第二十話 ゲーミングガールズ
第十九話を先に読んでみてください!
青の眠っている間、ミクとエニは何をしていたのだろうか。
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「寝た」
「これどうやって遊ぶんだろう」
エニは青の部屋に入ってきて、ミクは初めての作業なのにプロの動きかのようにゲーム機とテレビを繋げる。
「ゲーム...この時代にもあることは知ってたけど、このゲームは使い方わかんないな。エニちゃんはわかる?」
「私、ゲームとかやったことなくて...ちんぷんかんぷんって感じ」
「んー困った。こういう時は文明の利器に頼るべきだよねぇ」
スマホを取り出したミクは画像検索で青のゲーム機を調べる。機能や遊び方、遊べるゲームまで、調べられるものは全て調べ上げる。
「ここにカセットが入ってるはずだから...あった。このゲームは...FPSか」
「えふぴーえす?」
「まあ、簡単に言えば、一人称視点で戦うシューティングゲームだね。とりあえずやってみよっかな」
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プレイ方法はネット上にある攻略サイトをわずか五秒で全て読んだことにより脳内にインプットされている。それにより、ゲーム内のチュートリアルをスキップし、さっそくオンライン対戦を行える。プレイヤーはミクでエニは観戦。
ミクのプレイぎじゅとは初心者のものとは思えず、遠くにいる敵が一瞬だけ見えたら、そこをめがけて弾丸をプレゼント。命中した。
「ミクちゃんすごい」
「なんか本物と操作感違っててやりずらい。せめてコントローラーが本物の銃の形してたらなぁ」
本物を知ってる未来人怖いよ...
「よし終わった。みんなだめだね、初心者にキル数三倍以上負けてちゃ。はい、じゃあ次、エニちゃんの番」
「う、うん!頑張る!」
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「うー、難しいよぉ。玉当たんないし、当てられる...」
「なんかこれ面白くない。他のゲームとかないの」
そういうと青の部屋をあさり、他のゲームのカセットがないかを探す。
「青、起きちゃうよ」
「いいのいいの」
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「何も...ない!」
「このエフピーエス?ってゲームしかできない?」
「ワタシが一週間も楽しみにしていた休日が暇なまま終わるなんて...こーなったら...行くよ!エニちゃん!」
「え!あ、うん!」
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彼女たちが訪れたのは大型商業施設ケオン。もともとこの二人は今日外に遊びに行くと思って準備をしていたので、家を出るまでのスピードは速かった。
ケオンに来た目的は面白そうなゲームを買うことだ。どんなゲームが自分たちを楽しませてくれるのか、胸を躍らせながら考えているミク。何が面白そうなのかわからなかった場合は店にあるゲームカセット全部購入してやろうという気概で店の入り口までやってきた。
店の前に立ち自動ドアが開くのを待つ。
待つ。
待つ。
センサーの反応が悪いのかとミクとエニはセンサーに自分たちをアピールしてみたり、ジャンプしてみたり、踊ってみたり、透明化しているT-79からロケットランチャーを取り出してドアを破壊し...おっと、これはさすがにエニに止められた。
「何で開かないの」
すると通りすがりの老婆がやってきて
「お嬢ちゃんたち、オープンは10時からじゃよ」
と一言だけ伝え、敷地内に併設されている喫茶店へと入っていった。
「「早かったんだ...」」
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場面は戻り、青の部屋。二人は帰宅し、買ってきたゲームを並べている。
「これはあつまれ無人島、こっちは人生すごろくで、これはアクションブラザーズ」
「スネーククエストにリズム楽園、ガチンコファイターズ。他にもいっぱい。いろいろ買ったね」
「じゃあ、まずはこれ」
そうしてミクが選んだのはガチンコファイターズ。オンライン対戦向けの格闘ゲームだが、コントローラーが二つあると隣にいる人とオフライン対戦もできる。コントローラーは家に元々一つしかなかったが、ミクが複数購入した。
ガチンコファイターズのプレイ方法を一緒にチュートリアルで学びいざ対戦。
両者力量は同じくらいで、接戦が続いていた。
「よーし、じゃあ、次のゲームもやってみよー!」
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時間があっという間に過ぎていき、気が付けば日も暮れてきた。充実した休日を過ごせたとミクは考える。
すると突然、青が起き上がり、キッチンへ水を飲みに行ったと思ったら、ぶつぶつ小言を言いながら料理を始めた。
二人は疑問に思いつつも、そのままゲームを続けていた。
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部屋に晩御飯のにおいが満ちてゆく。今日の晩御飯はカレーだ。
目の焦点が定まっていない青が机に三人前のカレーを並べ。無言で食べ始めた。
「何やってるの?」
「うわっ!」
この時やっとミクのことを認識した青は、その場にいるとは思っていなかった彼女の存在に驚く。そこで自分が今耳栓をしていることに気づき、それを外す。
「お前まだいたのかよ」
「今日はカレーだ~ほら!ミクちゃんの分もあるよ」
「ラッキー、ごちそうになりまーす」
「あれ?なんで俺三人前作ってんだ?」
おそらくだが無意識にミクの存在は認知していたのかもしれない。だが、一日を無駄にしたショックがそれを上回ったのだろう。
「ご馳走様でした。よし、エニちゃん、続けるよ」
「うん!」
「お前らいつまでゲームやる気だ」
「「明日まで」」
どうやら、どこかの誰かさんとは違い、土日両方とも満喫する気満々のミクとエニであった。




