と開いた。
天井——同じだった。木の梁、板の間の隙間。だが今は、隙間から差し込む光は薄暗い黄色ではなく、明るい白だった。朝だ。本当の朝。背中の下は柔らかく暖かかった。昨日のような藁を詰めた硬い敷き布団ではない。羽毛布団——厚くて快適で、何かふわふわしたものが詰まっている。そして枕。本物の枕で、丸めた布ではない。毛布も——重く、羊毛で、暖かい。
頭を向けた。部屋は小さかったが清潔だった。壁は粘土で白く塗られ、木の梁がある。床は土ではなく、粗く削られた板だったが滑らかだった。窓のそばにテーブルがあり、その上に土器、木のスプーン、ナイフ。隅には鉄で補強された長持ち。そしてベッドのそばの低い腰掛けに、女が座っていた。
彼女だとわかった——昨日、泣きながら私の手を頬に当てていた人だ。今は泣いていなかった。座って何かを縫っていた——布切れ、針、糸。そして静かに歌っていた。顔を上げ、私が見ているのに気づくと、微笑んだ。
「目が覚めたのね」と彼女は言った。声は柔らかいが疲れていた。「どうだい、坊や? 頭は痛むかい?」
彼女を見つめ、自分が何を感じているのか考えようとした。何も。空虚。この女を知らない。顔も、声も、笑顔も知らない。だが彼女は、私が彼女の人生で最も大切な人間であるかのように見つめていた。まるで私が彼女の息子であるかのように。そして私はそうではなかった。しかし彼の体の中にいた。そしてそれをどう直せばいいのかわからなかった。
「痛く……ない」と私は絞り出した。声は掠れ、一週間話していなかったかのようだった。喉がひりひりした。「水を」
彼女はすぐに立ち上がり、縫い物を置き、テーブルから土器のカップを取った。近づき、ベッドの端に座った。私に差し出した。受け取った——手はまだ震えていたが、前よりはましだった。水は冷たく、清らかで、少し金属的な味がした。一気に飲み干した。
「もう一杯?」と彼女は尋ねた。
「いや。ありがとう」
カップを受け取り、テーブルに置いた。腰掛けに戻って座った。見つめていた。彼女の目にはたくさんのものがあった——不安、希望、愛。視線をどこにやればいいかわからなかった。回路や電線や工具を見るのには慣れていた。だが、こんなふうに見つめる人を見るのには慣れていなかった。
「何があったか覚えてる?」と彼女は静かに尋ねた。
覚えていた。閃光。電流。暗闇。そして——これだ。他人の体。他人の家。他人の家族。だが真実は言えなかった。彼女には理解できないだろう。あるいは理解しすぎて——その時は私を焼くか、教会に突き出すか、憑りつかれた者に彼らがすることをするだろう。
「嵐は……覚えてる」と私は言った。「閃光。それから……すべて霧の中みたいだ」
彼女はうなずいた。唇が震えた。
「三日間横たわっていたのよ」と彼女は言った。「私たちは……もう」——言葉を切り、唾を飲み込んだ。「大事なことじゃない。とにかく、目が覚めた。生きている」
何と言えばいいかわからなかった。生きている感じはしなかった。他人——そうだ。他人の体で。他人の世界で。他人の人生で。だがうなずいた。彼女が待っていたから。彼女が恐れていたから。彼女が息子をほとんど失いかけた母親だったから。
「彼は……どこ?」と私は始めたが、言葉に詰まった。何と呼べばいいかわからなかった。「父親」? 名前も知らなかった。昨日は聞かなかった。「あの男の人。どこに……?」
女は弱く微笑んだ。
「仕事場よ」と彼女は答えた。「朝からずっと。注文があるの。彼はいつもそう——心配になると、仕事に行くの」——少し黙った。「彼も怖がっていたわ。見せなかったけど。あなたも彼のこと知ってるでしょう」
知らなかった。だがうなずいた。
「女の子は?」と私は尋ねた。「リズは?」
「庭にいるわ」と女は言った。「遊んでる。あの子は……」——間を置いた。「ずっとあなたのことを聞いてる。離れないの。昨日、あなたが目を覚ました時、夜中まで眠らなかった。あなたが彼女の名前を思い出したって、ずっと言ってた」
思い出した。彼女の名前ではなく——ただ繰り返しただけ。だが彼女にとっては奇跡だった。彼女にとっては、兄が戻ってくるという意味だった。すべてが元通りになるという意味だった。元通りにはならないと彼女に言えなかった。私が彼ではないと。私は決して彼にはなれないと。
「お腹空いてる?」と女は尋ねた。「スープ粥を作ったの。温かいの。肉入りで。三日間何も食べてないもの」
空腹は感じなかった。だが食べなければならないとわかっていた。体は弱っていた。手は震えていた。頭はくらくらした。うなずいた。
「うん。ありがとう」
彼女は立ち上がり、部屋を出た。一人になった。横たわって天井を見つめた。朝。本当の朝。太陽が隙間から差し込んでいた。どこか庭でリズが笑っていた——細く、澄んだ声。どこかで金槌の音——父が仕事場で。人生は自分の流れで進んでいた。そして私は他人のベッドに横たわり、どうすればいいかわからなかった。
起き上がろうとした。すぐにはできなかった——体が言うことを聞かず、長い病気の後のようだった。腕で支え、身を起こし、座った。頭がくらくらした。治まるのを待った。それから見回した。
部屋は小さかったが居心地が良かった。中世に対して抱いていたイメージとは違った。ここには普通のベッドがあった——羽毛布団、枕、毛布付きで。長持ちがあった。テーブルがあった。壁には何かの刺繍が掛かっていて、粗いが美しかった。床は土ではなく板だった。城ではないが、あばら家でもない。家。普通の家。設備の整った。
ベッドから足を下ろした。床はひんやりしていた。目で靴を探した。ベッドのそばに革の靴があった——履き古されているが頑丈だった。履いた。小さかった。だがそれは私の靴だった。つまり——ローランドの。
立った。足は支えてくれたが弱かった。一歩踏み出した。もう一歩。テーブルまで歩いた。その上に本が置かれていた。厚く、革の装丁で、金属の留め金が付いている。手に取った。開いた。ページは手書きで埋められていた——整った丁寧な筆跡で。一言もわからなかった。だがそれは本だった。本物の本。この世界には本があった。
めくった。何もわからなかった。閉じた。元の場所に戻した。見回した。壁の棚にさらに数冊の本が並んでいた。近づき、一冊取った。薄く、柔らかい装丁だった。開いた。これもわからなかった。だが扉の裏に地図があった。粗く、手で描かれたもの。じっと見た。地図には土地、川、山が描かれていた。そして文字。読めなかったが、わかった——これは世界地図だ。あるいは世界の一部の。
立って地図を見つめた。どこかに王国があった。どこにあるかはわからなかった。だが存在した。この地図のどこかに。そして村が。そして私が——その中に。他人の体で。他人の家で。他人の世界で。
下から足音が聞こえた。女が階段を上がってきた。急いで本を元に戻し、ベッドに戻り、座った。彼女は木の盆を持って入ってきた。その上にスープ粥の器があった——濃厚で、暗く、肉と野菜が入っている。そしてパンが一切れ。そして水のカップ。
「食べて」と彼女は言った。「でも急がないで。あなたは弱ってるの」
器を受け取った。スープ粥は熱く、ハーブと肉の香りがした。スプーンですくって味見した。味は……不思議だった。不味くはない。だが慣れた味ではなかった。肉は硬く、野菜は煮崩れ、スープは塩辛すぎた。私は別の食べ物に慣れていた。スパイスに、ソースに、普通のパンに。だがこれは別の世界の食べ物だった。出来合いの食事も、普通の快適さも、普通のパンさえない世界の。
ゆっくり食べた。女はそばに座って見ていた。何も言わなかった。ただ見ていた。そして私は居心地が悪かった。何か言わなければならない気がした。何かしなければ。だが何をすればいいかわからなかった。
「美味しい」と私は沈黙を破るために言った。
彼女は微笑んだ。
「あなたはいつもそう言うの。美味しくない時でも」
何と答えればいいかわからなかった。ローランドがどう振る舞ったか知らなかった。何を言い、何をし、どう生きていたか。彼が息子で、兄で、頭を打った少年だったことだけを知っていた。そして彼はもういない。
スープ粥を食べ終えた。器を置いた。口を手で拭った——ナプキンはここにはなかった。女は盆を下げ、立ち上がった。
「休んで」と彼女は言った。「まだ起きないで。力を付けないと」
「家を見たい」と私は言った。「僕は……この家を覚えていない。思い出したい」
彼女は動きを止めた。見つめた。その目には痛みがあった。そして希望が。
「わかったわ」と彼女は静かに言った。「でも気をつけて。転ばないでね」
出て行った。立ち上がった。足はもうしっかり支えていた。部屋を出た。廊下は短く、下へ続く木の階段があった。降りた。一階はもっと広かった。ここには共用の部屋があった——炉、テーブル、腰掛け。そしてソファ。本物のソファ。布張りで、クッション付き。それを見つめた。
ソファ。中世に。いや、つまり——この世界に。どう考えればいいかわからなかった。もしかしたら中世ではないのかもしれない。何か別のもの。本があり、地図があり、普通のベッドとソファがある世界。過去のイメージに当てはまらない世界。独自のルールで生きている世界。
部屋を歩き回った。炉のそばに鍋やフライパンがあった。テーブルの上には食器、ナイフ、何かの布。壁には道具を載せた棚。隅には長持ち。開けた。中には衣服があった——シャツ、ズボン、外套。すべて質素で粗いが清潔だった。長持ちを閉じた。先へ進んだ。
共用の部屋の奥にもう一部屋あった——小さく、ベッドとテーブル付き。両親の寝室か? それとも別の子供部屋か? わからなかった。この家の間取りを知らなかった。何も知らなかった。
共用の部屋に戻った。ソファに座った。硬かったが快適だった。背もたれにもたれた。目を閉じた。頭の中は空だった。そして不安で。そして興味深かった。この世界が理解できなかった。だが理解したかった。なぜならここが今の私の世界だから。望むと望まざるとにかかわらず。
そうして三十分ほど座っていただろう。それから立ち上がった。ドアに近づいた。開けた。庭に出た。
太陽が明るく輝いていた。庭は広く、踏み固められていた。納屋、井戸、薪置き場。鶏が地面を歩き回っていた。どこか家の裏で牛が鳴いていた。そして柵のそばにリズが座っていた。棒で地面に何かを描いていた。ドアのきしむ音を聞いて顔を上げた。私を見た。そしてその顔が輝いた。
「ローランド!」と彼女は叫んで飛び起きた。駆け寄り、手を取った。「立ったんだ! 歩けるんだ!」
彼女を見つめた。この痩せた、髪ぼさぼさの女の子を。その笑顔を。その目を。彼女は幸せだった。本当に幸せだった。兄が立ったから。歩いているから。生きているから。
「歩けるよ」と私は言った。「少しだけ」
「痛い?」と彼女は顔を覗き込んで尋ねた。「頭痛い? お母さんが頭が痛いって言ってたよ」
お母さん。つまり、あの女は母親なのか。覚えた。
「もうあまり」と私は言った。「ほとんど痛くない」
彼女はうなずいた。それから手を引っ張った。
「来て! 見せてあげる! 昨日、虫を見つけたの! 大きいの! 草の中にいた! 触らなかったよ、見ただけ!」
彼女に連れて行かれるままにした。彼女は庭を引き回し、何かを早口で、夢中で話していた。虫のこと、卵を産んだ鶏のこと、昨日雨が降ったこと。彼女の話を聞いて、半分も言葉がわからなかった。だが意味はわかった。彼女は喜んでいた。幸せだった。そしてそれを私と分かち合いたかった。
柵のそばで止まった。リズは草を指さした。そこには確かに虫がいた——大きく、黒く、光る甲羅を持っている。ゆっくりと虫の用事でどこかへ這っていた。
「見える?」とリズは誇らしげに言った。「きれいでしょ?」
「きれいだ」と私は同意した。
彼女は微笑んだ。それから私を見た。もうそれほど嬉しそうではなかった。真剣だった。
「本当に私のこと覚えてないの?」と彼女は静かに尋ねた。「全然?」
何と言えばいいかわからなかった。彼女を覚えていなかった。ローランドの人生の何も覚えていなかった。だが真実を彼女に言えなかった。彼女の兄は死んだと言えなかった。その体には今、別の誰かがいると。私が彼ではないと。
「少し……覚えてる」と私は言った。「すべて霧の中みたいだけど。でもリズが——妹だってことは覚えてる」
彼女は見つめた。長く。それからうなずいた。
「いいよ」と彼女は言った。「大丈夫。思い出すよ。待ってるから」
そして再び微笑んだ。そして私は何かを感じた。哀れみでもなく。罪悪感でもなく。何か別のもの。名前を知らない何か。多分、それは温もりだった。多分、何か他のもの。
柵のそばに立っていた。虫はどこかへ行った。リズは何かを話していた。聞いていた。そして突然、声が聞こえた。女の声、大きく、門の方から。
「ブラン! ミラ! 誰かいるかい?」
リズは振り返った。
「グレタおばさん!」と叫んで門へ走った。
振り返った。門のそばに女が立っていた——恰幅がよく、赤ら顔で、スカーフをかぶっている。笑っていた。そして私を見ていた。好奇心を持って。そして何か別のものを持って。多分、哀れみを。
「まあ、ローランド!」と彼女は両手を上げた。「目が覚めたのね! 聞いたわ、聞いた! 嵐に打たれたって! ミラに言ったのよ——薬草師のところへ行くべきだって! でも彼女は——いいえ、いいえ、祈りましょうって! ほら、目が覚めたじゃない! 神々に感謝!」
早口で、止まらずに話した。立って彼女を見ていた。そして突然、気づいた。ブランとミラ。それは名前だ。両親の名前。父はブラン。母はミラ。覚えた。これでわかった。
家からミラが出てきた。隣人を見て微笑んだ。
「グレタ! 入って、入って。ちょうど昼食時よ」
「ちょっとだけよ」とグレタは言ったが、もう家の方へ歩いていた。「ローランドがどうしてるか知りたくて。目が覚めたって聞いたから。それで寄ったの」
二人は家の中に消えた。リズが手を取った。
「行こう!」と彼女は言った。「二人が話してる間に、村を見せてあげる!」
うなずいた。門を出た。村は小さかった。家は木造で、粘土壁、藁葺き屋根。通りは踏み固められた土で、昨日の雨で水たまりがあった。鶏、ガチョウ、犬。人々は質素な服を着て、豆だらけの手をしていた。彼らは私たちを見た。私を見た。ある者はうなずき、ある者は微笑み、ある者はただ見ていた。
「あれはハンスおじさん」とリズは斧を持った男を指さして言った。「木こりよ。あれはグレタおばさん。パンを焼いてるの。ほら、さっき来た人。あそこは鍛冶屋。ディーター親方が働いてる。息子のティムがいる。あなたと友達だったの。あの……嵐の前までは」——言葉に詰まった。「まあ、嵐の前は」
鍛冶屋を見た。暗い戸口から熱気が溢れていた。金床のそばに立って、熱した金属を金槌で打つ男。その音を知っていた。その匂いを知っていた。金属、火、汗。それは近かった。理解できた。それは私のものだった。
さらに歩いた。リズは家、人、物を見せた。理解できない話をした。だが聞いた。そして覚えた。村長の家。井戸。祭りの日に市が立つ広場。礼拝堂——小さく、ドアの上に木の十字架。聖炎の教会。覚えた。それは重要だった。それは危険だった。
村の端まで来た。そこから先は野原だった。そして森。暗く、密だった。リズは立ち止まった。
「あっちはだめ」と彼女は言った。「狼がいるの。それに何か別のものも。お母さんが言ってた、あそこは穢れてるって」
森を見た。暗い幹、密な葉。どこかに危険があった。本物の。慣れ親しんだものではない。電気ではない。電流ではない。何か別のもの。知らない何か。
「家に帰ろう」と私は言った。「疲れた」
リズはうなずいた。手を取った。そして私たちは戻った。ゆっくりと。彼女は何かを話していた。聞いていた。そして考えていた。
この世界は想像していたものとは違うと考えていた。ここには本があった。地図があった。ソファがあった。普通のベッドがあった。ここには食べ物があった。慣れたものとは違う。だが食べ物だった。ここには人がいた。私とは違う。だが人だった。そしてその中にこの女の子がいた。リズ。兄を待っていた。そして兄が戻ると信じていた。
これからどうなるかわからなかった。ここからどうやって出るかわからなかった。いつか家に帰れるかどうかもわからなかった。だが一つだけわかっていた:私は生きている。そして生きている限り、何か考える。私はいつも何か考える。
正午過ぎに家に戻った。太陽は高かった。庭でミラが迎えた。私を見て、リズを見て、微笑んだ。温かく。本当に。
「散歩してたの?」と彼女は尋ねた。
「うん」とリズは言った。「村を見せてあげたの。全部忘れちゃったけど、見せたの」
ミラは私を見た。その目には悲しみがあった。そして希望が。
「大丈夫よ」と彼女は言った。「思い出すわ。全部思い出すわ。さあ、お昼にしましょう」
家に入った。私はソファに座った。リズは隣に座った。ミラは炉のそばで忙しく動いた。どこか家の裏で金槌の音——ブランが仕事場で働いていた。人生は自分の流れで進んでいた。
食事の後、一人になった。窓に近づいた。額を冷たい羊皮紙に押し当てて——そして立ち止まった。村は黄金の夏の光に沈んでいた。藁葺き屋根、煙突から立ち上る煙、埃の中の鶏、通りで追いかけっこをする子供たち。そしてその先には——森まで続く緑の野原、そして白い雲が浮かぶ青い空。美しかった。本当に美しかった。立って見ていると、この時初めて怖くなくなり、ただ静かで温かくなった。
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