表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
最弱パーティ、今日もちょっとだけ成長中  作者: beck2026


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

119/225

第119話 地下の深緑、光なき森に潜む「粘液」

いつも応援ありがとうございます!

オークジェネラルとの死闘を経て、新たな力『銀竜のドラゴニック・リンク』を手に入れたクレア。

万全の準備を整えて踏み出した第二階層は、石造りの回廊だった上層とは一変し、見渡す限りの「地下の森」が広がっていました。

天井の見えない闇から垂れ下がる蔦、そしてどこからか聞こえる、湿った「這いずる音」。

リトル・リンク、今日も(迷宮の常識を覆す景色に、目を丸くしながら)ちょっとだけ成長中!

「……ふぅ。……ここ、……地下? ……お空、……ないのに……木が……いっぱい。……葉っぱの……匂い、……少し……苦い」

 ミルが、新しく魔力を充填した**『もう壊さない杖』**を掲げ、周囲を警戒した。

 吸血鬼の彼女の鼻が捉えているのは、植物の青臭さに混じった、腐敗と「強烈な粘液」の混じった不気味な気配だ。

「ガハハ! こいつはたまげたねぇ! 岩盤を突き破って、こんな巨木が育ってるなんて! アタシの洗浄砲の水じゃ、この森の喉を潤す役にも立ちゃしないよ!」

 ケットルが、強化されたパチンコのグリップを握り直し、足元の柔らかな苔を蹴った。

 ドワーフの彼女にとって、地下は「岩と鉄」の世界であるはず。それが、これほどまでに生命力に溢れた「緑」に埋め尽くされていることに、強い違和感を抱いていた。

「……論理的に見て、……異常……事態です。……太陽光の……届かない……この……深度で……これほどの……植生を……維持する……には、……莫大な……魔力が……地脈から……吸い上げられて……いる……はず……です。……環境上書き……。……解析……開始……」

 セインが、新調された眼鏡のフレームを軽く叩いた。

 ハーフエルフの緻密な術式が周囲の木々をスキャンするが、そのデータには「植物」としての波形だけでなく、何らかの「動物的」な鼓動が混じっていた。

「……あはは、……なんだか……木が……動いてる……気がするよぉ。……一秒……あれば……森を……抜け出したい……ところだけど、……道が……全然……わからないね……」

 カノンが、竜の鱗で補強された銀靴の踵を慎重に下ろし、周囲を見渡した。

 背中の小さな羽が、頭上の闇から滴り落ちてくる「透明な液体」に反応して、不快そうに震える。

「大丈夫だよ、カノン。……私たちが……新しく……なったように、……この……場所も……一筋縄じゃ……いかない……だけ。……ほら、……私の……剣も……やる気……満々だよ」

 クレアが、虹色の輝きを放つ**『銀竜のドラゴニック・リンク』**を抜き放った。

 白銀の刀身が、光の届かない森の中で自ら発光し、進むべき道を白日の下に晒していく。

 グチャリ、と不快な音が響いた。

 

 行く手を塞ぐ巨大な蔦の陰から、半透明の緑色をした巨大な塊――**『ジャイアント・スライム』**が、木々をなぎ倒しながら姿を現した。

 その核の中には、先ほどまでのゴブリンやスケルトンの武器が、消化されずに無数に取り込まれている。

「……ん。……ゼリー。……でも、……美味しく……ない……やつ。……ミル、……べたべた……されるの……嫌い」

 ミルが杖を突き出した瞬間、スライムの体の一部が触手のように伸び、猛烈な速度で彼女たちを強襲した。

「……構造解析……! ……その……粘液、……強酸性です! ……直接……触れては……いけません! ……クレア、……斬る……のではなく、……衝撃波で……押し返して!」

 セインの鋭い指示が飛び、クレアの新しい剣が、空気を爆ぜさせるような銀の旋風を巻き起こした。

 リトル・リンク、今日も(迷いの森の洗礼を、銀の閃光で切り裂きながら)ちょっとだけ成長中。

第119話をお読みいただき、ありがとうございました。

第二階層の舞台は、まさかの「地下の森」。

光のない場所で異常に発達した植物と、それらに擬態するかのように潜む強酸性のスライムたち。

新調された『銀竜のドラゴニック・リンク』の初陣は、物理攻撃が効きにくい難敵との遭遇となりました。

「ミルの『美味しくないゼリー』発言に笑ったw」「セインの新しい眼鏡、さらに高性能になってる!」と思ってくださった方は、ぜひ下の【☆☆☆☆☆】を【★★★★★】にして、応援いただけると励みになります!

次回、第120話。

スライムの核を狙う五人。

しかし、森の奥から聞こえてくるのは、さらなる「捕食者」の羽音……?

お楽しみに!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ