27.襲われました…。
今日で幼少期編は終了です(*•ω•)ノ~♫
妖精と精霊たちの暴走の件から約三ヶ月の月日が経った。
私はあの時、アクアたちと同等の精霊や妖精たちと契約を結んだ。
あの件は父様たちがなんとか世間にこのことが流れないようにと一生懸命影の者たちを働かせた。そのおかげかなんとか流れなかったけど、どこからか噂が流れるようになった。
『レボルヴァ公爵家はたくさんの妖精と精霊たちを手なずけている』
と。
まぁ、別にそんくらいじゃあ良いんだけど、その噂を聞いた悪党どもが公爵家に襲いかかろうとしてるんだよねぇ。まぁ、襲いかかろうとしてきても、警備が固いから無理だけどね。
まぁ、そんなこんなで平和に過ごしている私たちレボルヴァ公爵家。
「フィーちゃん?いるー?」
私を呼ぶのはアクア。
「どうしたの?」
「うん。あのね……」
「うん」
「フィーちゃんt「きゃあぁぁぁぁ〜‼︎‼︎」
「何⁈」
突然耳痛くなるような甲高い声が聞こえてきた。
「奥様‼︎だれか、だれか来てくださいましぃ‼︎…奥様とフィリエルお嬢様が…‼︎」
え、母様⁈
「フィーちゃん!行ってあげて!私はみんなを呼んでくるから‼︎」
「分かった!お願いするわ!」
そう二人で約束すると、アクアはみんなを呼びに行き、私は急いで母様の元に行った。
私が声のした方に行くと、床に母様と姉様が血まみれになって倒れていてメイドらしき人が叫んでいた。
「母様‼︎姉様‼︎」
私が急いで二人の元に駆けつけると二人はもう息をしていなかった。
「嘘、嘘よ…。いや……いやぁぁぁ‼︎かあさまぁぁ‼︎ねえさまぁぁ‼︎いやぁぁぁ‼︎‼︎」
「フィーちゃん‼︎」
「あ、アクアちゃ、ん。か、かあさまとねえさまがぁ……!」
「まさか……。ところで、そこに立っているあなたは?」
「わ、私は長年ここに仕えている侍女長のミシェルと申します」
震えながらも泣きまいと耐えながら話すミシェル。
「ミシェルね。ミシェル。あなたが来たときどういう状況になっていた?そして、何故ここに来たの?」
「わ、私は奥様にお茶を持って来てと頼まれてお茶を持ってきました。ですが、私が着いたときにはお二人は……」
「そう。ありがとう…」
アクアがお礼を言うと、私に話しかけてきた。
「フィーちゃん。このことを公爵に」
うん…。
「ミシェルと言ったかしら?」
「は、はい!」
「今すぐ大至急に走ってでもいいから父様と兄様の元に行って無事かどうかを確認してきなさい。これは命令よ」
「わ、分かりました‼︎」
ミシェルはそう言うと走って父様たちの元に行った。
「フィーちゃん…?」
「ん?どうし…⁉︎」
いきなり背中に痛みを感じた。
「ふ、悪りぃな。お前の家族はみんな殺しといたぜ。まぁ、お前も今から家族の元に逝かせてやるよ。……恨むんだったら自分の運命を恨みな。あばよ」
しまった。動揺しすぎて敵の気配を感じられなかったわ。
「フィーちゃん‼︎」
「あく、あ……」
「きっさまぁ‼︎私たちの主人から手を離せ‼︎……ここは私たち妖精が食い止めるわ!だからあなたたち精霊はふぃちゃんを連れて外へ!」
「嗚呼!頼むぞ!」
ファイアがそう叫ぶと私をお姫様抱っこして外へと走り出した。
「ふぁい、あ……。はな、して。自分で歩け、るから…」
「無茶言うな!血まみれだろーが!しばらく俺に頼ってろ」
「ファイア…」
いつもの時にお前がその言葉を言うと気持ち悪いのに、今お前が言うとかっこいいと思うのは私がもうすぐ死ぬからなのかなぁ…。
ファイアがそう言っているうちに庭に出た。
庭に出た途端、アクアブルーが話し出した。
「ねぇ…。みんなにお願いがあるの……。このままじゃあフィーちゃんが助からないわ。……でも、でもね、一つだけ助かる方法知ってるの。聞いてもらえる?」
「いいぜ」
「ご主人様の為なら何でも言って!」
「みんな、ありがとう…。ねぇ、ドラグニール?禁術使っても良い?」
「…ダメって言いたいところだけど、仕方がない。何の禁術を使うんだ?」
「フィーちゃんの記憶をしばらくの間消して、フィーちゃんを赤ちゃん巻き戻すの」
「…分かった」
「それで、主を助けれるんだね!」
「うん…」
「どうしたの?まだ何かあるの?」
「いや…、もしフィラル様の記憶をしばらくの間でも消してしまったら僕たちのこと覚えてないんでしょう?そのとき僕たちはどうすれば良いの?」
「それは……」
「そんなこと簡単さ。俺たちが主が記憶を取り戻すまで姿を隠して見守ってれば良い」
「あのねみんな!聞いて…」
アクアが叫ぶとみんながアクアを見た。
「実はこの術は魔力がたくさん必要なの。私たち精霊王でも魔力が半分なくなるわ。もし半分以上も魔力がなくなれば私たちはしばらくの間眠ったままかもしれないの……」
「えっ!じゃあこの全ての界の魔力はどうなるの?」
「あ、それなら大丈夫だ」
「は?何言ってるのドラグニール。大丈夫じゃないでしょ!」
「お前たち、俺が何者だったか忘れてるだろ?俺はこれでも元最高神だ。お前たちよりも少なからず魔力はある。だから俺の魔力を半分くらい取ればお前たちの負担も減るだろ?」
「でも、それじゃああなたの魔力が……」
「大丈夫。俺はお前たちと違ってすぐ戻るから」
「とか言って、戻るの軽〜く50年は経つでしょーが」
「まぁ、そうかもしれんが。俺は半分くらい無くなっても精神体を飛ばすことくらいできるから」
「そう……」
「話しはまとまった?それじゃあ、今から禁術をやるわよ」
アクアがそう言うと一瞬で周りに緊張が走った。
「んじゃ、せーのの掛け声でみんなフィーちゃんに魔力を流し込んで。で。それで流し込みながらフィーちゃんの体内に自分たちの魔力マナを流し込むイメージをして」
アクアブルーが言い終わるとみんなが頷いた。
みんな、本当に迷惑かけちゃったね……。ごめん……。
「それじゃあ、せーの‼︎」
『世界を創りし創造神よ。我が名はアクアブルー。我は汝に願う。我らの魔力マナと引き換えに精霊と妖精の
姫であるフィラルを救いたまえ!』
アクアブルーが言い終わるのと同時にフィラルの身体が眩い光に包まれたーーーー‼︎
「みんな……。また、会おうね?」
次回は新章の前に、閑話を入れます(≧∇≦)
今日も読んでくれてありがとうございました♪٩(✿´ヮ`✿)۶♪