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僕らは女神を失った  作者: 昆布
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06.犯人探し





みんなの力になれるように





と意気込んだものの




あれから犯人探しは難攻している。





あの日、


早速犯人探しに取り掛かろうということになったのだが、




僕の加護は相手が考えていることをよめる能力。


しかし僕の加護にはいくつか条件がある。







まず一つ目、同時に何人もの声は聞くことはできない。


正確には聞く事はできるが、聞き取れないという事だ。




二つ目、僕がその人個人の思考を読みたいと思った時、または相手の想いや考えてる事が強く出ている時に加護は発動する。




三つ目、壁や障害物などを挟んだ状態では使えない。




四つ目、寝ている相手には使えない。





他にもあるかもしれないが、今の段階でわかっている事はこの四つだ。





そのため、例えば軍全体の集まりなど人の大勢いるところではその中から悪意のある声を探し出す事は不可能ということ。



隊長格の会議に出られればいいのかもしれないが、僕はまだ入隊したての人間でそんな人間がいくら加護があるといっても隊長格の会議には出る事ができないという事



そんな機会でもなければ、別の隊の人間と話す事は殆どないという事。



なぜなら特務部隊の人間は他の隊からも特別視されている。



と、同時にライバル視もされている。





そんな僕らにわざわざ話しかけてくる人がいないという事。



そして僕はそんな特務部隊にパッと現れた新人なので、



現段階でとても遠巻きにみられている。






そして一番の問題は……







「あら、ジュード!休暇中なら一緒にランチにでも行きましょう!」



「マリアさんは休憩さっき終わってましたよね…」






この人だ!!!




この人が何かにつけて僕に構いたがるせいで特務部隊以外の人から僕はもうずっと遠巻きにみられている。



あのいつも淑やかで涼しげな、氷の女王とまで呼ばれているマリアがニコニコと犬のように話しかけている。



マリア様のお気に入り。

とんでもない新人だと噂されているのを聞いた。




そのせいで特務部隊での僕の立場も、どっかの長身金髪頭には毎日イチャモンをつけられるし、


そのせいで進まない犯人探しを陰険メガネに迫られるし、




マリアさんのそばにいるとマリアさんの裏の声が強すぎて他の人の声聞こえないし、





という悪循環。




マリアさんはそんな困ってる僕を少し楽しんでいる縁があるしタチが悪い。




ただ、僕を構う気持ちは善意100%なので僕も彼女を無我にはできないという事だ。






僕もその数日でだいぶこの人のペースに巻き込まれてしまった。





お陰様で犯人探しはぜんぜん進んでおらず、



ますます僕の立場がなくなっていくわけだが…







まぁきっとこの調子じゃ、この人が僕を構わなくても犯人探しはなかなか進まなかったのではないかと思う。




加護は申請しなくてはいけない。



つまり、僕の加護は上層部の人間には既に筒抜けという事。





わざわざそんな僕に近づいてはこないだろう。


もしくは上手く思考を隠してしまうかもしれない。





実は初日に隊長とマリアさんに連れられて、


他の隊長や、教皇様、宰相様など



国の要人達には挨拶回りをしたのだが



怪しい人物など見つけられなかった。





あの時ほど緊張で死ぬかと思った事はない。






この世の中には上手く嘘を嘘で固められる人達もいる。



そんな人の思考を読むのはなかなか難しい。





どうしたものか…。







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