修行開始、だってさ
「キノはとりあえず、この中で魔力を体内循環させること。あと、体から魔力が漏れると音がなるから、最終的には無音で出来るように」
リアちゃんが円を描くように地面に棒を刺し、キノがその中心に入る。
そして、魔力を循環させ始める。
『ぷぴー』
なんとも気が抜ける音が響いた。
「また二時間ぐらいしたら来るから。アサヒとフウコはこっちね」
リアちゃんに着いていく。
「まず、二人には『気』の扱いに慣れてもらうね。『気』ありきの技とかもあるし。とりあえず座って」
言われた通りに座る。肩に手が置かれ、そこから何かが入ってくる。魔力操作スキルがあるため、魔力でないことは分かる。なら、これが『気』なのだろう。
「感じられた?」
「なんとなく、だけど」
「不思議な感じだった」
「そう。じゃあ、頑張って右手に集めてみて」
集めてみて、で集まるものではない。そもそも、自分の中の気があるのかさえ分からない。
フウコも唸りながら試しているが、全く駄目なようだ。
キノも、ずっとぷぴーと鳴らしていたらしい。
夕日が沈む頃、本日の修行終了。リアちゃんが作ったご飯を食べ、お風呂に入って寝た。
翌朝、朝食を食べてからまた修行。前日と特に変わりはなかった。
それから三日後、私はあることを思い出した。武道家などが行う、丹田呼吸の存在を。
試してみること二日。『気』らしきものを感知。右手に集めることに成功。フウコにも教えると、次の日には成功していた。
キノは一足先に成功し、実際に魔法を使って魔力漏れをなくす段階に入っていた。
一週間後、『気』をある程度自由に扱え、身体強化も出来るようになったので、私とフウコはリアちゃんから本格的に流派の修行に移ることを告げられた。
ちなみにキノは既にクリアし、無詠唱の修行に入っていた。




