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十一月

十一月(1)


 紅葉の季節になった。


 ある日、生徒会室でマリアから相談を受けた。


「実は私、アーサー様のことが好きになってしまったの」

「えぇっ!そ、そうなの!?全然気付かなかったわ」


 こういうとき、気付いていても驚いてあげるのがお約束なのです。


「で?いつから?何があったの?」

「いえ、その……アーサー様が落ち込んでいたとき話を聞いてあげたりして」


 あー、なるほどなるほど。

 あのイベントね!

 アーサー様がディアナ嬢と喧嘩して仲直りするやつ。


 非常にレアなタイミングで、アーサー様の好感度が上昇するイベントに遭遇する。

 それを偶然引き当てるとはすごいな。


 でも、アーサー様の攻略は難易度が高いからなぁ。

 ちょっとだけ、手伝ってあげようかな。


「ねぇ、マリア。今度アーサー様にお弁当を作ってきなさいよ。きっと良いことがあるわ」


 マリアには、生徒会でいつもお世話になっているからこれくらい良いよね。


--

十一月(2)


 アーサー様の好感度を獲得するため、私と主人公のマリアはチームを組んだ。


 私が助言して、マリアが実行する。

 この作戦は面白いほどに成功した。


 私は、前世の記憶を持っている。

 このゲームをやりこんだ、膨大な経験がある。


 私は、アーサー様の好みや習慣などの個人情報だけでなく、これから起こり得るイベントを意図的に発生させることすらできる。


 マリアに言わせれば『まるで魔法のよう』だった。

 そう、これは魔眼に頼らない私だけの魔法なのだ。


 マリアとアーサー様の好感度は急上昇している。

 現在の、マリア嬢とディアナ嬢に対するアーサー様の好感度は、ほぼ互角と言っても良い。


 おそらく、クリスマスに実施される記念パーティーに誘われた方がアーサー様の恋心を獲得できる。


 クリスマス・イブまで、マリアと二人で頑張るぞ!


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