表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
†アルヴス アトリエ オンライン†  作者: ネコまっしぐら
PR
23/25

21

21

ーーーー赤い盾ホーム


「私は、これを持って行って……」

「……これは2人に。」

「うむ。そうである……」



俺がシャーリアに戻って来た次の日、ホームに向かうと、達也と飛鳥以外の3人が家の中から色々と運び出している所だった。


「…こんにちは。皆。」


「アールヴ!最近見ないから、もう会えないかと思ってたよ〜」

メルが笑顔で駆け寄って来る。

「うむ。久しぶりな気がするようですな。」

「……何処に行ってたの?」

エルクとアージェも手を止めて迎えてくれた。


「……少し、自分を鍛え直してて…」

「アールヴは強いから、問題ないでしょ?」

メルは純粋にそう思っているような表情で、そう言って来たけど、当時の俺に今ぐらいの力が出せてれば、こんな事にはなって無かったはずなんだ……


俺の感情を読み取ったのか、メルが達也と飛鳥は部屋に居ると教えてくれた。



その前に、皆に確認しておかなければいけない事があるよな。

俺は取り戻した力を見てもらう為に、召喚獣を二体召喚して見せた。


「おおぅ!」

「……」

「……凄い力を感じる」


反応は上々のようなので、本題を切り出す。

今までの経緯や、俺の現状とこれからやろうとしている事と、その思いの全ても話す。


すると、メルが切り出した。

「アールヴ…あなたの気持ちは、皆凄く喜んでいると思うわ。でも、今回の事は私の弟と私の我儘が原因なの。」

目に涙を浮かべて、全ての原因は自分だけだと言うメルに、


「いや、これはクエストを決めた達也と、それを認めた我々全員の責務であるな。」

エルクは言うと、メルの肩に手を置く。


「私はそうして欲しい。やるなら、私も手伝う……。」

復讐を望まなそう……いや、俺に迷惑をかけないようにする2人とは対照的に、普段おっとりしているアージェは自分も戦いたいと言って来た。



「…いいえ、違うわね、私達がどうこう言う事じゃないわね。中の2人が何て言うかだわ。」

メルが涙を拭いて顔を上げて言った。



……俺は皆に頷くと、2人に会う為に家の中に向かう。



……ぁ…が! ーーこ…る……

ーーお…い、 ……だい…ぶ……ら


扉の前まで来ると、中から声が漏れて来る。



……重い。

ただの木の扉なのに……

開けるのに心が押しつぶされそうになる。


ただ、突っ立ってても始まらないんだ。

……よしっ



俺はノックをして、部屋に入る。


飛鳥も達也もさらにやつれて、別人のようだ……

「…あぁ、アールヴ君、お見舞いに?達也も前よりだいぶ良くなってるよ。」

「…あー、ゔ……」


2人を見て、俺の中にある、

黒く暗いものが噴き出てこようとする。


それを必死に抑えて、出来るだけ簡潔に軽くなるように話す、


「この前の洞窟のやつらに、仕返ししてやろうと思うんだけど、その…2人はどう思うかな……?」


ーーーやって。

……お願い。


酷く冷たい声だった。


背中がゾクッとした…目の前の人間が発していなければ、本当に知らない人の声かと疑う程だった。


「でも、無理ね。」

飛鳥は睨んでいた視線を戻して、俯いて呟いていた。



それを見て、俺は決心した。

やはり、やるべきだと。



2人にホームを引き払うのは、後2日待って欲しいと伝え、部屋を出た。

外に居た、3人に結果を伝えると、アージェが付いて行くと言いだした。

俺は、危ないし止めるように何度も言ったが聞いてくれず、自己責任で同行する事で押し切られてしまった。



その後マルク邸に行き、2人に俺の決意と今後を説明したら、アリシアさんも同行すると言いだした。

今回の件は、どう転んでも良い話にはならないので、辞退をお願いしたけど……やっぱり聞いてもらえなかった。


……アージェと2人だと危険だからだそうだ。

何故か、マルクがそれを聞いて笑ってた。




俺は宿に戻り、自室で考える。

本当は一人で行きたいけど、アージェは仕方ないか…

でも、アリシアさんはダメだよなぁ…


でも、こっそり2人で行ったら、後で何を言われるか分からないし。

前回の件で恩もあるし、俺が2人をしっかり守れば良いだけかぁ…



説得を諦めた俺は、明日の朝の出発に向けて、色々な準備の為に何枚も絵を描いた。





ーーーー翌朝


さぁ、行くかと気合を入れて、なるべく黒い感情は消して2人を迎えに行く。


先ずはアリシアを馬車に乗せて、次はアージェを迎えに行った。

赤い盾のホームで2人を紹介したけど、なんか微妙な空気だったな……

気が合わないのだろうか?


少しの不安を覚えながらも、ガザン洞窟に向けて出発する。


今回の馬車は俺が召喚した、二頭のユニコーンだ。

向こうに着いたら、召喚獣は戻せばいいし、こいつらなら俺の操縦でも、言う事を聞いてくれるから便利だしな。


……さすがに街中でドラゴン召喚とか迷惑だろうし、近くで目撃されても騒ぎになるだろうから、自重しておこう。



若干重い空気の幌の中を無視してスピードを上げる。

意外と揺れも少なくて早いので快適に進めた。


洞窟前に着いたのは昼前だったので、軽く昼食をつまみ、その間に複合元素体である、【ティンク】と言う精霊を召喚し、中の様子を偵察しておく。

この精霊は視覚をリンクさせれるから、様子を探るのに持って来いなんだ。



……見当たらない。

結構探したつもりなのに、アジトが分からない。

飛竜は沢山いたけど、洞窟の中は入り組んでて、中々見つける事が出来ない。



出発の準備も終えた頃、ようやく野盗らしき男を見つけた。

【インビジブル】の魔法で姿を隠しているけど、精霊の眼は誤魔化せない。


俺は精霊に後を追わせて、ようやくアジトを発見した。



さぁ、捕まえたぞ……


覚悟しろ。

たっぷり後悔させてやる…

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ