第一章 始まり
こんにちは。僕はダニール、ロシアの男で、職業は電気整備士です。そう、あのパッチンとペンチをポケットに入れて、作業服に変圧器油の匂いをいつも染み込ませているやつです。昼間は変電所で遮断器や断路器、その他電気機器の修理をして、夜は家に帰ってノートパソコンを開き、この小説を書いています。
アイデアは偶然生まれたものではありません。ある日、シフトが終わった後、また一つ焼けたヒューズを見ながら思ったんです。もしもこの世界の電気工が、剣と魔法の世界に飛ばされたらどうなるだろう? 剣を持った英雄でも、杖を持った魔術師でもなく、5級の資格を持つ普通の整備士。彼は「どこが破口で、どこが滞りか」を探すことに慣れている。そうしてダニールが生まれました。彼は選ばれし者でも、予言された者でもありません。ただ自分の仕事をするだけです。壊れたものを直す。もし世界全体が壊れているなら——まあいい、それを直すだけのことです。
僕がこの物語を書くのは、自分自身が多くを経験してきたからです。試験で震える手、回路を感じ取ることを教えてくれた指導員、夜勤、そして焼けた絶縁体の匂い。この小説には、魔法や冒険だけでなく、何か本物のもの——労働者の絆の温かさ、仕事への敬意、そして小さな人間でも工具一つで世界を変えられるという信念——を込めたいと思っています。
もしあなたが一度でもレンチを握ったことがあり、熱くなった電線の匂いを知っているなら——この物語はあなたのためのものです。もし知らなくても——ようこそ、電流が水のように流れ、本当の魔法とは慌てずに「どこが破口で、どこが滞りか」を見つけることだとわかる世界へ。
どうぞお楽しみください。
敬具、あなたの電気整備士にして駆け出しの作家、ダニールより。
「ヴェルフニー・ログ」変電所の朝は、いつもと変わらず始まった。俺、ダニールは5級整備工として、作業班とともに定期修理の指示書を受け取った。すべては決まった手順通りに進む。説明、工具の点検、役割分担。誰も急がず、誰も緊張していない。仕事は仕事だ。長年の勤務の中で数百回と繰り返してきたことの一つに過ぎない。このリズムにも、金属の朝の冷たさにも、潤滑油と変圧器油の匂いにも、昨日のサッカーや週末の予定について交わされる作業班の低い会話にも、すっかり慣れていた。
5級の資格を取るまでには時間がかかった。古い指導員、ニコライ・ペトロヴィッチのことを思い出す。彼はいつも文句を言い、琺瑯のカップでお茶を飲んでいた。彼はただボルトを回すだけでなく、回路を感じ取ることを教えてくれた。「電気ってのはな、ダニール、水と同じなんだ。どこが破口でどこが滞りかを見つけろ。慌てるな——さもないと自分が導体になっちまう」。あの頃、試験で複雑な回路を組むとき、俺の手は震えていた。だが今、何年も経った今では、インジケーターすら見ていなかった。
10時には現場に着いた。準備は整い、機器は電源を切られ、作業許可も得た。作業を開始する——遮断器の配線を外し、いつものように工具を扱う。手は余計なことを考えずに動き、頭の中は夜の予定でいっぱいだった。食料品を買いに寄って、兄に電話でもしようか。平凡な一日の、平凡な些事だ。
そして突然——異常が起きた。電子機器が瞬き、電流を保持すべき断路器が刃を閉じた。何が起きたのか、すぐには理解できなかった。作業班の誰かが叫ぶのが聞こえただけだ。
「危ない!」
叫び声は鋭かったが、振り向く間もなかった。何も理解できなかった。周りの空気が弾力を持ち、拳のように圧縮されたようだった。閃光——眩しい、白い、目の奥が痛くなるほどの。体が弓なりに反った。電流が掌を駆け抜け、手首を焼き、力強く胸のどこかを打ち、呼吸を止めた。筋肉が痙攣し、内側から引き裂かれるようだった。焼けた絶縁体と焼けただれた肉の匂いが鼻を突いた。そして静寂。耳が塞がるような静寂。倒れたことにも気づかなかった。痛みも感じなかった。ただある瞬間、すべてが消えた。世界は閃光と匂いと静寂にまで縮小した。
そしてそれもなくなった。どう倒れたか覚えていない。どう横たわっていたか覚えていない。ただ暗闇があった——深く、夢もなく、思考もない。まるでコンセントから俺を抜いたかのようだった。誰かがコードを引き抜いたかのようだった——そしてすべてが終わった。だがその後、何かがカチッと鳴った。そして目がひとりでに開いた。
最初に感じたのは——硬さだった。痛みでも冷たさでもなく、まさに硬さ。何か固くて凹凸のあるものが背中、肩甲骨、後頭部を圧迫していた。変電所の床ではない何かの上に横たわっていた。床なら冷たくて滑らかなはずだが、これはざらざらして暖かく、凹凸があった。目を開けようとした。まぶたは鉛のように重かった。光が刺した。薄暗いのに。一度、二度まばたきして——天井が見えた。木製だ。黒ずんだ梁、粗く削られた板、板の間の隙間。隙間から光が漏れていた——薄暗い、黄色がかった、蝋燭か炉の火のような光。
空気の中に埃が漂っていた。それは舌の上に降り積もり、歯の間で軋み、古い木と苦い草の匂いがした。未知の、濃厚な匂いで、少し頭がくらくらした。どこか近くでパチパチと音がした——火?——そして低くくぐもった声が聞こえた。
横たわってその天井を見つめ、頭の中は空っぽだった。思考も、パニックもない。ただ、ここにいるべきではないという奇妙な感覚だけがあった。この天井は俺のものではない。この匂いは俺のものではない。このすべては——俺のものではない。
動こうとしてみた。体はほとんど言うことを聞かず、長い眠りの後のようだった。腕はゆっくり動き、脚はさらに遅かった。頭を回すと——部屋が見えた。
小さな部屋で、壁は粘土と木の粗い造り。土の床。歪んだ板で打ち付けられたテーブル。テーブルの上には土器、何かの布切れ、木の柄のナイフ。隅には炉があり、中で炭が赤く燻っていた。そしてそばには——人がいた。三人。
男。年老いて、髭に白髪が混じり、粗い亜麻のシャツを着ている。低い腰掛けに座り、俺を見ていた。その目には、すぐには理解できない何かがあった。安堵?恐怖?その両方。女。少し若く、疲れた顔と豆だらけの手をしている。テーブルのそばに立ち、両手を胸に当て、唇を無言で動かしていた——祈っているのか?泣いているのか?女の子。十歳くらい、それ以下だろう。痩せて、髪はぼさぼさで、継ぎ当てのドレスを着ている。女の陰から覗き込み、大きく見開いた目で俺を見ていた。そこにあったのは恐怖ではなかった。好奇心。そして希望。
男が何か言った。静かに、小声で。言葉は聞き取れなかった——だがなぜか意味は通じた。言葉としてではなく、誰かが俺の内部で翻訳してくれたかのように。「意識が戻った。神々に感謝を」。
女がむせび泣き、顔を手で覆った。女の子が彼女の袖を引っ張り、何かを早口でささやいた。男が立ち上がり、近づき、かがんだ。俺にカップを差し出した——粗い土器で、水が入っている。それを受け取った。手が震えていた。そしてその時初めて気づいた。この手は俺の手ではない。
それらは小さかった。細かった。指は短く、皮膚は滑らかで、工具による豆がない。左手の掌には細い白い傷跡があり、そんなものは決してなかった。爪は噛まれていた。この手を見つめても、見覚えがなかった。
前世では手は違っていた。広い掌、頑丈な指、ペンチやレンチによる古い豆で覆われていた。兄が笑ったことを覚えている。「お前の手はやすりみたいだな、触るのが怖いぜ」。その時は腹が立ったが、今ならこの粗くざらついた労働の痕跡を感じるためなら何でも差し出すだろう。
起き上がろうとした。体は背中と首に鈍い痛みを訴えた——長く石の上に横たわっていたかのようだ。肘をつき、身を起こした。頭がくらくらし、部屋が横に揺れた。動かずに待たなければならなかった。それから完全に座り、敷き布団から足を下ろした。床は冷たく、土で、まばらに板が敷かれていた。裸足の指先がそれに触れた——そしてそれが唯一現実に感じられた。残りはすべて霧の中のようだった。
見回した。壁は粘土で、ひび割れは藁で埋められている。天井の下には乾燥した草の束が吊るされ、苦い匂いを放っていた。隅には野生の石で組まれた炉。その上には煤けた大鍋。壁際には土器の棚、木のスプーン、骨の柄のナイフ。すべて質素で、粗いが、頑丈だった。あばら家ではない。人が住んでいた家だ。
どこか壁の外で水が滴っていた。静かに、規則正しく、メトロノームのように。そしてその音はなぜか心を落ち着かせた。世界はまだ狂っていないかのように。まだすべてを理解できるかのように。
そして近くで話していた。今はよく聞こえた——あるいは単に区別し始めただけか。男と女が静かに、早口で話し、俺に聞かれるのを恐れているようだった。だが俺は聞いていた。そして理解していた——言葉ではなく、頭の中に自然に浮かぶ意味として、翻訳のように。
「意識が戻った」と男が言った。声はしわがれ、疲れていた。「三日だ。もう信じられなかった」。
「静かに」と女が答えた。「驚かせないで。彼は弱っている。見て、手が震えている」。
「驚かせてなどいない。言っているんだ、意識が戻ったと。良い兆しだ。神々が聞き届けてくださった」。
「神々、神々……」女がむせび泣いた。「あの子がどんなだったか見た? あんなに体をよじらせて? 助からないと思った。失うと思った」。
「失ってない。生きている」。
「もし……」女が言葉に詰まった。「もし思い出さなかったら? 記憶が戻らなかったら? あの子、私たちを見て、まるで知らない人のように見ていた」。
「打撃が強かった」と男が言った。「思い出すかもしれない。無理かもしれない。大事なのは——生きていることだ。残りは……」彼は少し黙った。「残りは何とかなる」。
女の子が近づいた。敷き布団の端に立ち、足を交互に踏み替えた。それから手を伸ばし、おそるおそる俺の肩に触れた。
「お兄ちゃん、私たちのこと覚えてないの?」と彼女は細い声で尋ねた。「全然?」
「わからない」と男が答えた。「覚えているかもしれない。いないかもしれない。邪魔しないで。休ませてやりなさい」。
「邪魔してない」と女の子はむくれた。「ただ……ただ、私たちがここにいるってことを知ってほしかったの」。
彼女を見つめた——この痩せた、髪ぼさぼさの女の子を。彼女は俺を兄と呼んでいた。そして何と言えばいいかわからなかった。彼女を知らなかった。この誰一人も知らなかった。しかし彼らは俺を知っていた。彼らは俺を待っていた。彼らは俺のために泣いていた。
話そうとした。唇は動き、舌はうまく従わず、麻痺したようだった。喉からは不明瞭な何かが漏れた——嗄れ声、音の断片。「どこ……ここ……」。言いたかった:「ここはどこだ? お前たちは誰だ? 俺はどうした?」。しかし出たのはただ:
「グ……どこ……」
男がもっと近づいた。
「何? 何て言った、ローランド?」
ローランド。その名前は俺の中で何か異質なものとして反響した。俺はローランドではない。俺はダニール、ヴェルフニー・ログ変電所の整備工だ。仕事があり、兄がいて、公園の見えるアパートがある。この男を知らない。この場所を知らない。この体を知らない。
「どこ……」と再び試みた。声は弱く、軋み、錆びた扉のようだった。「ここは……どこだ?」
女があっと息を呑み、口を手で覆った。男は眉をひそめた。女の子は一歩後ずさった。
「家だ」と男はゆっくり、はっきりと言った。まるで子供に話すように。「ここは家だ、ローランド。ここがお前の家だ。お前は頭を打った。嵐が来た。三日間横たわっていた。今、意識が戻った。大丈夫だ」。
「家……」と俺は繰り返した。その言葉は舌の上で異質だった。「ここは……俺の家じゃない」。
男と女は顔を見合わせた。女が再びむせび泣いた。
「覚えていない」と彼女はささやいた。「全然覚えていない」。
「覚えている」と男は頑なに言った。「ただ頭がまだ混乱しているだけだ。打撃が強かった。時間を与えろ」。
女の子が再び近づいた。今度は後ずさらなかった。俺の手を——小さな、異質な手を——取り、自分の両手で握りしめた。彼女の指は暖かく、ざらざらしていた。
「私はリズ」と彼女は言った。「あなたは私の兄。覚えてない?」
彼女を見つめた。その目——茶色で、長いまつげ。その髪——ぼさぼさで、藁くずがついている。そのドレス——継ぎ当てだらけだが、清潔だ。彼女は子供だった。兄を待っていた子供。兄が戻ると信じていた子供。
「リズ……」と俺は繰り返した。その名前は未知だった。しかし正しく響いた。まるで体が覚えているかのように、頭が——いや、違う。
彼女はほほえんだ。控えめに、しかし心から。
「思い出した!」と彼女は息を吐いた。「私の名前、思い出した!」
思い出してなどいない。ただ繰り返しただけだ。しかし彼女を否定しなかった。できなかった。彼女の笑顔はあまりにも脆く、壊すことができなかった。
男が腰掛けから立ち上がった。近づき、重い手を俺の肩に置いた。彼の掌は広く、豆だらけで、暖かかった。
「もういい」と彼は言った。「休ませる必要がある。質問攻めにするな」。
「でも意識が戻ったんだよ!」と女の子——リズが反論した。「私たちと一緒にいるんだよ!」
「戻った」と男は同意した。「だから何だ? 見ろ、やっと舌が回るようになったばかりだ。自分を取り戻させてやれ」。
女が近づいた。敷き布団のそばに膝をついた。俺の手を——小さな、異質な手を——取り、自分の頬に当てた。彼女は何かを早口で、とりとめもなく話し、その顔には涙が流れていた。言葉はわからなかったが、意味はわかった。「息子よ。私の息子よ。失ったと思った」。彼女は俺の手を、髪を、顔を撫でた。まるで奇跡を見るように俺を見つめた。まるであの世から戻ってきたかのように。
そして俺は彼女を見つめた——この疲れた顔と豆だらけの手をした女を——そして何と言えばいいかわからなかった。これは家族だった。他人の家族。ローランドの家族。そして俺はこの体の中の他人だった。この家の中の他人。この世界の中の他人。
男——父?——が再び話し始めた。今度は俺ではなく、女に話しかけていた。
「何か食べさせてやれ。三日間何も食べていない」。
「ええ、ええ」と女は慌てた。「今すぐ。スープ粥を作るわ。温かいのを。弱っているもの。温かいものがいい」。
「水も」とリズが付け加えた。「私が持ってくる」。
「慌てるな」と父が止めた。「休ませてやれ。明日話そう。すべて明日だ」。
彼は再び俺の方を向いた。かがんだ。目を見つめた——真剣に、笑みもなく。
「横になっていろ」と彼は言った。「休め。起きるな。明日考える。明日思い出す。今は——休め」。
休みたくないと言いたかった。ここがどこか、自分がどうしたのか、この場所が何なのか理解したいと言いたかった。どうすれば家に帰れるか聞きたかった。俺はローランドではない、ダニールだ、間違っていると言いたかった。しかし言わなかった。できなかった。彼らの目にあまりにも多くのものがあった——恐怖、希望、愛。どう扱えばいいかわからなかった。工具や電線や回路には慣れていた。しかし人には慣れていなかった。感情には。これには。
ただうなずいた。そして目を閉じた。
声はまだ聞こえていた——静かに、くぐもって。女は炉のそばで忙しく動き、食器をガチャガチャさせた。リズは何かを早口で、興奮して話していた。男は彼女をなだめ、静かに、まるで静けさを乱すのを恐れるかのように。そして俺は横たわって、彼らが生きているのを聞いていた。彼らが息をしているのを。彼らがすべてうまくいくと信じているのを。
他人の体で、他人の寝床で、他人の家で横たわっていた。そしてこれからどうするかを考えていた。目の前に、なぜか9階の独身アパートが浮かんだ。空の冷蔵庫、テーブルの上の一人分のカップ、そして死んだように消えたテレビ。シフトの後、よくそこに一人で残り、窓の外の車の音を聞いていた。兄はめったに電話をくれなかった、いつも仕事だった。そしてここ、この粗末な粘土の小屋、土の床の家には、あのコンクリートの箱よりもはるかに多くの生命と温かさがあった。
徐々に、頭の中に計画が形づくられ始めた。ぼんやりと、不明瞭に、しかし計画が。なぜなら俺は整備工だったから。壊れたものを直すことに慣れていたから。そしてもし世界全体が壊れているなら——まあいい。つまり、それを直さなければならないということだ。
ほほえんだ。この間で初めて。そして眠りについた。明日は新しい日だという思いとともに。そして新しい問題が。そして新しい解決策が。
ここまで読んでくださり、ありがとうございます! この物語を気に入っていただけたなら、「いいね」と本棚への追加をしていただけるととても嬉しいです。それは、このテキストを続ける価値があると作者が判断する助けになり、サイトのフィードでも作品が広がりやすくなります。どうぞお楽しみください!




