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22 維月の嫉妬

 維月以外の3人が驚いて固まっている。


(?何か変なことしたか?)


 沈黙を破ったのは煌だった。


「っ!………さ、朔ちゃんほらこっちおいで。俺とポテト食べよ!」


 相変わらず軽そうな発言をする。そんな煌を維月は睨んでいる。

 急に朔の口元が大きな手によって覆われた。まるで朔の表情を煌達に見せないようにするような覆い方だ。


「っ!?維月………?」


 朔は驚くがすぐに維月の手だとわかる。しかしなぜ手をあてられたのかはわからない。

 維月は不機嫌さを隠していない声で朔に囁く。


「……あいつらに笑顔なんて振りまかなくていい」


 低い維月の声に朔はくすぐったくなる。

 振り返って維月の顔を見ると、どこか拗ねたような不機嫌な顔をしていた。不機嫌なのは予想通りだが拗ねているのは予想外だ。


(笑顔は駄目なのか……?てか、なんで拗ねているんだ?)


 朔は不思議に思う。

 すると維月の行動に絶句していた凪が口を開いた。


「えっと、神代さんと維月はどういう関係なのかな?仲良かったっけ?」


(ああ、こいつらは維月が暴露した時には教室いなかったのか。)


「維月は私の友達だ」


 朔はきっぱりと言う。

 今言わなくともクラス中に広まっていることなので明日には彼らも知ることになるだろうと思い言うことにした。


「「「…………友達」」」


 3人の声が被る。ぎこちなくその言葉を初めて聞いたかのようだ。


(声が被るなんて仲が良いんだな。)


 朔は呑気にそんな事を思う。


「え、友達?」

「維月くんガチの嫉妬だったよねぇ」

「友達の概念どうなっているのかな?」


 3人が集まって話しているが朔には聞こえてこない。


「え〜、維月くんはそれで良いの?」

「ああ。……まだな」


(『まだな』?友達の上……親友か?維月は、もはや親友と同じだと思うんだが、維月は違うのか?)


 朔は少し気になるが追求しないでおく。

 煌がふざけた調子で言う。


「えー、なんだ友達か…。てっきり維月の彼女かと思ったのになー」

「はぁ………」

「違うぞ」


 維月がため息をつくだけで否定しないため朔が否定する。


(それに……)


 朔は言葉を続ける。


「それに維月には彼女がいるだろう?」

「は?」

「えっ!?」


 4人はとても驚いている。維月も目を見開いている。

 朔は何かおかしな事を言ってしまったのだろうかと首をひねる。


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