36. IQ診断と、百万円の水晶。
ようやくブクマ100件達成しました‼︎(✿ᴖ.ᴖ✿)
〔ピンポンパンポーン♪ 自由時間終了二分前です。ただちに席に着きなさい。以上〕
ミューザの、相変わらず上から目線な放送が響きました。
「もう、ミューザのケチ! むかつくー!」
「あはは、仕方ないよ。ささ、フィラルちゃんも席に戻って」
プンプン怒る私を、ネフィが苦笑しながらなだめてくれます。
「分かったわよぅ。終わったらまた話そうね、ネフィ! なんだかネフィの隣、懐かしくて落ち着くし」
「ありがとう、美鈴ちゃん」
「……え? 今、なんて――」
(……みすずちゃん? 誰よそれ。……気のせい、よね? うん、きっとそう!)
心に引っかかった違和感を強引に振り切り、私は27番の席へ滑り込みました。
間もなく、ミューザによる「バカでも分かる」問題説明が始まりました。
配られたのは問題用紙と解答用紙、そして一本のペン。
「よーい、はじめっ!!」
気合を入れて問題を開いた私は、一瞬で脱力しました。
「一たす一は……二? なによこれ、超簡単じゃない!」
前世の知識(?)がある私にとって、こんなの基礎の基礎。ママに叩き込まれた勉強に比べれば、歯ごたえも何もありません。
私はペンを走らせ、光速で全問回答すると、そのまま机に突っ伏して眠りについてしまいました。
〔ピンポンパンポーン♪ 終了間際です。えー、名前を書いていない人は急いで。十秒数えます〕
「……っ! やば、名前忘れてた!!」
慌てて『フィラル』と書き殴った瞬間、終了の鐘が鳴りました。危ない危ない。
〔皆様、お疲れ様でした。明日は『属性検査』です。……あ、言い忘れましたが。机の上の水晶は約百万リン(100万円)しますので、大切に持ち帰るように。壊したら……分かってますわね?〕
「ひゃ、百万リン!? そんなお金、うちにはないわよ!」
平民の感覚からすれば天文学的数字です。もし割ったら一生かかっても弁償できない……。
「フィラルちゃん! 一緒に帰りましょう?」
真っ青な顔で水晶を抱きかかえる私に、ネフィが駆け寄ってくれました。
「ネフィ……。もしこれ、割っちゃったらどうしよう……」
「ふふ、大丈夫だよ。もしそうなったら、一緒に謝ってあげる。ね?」
「……ほわぁぁ、ネフィ! 大好き!」
なんていい子なの! 私はネフィという最高の親友を得た幸せを噛み締めながら、慎重に会場を後にするのでした。
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