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転生勇者(♀)の異世界旅行記《トラヴェローグ》  作者: 青咲凛
第1章 地下水道の幽霊

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10. 再戦?


 最後に訪れたのは金神コハキアの礼拝堂だった。

 バロック彫刻よろしく生き生きとした虎の石膏像には、真鍮製の枝葉を模った法具が備えられている。


「やっぱりこれ白虎だよね?」


 名前こそ異なるものの、前世で信仰されていた四神の姿とどれも被るのはなぜなのだろうか。

 考えられることがあるとしたら、もしかすると私と同じ地球人が以前こっちの世界にやって来ていたとかだろうか。


 それとも──本当に、この世界はゲームの中だったりして?


「考えても仕方ないや。

 とりあえずお祈りだけしとこーっと」


 銅貨を置いて二拍一礼。

 今度はどんなスキルがもらえるかな?


『ギフト〈金神の加護〉を獲得しました』

『ギフト〈金神の加護〉により、スキル〈金属操作〉〈即死耐性〉〈拡金勁(かっきんけい)〉を獲得しました』

『ギフト〈五行神の加護〉を獲得しました』

『ギフト〈五行神の加護〉により、スキル〈気功法〉及び関連アーツ〈遠当て〉〈沈墜勁(ちんついけい)〉〈纏絲勁(てんしけい)〉〈十字勁(じゅうじけい)〉を獲得しました』

『称号〈導師見習い〉を獲得しました』


「ちょ、多い多い!?」


 さっきので神様全部に参拝したせいかな?

 思ってたよりたくさんスキルが増えちゃった。


(今全部でいくつスキル持ってるんだろう?)


 ログをスクロールしながら、苦笑いがこぼれ──その中に、〈即死耐性〉というものが入っていることに気が付いた。


「『自分よりレベルが低い相手からの即死攻撃を、HPが満タンの時に受けた場合1だけ耐える』……。

 名前ほど有用なスキルじゃなかったなぁ……」


 てっきり、〈隷属耐性〉みたいに全部レジストしてくれる奴だと思ってたのに。

 いや、あれもどっちかって言うと耐性っていうより全部無効化してた感じに近かったけどさ。

 じゃああれ何で耐性って名前だったんだろう?

 無効化に進化したってことは、少なくとも完全には防げてなかったんだよね?


 ……もしかして、確率で防ぐタイプだったのかな。

 それがレベル上がるごとにレジスト率が上がって最終的に無効化になった……みたいな?


「あとはえっと、〈金属操作〉はたぶんそのまんまの意味だろうから〈拡金勁〉が何なのか──」


 ──などと、獲得したスキルの詳細について調べようとしていた時だった。


「あれ、ユーリさん」

「うわああぁあああ!?」


 突如背後から話しかけられた声に、私は慌ててウィンドウを閉じて振り返った。


「び、びっくりした。

 脅かさないでくださいよ、急に大声なんて」

「す、すみません……」


 私を呼び止めたのは、医務室で出会った神官の青年、アンジェロだった。


 〈気配隠蔽〉に加えて〈認識阻害〉まで発動していたのに、気づかれるなんて思わなかった。

 もしかしてこれも、自分よりレベルが高い人にはあんまり効果ないのかな?


 私は慌てて頭を下げると、足元に置いていた銅貨を彼から見えないように靴で隠した。


「もう帰ったのかと思ってたんですけど、ここであえてちょうどよかったです。

 ギルドからの伝言を忘れていて、使いを送ろうとしていたところだったんです」


 笑みを浮かべるアンジェロ。


「え、えぇっと、伝言ですか?」

「はい。

 まだユーリさんだけ初心者講習が終わっていないので、起きたらギルドに顔を出すように、とのことです」


 あ、あれまだ終わってなかったんだ。


「わ、私だけですか?」

「ええ、そう聞きましたよ」


 言われて、そういえば医務室で寝ていたあの金髪の女の子から、首輪が外されていたことを思い出す。

 多分私が気絶した後、残りのみんなで協力してあのゴリラみたいなオーガを討伐したのだろう。


 私だけ終わってないっていうことは、多分始まってすぐに退場したからかな……。


「……わ、わかりました。すぐに向かいます」


 私はぺこりと頭を下げると、アンジェロが礼拝堂を後にするのを見送った。


 ***


 ギルドに戻ってくると、受付嬢が目を丸くしてこちらに駆け寄ってきた。


「ユーリさん、もう起きてきて大丈夫なんですか!?」

「えぇ、まぁ。私こう見えて怪我の直りが早いので……」

「全治1ヵ月をたった1時間で回復は怪我の直りが早いというレベルではないと思うのですが……」


 苦笑いで返すと、まるで怪物でも見るかのような目をこちらに向ける受付嬢。

 しかし現に回復しているのだからこれ以上詰めることもできまい。


(っていうか気絶してたのってたった1時間だったのか。

 1日は経過してるものだと思ってたなぁ)


 彼女は小さくため息を吐くと、何やら小さくぼやいてから『わかりました』とこちらに向き直った。


「では、初心者講習を再開するよう、アイザックさんに頼んできますね。

 おそらくですが、今度はアイザックさんとの模擬戦になると思います。

 準備を終えたらすぐに訓練場に来てくださいね」

「……うぇ? え、あ、は、はいわかりました……」


 今、なにか聞き捨てならないようなセリフがチラリと聞こえた気がするけど……気のせいかな?


 ***


 とりあえず初心者講習という名前の模擬戦が始まるまではしばらく時間がかかるようなので、アイザック戦に備えて諸々の準備をしておくことにした。

 といっても、私ができるのは使えるスキルの確認とポイントの振り分けくらいしかない。

 アイザックがどんな戦い方をするのか、何が弱点なのか一切情報がないからね……。


 こんなことなら、初めて会ったときに鑑定しておくんだった。


 ギルドのトイレに腰を下ろしながら、ステータスウィンドウを睨む。


 今の私のステータスを改めて確認すると、こんな感じだ。


 +++


■ステータス■

 名前:鑑 悠里 Lv.1

 性別:女

 種族:異世界人 Lv.1

 職業:ノービス Lv.1

 称号:〈異世界人〉Lv.1

    〈臆病者〉Lv.2

    〈何にも束縛されない〉Lv.1

    〈無謀な挑戦者〉Lv.1

    〈導師見習い〉Lv.1


 HP:10/10

 MP:10/10

 SP:10/10


 筋力:3

 活力:1

 速度:1

 知能:1

 感覚:1


 残りステータスポイント:0


■スキル■

◇武術系◇

 〈剣術〉Lv.1


◇魔術系◇

 〈呪詛〉Lv.1

  └〈隷属の首輪〉Lv.1

   〈契約の呪詛〉Lv.1

   〈制限の呪詛〉Lv.1

   〈洗脳〉Lv.1

   〈幻惑〉Lv.1

   〈認識阻害〉Lv.1

   〈夢の檻〉Lv.1

   〈金縛り〉Lv.1

   〈蝕む痣〉Lv.1

   〈服従の呪詛〉Lv.1


◇身体操作系◇

 〈跳躍〉Lv.1

 〈咆哮〉Lv.1

 〈疾走〉Lv.1

 〈パルクール〉Lv.1


◇防御・回復系◇

 〈自動回復〉Lv.2

 〈食い縛り〉Lv.1


◇耐性系◇

 〈驚愕耐性〉Lv.1

 〈痛覚耐性〉Lv.1

 〈負傷耐性〉Lv.2

 〈転倒耐性〉Lv.1

 〈気絶耐性〉Lv.2

 〈トラウマ耐性〉Lv.1

 〈脱水症耐性〉Lv.1

 〈熱中症耐性〉Lv.1

 〈精神攻撃耐性〉Lv.1

 〈拘束耐性〉Lv.1

 〈呪詛耐性〉Lv.4

 〈隷属無効〉Lv.1

 〈恐怖耐性〉Lv.1


◇隠遁系◇

 〈忍足〉Lv.1

 〈気配隠蔽〉Lv.1


◇感知系◇

 〈洞察〉Lv.1

 〈気配察知〉Lv.1

 〈魔力感知〉Lv.1


◇生活系◇

 〈交渉〉Lv.1

 〈高速思考〉Lv.1


◇ギフト系◇

 〈水神の加護〉Lv.1

  └〈水中呼吸〉Lv.1

   〈水上歩行〉Lv.1

   〈水袋勁〉Lv.1


 〈木神の加護〉Lv.1

  └〈成長促進〉Lv.1

   〈効力増強〉Lv.1

   〈笑桜勁〉Lv.1


 〈火神の加護〉Lv.1

  └〈二段跳び〉Lv.1

   〈燃焼無効〉Lv.1

   〈火鳥勁〉Lv.1


 〈土神の加護〉Lv.1

  └〈障壁〉Lv.1

   〈土圧無効〉Lv.1

   〈捻央勁〉Lv.1


 〈金神の加護〉Lv.1

  └〈金属操作〉Lv.1

   〈即死耐性〉Lv.1

   〈拡金勁〉Lv.1


 〈五行神の加護〉Lv.1

  └〈気功法〉Lv.1

   └〈遠当て〉Lv.1

    〈沈墜勁〉Lv.1

    〈纏絲勁〉Lv.1

    〈十字勁〉Lv.1


 残りスキルポイント:2


 +++


 改めて見ると、スキルの数が多い。

 特に耐性系が異常に多い。

 数えてみたら13もあった。

 ギフト系のところにもそれなりに耐性系……というか無効化系のスキルもあるから、きっとちょっとやそっとのことじゃ死なないのかもしれない。


「さて、どうやって残りのスキルポイントを振り分けようか……」


 ゲームでは、私はいつも大体剣士を育てることが多い。

 筋力を極振りにしたスピードアタッカー。

 弱点としては防御力やHPが低くなりがちという点だ。

 これのおかげで、自分より強い的には大体一撃で倒される。

 だからゲームでは攻撃系のスキルの次に回避系のスキルを育てることで、当たらないアタッカーを育てていたわけだ。


 こっちの世界でも同じような感じで育てようか?

 しかし死んでも復活できない以上、一撃喰らえば即死というリスクは避けたいところだ。

 でも一方で、不慣れなステータス構築にした場合、そこに慣れるまでかなり時間を要することになる。


 ならばやはり、一番使い慣れた型で勝負するべきだろう。


 かのジャパニーズオーガも言っていたじゃないか。

 持ち味を生かせ、ってね!


 それから私は〈剣術〉をレベル3に上げると、アイザック戦に向けて今持ってるスキルの詳細を頭に叩きこんでいった。


現在の悠里のステータス


 +++


■ステータス■

 名前:鑑 悠里 Lv.1

 性別:女

 種族:異世界人 Lv.1

 職業:ノービス Lv.1

 称号:〈異世界人〉Lv.1

    〈臆病者〉Lv.2

    〈何にも束縛されない〉Lv.1

    〈無謀な挑戦者〉Lv.1

    〈導師見習い〉Lv.1


 HP:10/10

 MP:10/10

 SP:10/10


 筋力:3

 活力:1

 速度:1

 知能:1

 感覚:1


 残りステータスポイント:0


■スキル■

◇武術系◇

 〈剣術〉Lv.3


◇魔術系◇

 〈呪詛〉Lv.1

  └〈隷属の首輪〉Lv.1

   〈契約の呪詛〉Lv.1

   〈制限の呪詛〉Lv.1

   〈洗脳〉Lv.1

   〈幻惑〉Lv.1

   〈認識阻害〉Lv.1

   〈夢の檻〉Lv.1

   〈金縛り〉Lv.1

   〈蝕む痣〉Lv.1

   〈服従の呪詛〉Lv.1


◇身体操作系◇

 〈跳躍〉Lv.1

 〈咆哮〉Lv.1

 〈疾走〉Lv.1

 〈パルクール〉Lv.1


◇防御・回復系◇

 〈自動回復〉Lv.2

 〈食い縛り〉Lv.1


◇耐性系◇

 〈驚愕耐性〉Lv.1

 〈痛覚耐性〉Lv.1

 〈負傷耐性〉Lv.2

 〈転倒耐性〉Lv.1

 〈気絶耐性〉Lv.2

 〈トラウマ耐性〉Lv.1

 〈脱水症耐性〉Lv.1

 〈熱中症耐性〉Lv.1

 〈精神攻撃耐性〉Lv.1

 〈拘束耐性〉Lv.1

 〈呪詛耐性〉Lv.4

 〈隷属無効〉Lv.1

 〈恐怖耐性〉Lv.1


◇隠遁系◇

 〈忍足〉Lv.1

 〈気配隠蔽〉Lv.1


◇感知系◇

 〈洞察〉Lv.1

 〈気配察知〉Lv.1

 〈魔力感知〉Lv.1


◇生活系◇

 〈交渉〉Lv.1

 〈高速思考〉Lv.1


◇ギフト系◇

 〈水神の加護〉Lv.1

  └〈水中呼吸〉Lv.1

   〈水上歩行〉Lv.1

   〈水袋勁〉Lv.1


 〈木神の加護〉Lv.1

  └〈成長促進〉Lv.1

   〈効力増強〉Lv.1

   〈笑桜勁〉Lv.1


 〈火神の加護〉Lv.1

  └〈二段跳び〉Lv.1

   〈燃焼無効〉Lv.1

   〈火鳥勁〉Lv.1


 〈土神の加護〉Lv.1

  └〈障壁〉Lv.1

   〈土圧無効〉Lv.1

   〈捻央勁〉Lv.1


 〈金神の加護〉Lv.1

  └〈金属操作〉Lv.1

   〈即死耐性〉Lv.1

   〈拡金勁〉Lv.1


 〈五行神の加護〉Lv.1

  └〈気功法〉Lv.1

   └〈遠当て〉Lv.1

    〈沈墜勁〉Lv.1

    〈纏絲勁〉Lv.1

    〈十字勁〉Lv.1


 残りスキルポイント:0


 +++


読んでいただきありがとうございました!

次回もよろしくお願いいたします!


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