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竜の軌跡  作者: 糸田シエン
ウイマール公国・公都編
38/81

修行してくれる、らしい

タイトルが……なかなか……浮かばねぇ……!

「……えっ……?」

「神様……?」

「異世界……だと……?」


上からキノ、私、フウコの順だ。

「そ。ここは異世界。仮想現実(VR)なんかじゃない、本当のね」

「待ってくれ! 仮想現実じゃないってどういうことだ!?」

「言葉のままよ。あなた達プレイヤーは、魂だけをこっちに飛ばして、アバターという肉体を操っている。ボーナスとか貰ったでしょ? あれって、『魂にまで刻まれた性質』なんだよね。それが世界の壁を越えるにあたって具現化したのが、ボーナスってわけ」

「じゃ、【努力家】って……」

「それだけの努力をし、かつ効率よく進めてきた証、みたいなものかな」 


 確かに、地球では繰り返す度にコツを掴んで効率は上がっていった。つまりは、そういうこと?


「じゃあ、わたしの【電子奏者】はパソコン関連が得意だから?」

「ならあたしの【贋作動作】は一度見れば大体出来るからか」

「称号には特殊効果が付いてるものもあるからね。もちろん、称号が変化することもね」

「リアちゃんって、どんな称号持ってる?」

「えと、【叡知の倉】【神殺し】【霊峰の覇者】【武を極めし者】【魔を極めし者】【作れぬ物なし】、その他もろもろかな」


 規格外過ぎて言葉が出ない。神殺しとか、物騒なのもあるし。

「さて、私がアサヒを呼んだわけなんだけど、その武器に見合った流派を学んでもらおうかと思ったんだよね」

「流派って?」

「剣術スキルの上位互換だと思えばいいよ。私がアサヒに教えるのは、世界最古にして最強の流派、古代武芸」

「古代武芸……」

「それはどのような流派なんだ?」

「数多の武器種を操り、攻め、守り全てを詰め込んだ、失われた流派。現存する全ての流派の大本であり、変幻自在な剣戟は同じ古代武芸以外に捌く術はない、とまで言われてたかな」


 最強の流派、ということだろうか。だが、私はこの時、古代武芸という流派の本質を理解出来ていなかった。


「あたしも教えてくれないか?」

「ごめん、古代武芸に楯を扱うものがないから教えられない」

「じゃあ、サブ武器のクレセントアックスは?」

「それなら大丈夫」

「あ、わたしも!」

「魔法メインなら魔力操作からかなぁ。よし、時間がかかるから手っ取り早く済ませよう!」


 リアちゃんが杖を取り出す。それは、美術品だと言われても信じてしまいそうなほど、緻密に作られていた。


「ディメンションキューブ・タイムアクセラレーション!」


 四人を包むように立方体の枠が形成されていく。それが完成すると同時に、景色が夕焼けの丘から、地平線まで続く草原と、そこに一つだけログハウスがある空間へと変貌した。

 私達がまたも呆然としていると、リアちゃんが口を開く。


「この中は外より一万倍ほど時間の流れが早いから、とりあえず半年ぐらい修行してみようか♪」

「「精神と時の部屋かよっ!」」


 キノとフウコのツッコミが響く中、私は思った。


(半年も勉強しないでいると、色々忘れちゃいそうだなぁ……)


次回から修行開始。


修行が終わると、リア視点に戻そうと思います。あと二、三話かなー?

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