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23/30

23 勘違い

「え、維月?どゆこと?」

「おい朔。どういう事だ?」


 維月が怖い顔で言う。他の3人も目を丸くしている。

 もしかして言ってはいけなかったのだろうか。


「いや…、この前の茶髪の女子。彼女だろう?」


 朔は当然のように言う。


「違う……」


 維月が額をおさえながら否定する。


(違うのか?維月、普段女子と話していないからてっきり彼女だと思ったのに。)


 朔は素直に驚く。

 だとしたら彼女は維月にとって何なのだろうか。朔は新たな疑問を抱く。


 朔の心の内を読んだかのように維月が言う。


「あいつは俺の妹だ…。断じて俺の恋人じゃない」


(へぇ。妹がいたのか。)


 まだ知り合って日が浅いので維月について人よりは知っているがプライベートな事はあまり知れていない。なのでこれから知れていけると良いと思っている。


「いやいや、2人だけの世界に行かないで!維月くん?説明しようね!」


 千歳が口を尖らせて文句を言う。それに凪や煌も続く。凪は意外にも悪ノリを好んでいるようだ。


「そーそー。維月ー?秘密ごとは無しだよ?俺らの仲じゃん!!」

「維月。俺も気になるな。……神代さんとの馴れ初めとか」


 彼らのいじりに維月はため息をつく。


「はぁ…。朔が俺の妹を助けてくれたんだ。それで知り合って仲良くなった」


 維月は嘘は言っていないがすべてを言っている訳ではない。朔が弱った事や維月が朔に執着した事については触れていない。


「え〜、本当にそれだけ?朔ちゃんそんなすぐに仲良くなれるんならもっと朔ちゃんの友達いるでしょ。だいたい維月くんが家族助けただけで人と仲良くなるとは思えないしねぇ」


 千歳がニヤニヤと笑いながら言う。さすが朔より以前から維月の友人なだけある。

 他の2人も目を細めて悪魔のような笑みを浮かべている。意地の悪い笑みは少しだけ維月に似ている。


「朔は『特別』だからな」


 維月がサラッと言う。


(上手く言ったな。『特別』の一言だけで深くは言わないのか。)


 朔は感心しながら維月に続く。


「私に話しかける人が少ないだろう。私に友達がいない理由はそれもある」


 朔が目を伏せながら言う。


「でも、友奈ちゃん?だっけ。朔ちゃんに友好的じゃん。その子とは友達にならないの?」

「生得的にアレとは合わない」


 朔は断言する。

 よく話しかけられているが朔とは相容れないとその度に思う。


「あらら、そっかー。え、僕らは?」


 千歳が可愛らしく小首をかしげて聞いてくる。朔は少し考えてから答える。


「………まぁ、維月の友達だしな。他のやつよりかマシなレベル」

「えー!待って、評価厳しいって!!」

「……これからがあるだろ」


 千歳達が意外とショックを受けているようなのでフォローを入れておく。

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