18 夜の学校
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深夜0時頃、朔は1人バイトに打ち込んでいた。
今日のバイト先はコンビニだ。
この場所は維月と初めて会話した場所でもある。朔はその日をことを思い出す。
(まさか維月と友達になるなんてな…。昔の自分に言ったら全否定されそうだ。)
あの日、朔が維月の探している人を見ていなければ、朔が維月に話しかけなければ今の状況はまったく違っていただろう。
もはや奇跡の出会いと言っても過言ではないかもしれない。
「あ、もう終わりか」
不意に時計が視界に入って思い出す。
今日のシフトは終了した。これから何しようと朔は考える。
(今日はここ以外にバイト入れてないしな。家で何かして時間を潰すか…。気乗りしないな。)
少し憂鬱な気分になりながらも帰る支度をする。
その時、コンビニのドアが開いた。
客かと思い、朔は視線を向ける。
「維月!?」
朔は驚いた。
そこにいたのは間違いなく朔の唯一の友人である維月だった。
「朔。バイトは終わったか?」
「あ、ああ」
朔は戸惑いながらも維月の質問に答える。
すると維月はそうかと言って朔について来るように言った。
「なあ、維月。どこに行くんだ?」
朔は維月に質問する。
しかし維月は何も言わない。
維月との沈黙はまったく苦ではない。むしろ心地良く感じる。こんなにも長時間沈黙が続いたのは初めてではないだろうか。
二十分程歩くと維月が立ち止まる。
「朔、ここだ」
維月に言われて顔をあげる。するとそこには見慣れた白い大きな建物があった。
「ここってうちの高校だろ?今は開いてないんじゃ…」
維月は朔の言葉の途中で校門の門を越える。
「ほら、朔こっちこ来い。お前なら来れるだろ」
確かに門を登れば越えられる。
しかし、今は深夜。これは不法侵入というやつなのではないだろうか。
(うーん。まあ良いか。)
朔は深く考えずに門を越える。
警備員などもいないようで、夜の学校は静かで不気味だ。維月が校舎に入るので続けて朔も入る。
「朔、目閉じろ」
「は?」
とりあえず維月に言われた通り目を閉じてみるが朔は意味が分からず混乱する。
維月は朔の手を取り、繋ぐ。維月が引っ張って案内してくれるようだ。維月の手は大きくて骨っぽい。繋いでいる朔の手もじんわりと温まる。
目を閉じているので足元に気をつける。
維月の歩調も心なしかいつもよりも遅い気がする。
「朔、階段だ。気をつけろよ」
朔は手を繋いでいない方の手で手すりを掴む。
踏み外してしまわないように一段一段丁寧にのぼる。
「なんで目を閉じるんだ?危なくないか?」
ふと維月に疑問に思ったことを聞いてみる。
「危険なら俺が抱き抱えて目的地まで行くぞ」
(勘弁してくれ!抱き抱えられての移動とかどんな羞恥プレイだよ!)
悪い冗談だと思いたいが維月の発言なので恐らく本気だろう。
そんな会話をしている間も階段をのぼる。
「ほら、階段終わったぞ」
維月に言われて気が付く。
話している間にそんなにものぼったのかと朔は驚く。
ガチャリと音がしてドアが開く。
目を閉じているのでわからないが維月がドアを開けたのだろう。
(維月が私を連れてきた?わざわざ夜の学校に?なんでだ?)
朔は不思議で不思議でたまらなかった。
皆さんは朔ちゃんと維月のどっち派ですか?是非感想欄で教えてください!
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