春休みのある一日
「採集してきたプランクトンはどんな感じ?」
「狙い通り動物プランクトンは微細なのが捕獲出来たけど、成長するかどうかはまだ不明」
「成長する可能性があったか」
「植物プランクトンは培養中だけど、糸状の藻になるやつは排除している」
「あの潮溜りにあったやつだね」
「それ」
「また採集に行くの?」
「とりあえず今年はウミホタルを少し捕獲したいから、そのついで採集するかもな」
「ウミホタルは夜行性だけど、外出禁止時間になるまでには帰宅出来るかな?」
「夕暮れから捕獲開始出来るから大丈夫だね。その前までは釣りするかもだけど」
「翌日の学校は大丈夫?」
「安心しろって、ウミホタルを捕獲しに行くのは夏休みだからさ」
「それなら大丈夫だね。でも、今年は何で捕獲しに行くの?そこに飼ってるじゃん」
「繁殖しているから個体数は多いけど、ここ数年新しい個体を追加してないから一応ね」
「なるほどね」
先日、雪華とデートで採集してきたプランクトンはいい感じなのが含まれているから今後に期待。夏場に向けてプランクトンは増えていくから、また採集しようと決めている。
「さて、ダイニングで課題でもやるか」
「そうだね。釣り倶楽部もあるし、さっさと終わらせよう」
春休みだから飼育部屋の作業は朝食後にやっているんだけど、それが終わったから高校の自宅課題を雪華と一緒にやる事にした。今日の雪華はバイトが休みだし、彩夏の小学校も終業式になる。彩夏も進級するから教室の荷物は全部持ち帰るように先生から言われているけど、俺も手伝ったから手ぶらで帰ってこれる。春休みで早速友達と遊びたいだろうけど、今日は夕方前頃から雨の予報となっているから、おとなしく家で過ごすように伝えてある。
ま、俺と雪華がゲームで遊んであげる予定なんだけどさ。宿題は明日からでもいいだろ、小学校の宿題なんて復習する教科が少しだけある程度だからすぐに終わるし。
「いよいよ3年か〜。学校行事も進学クラスとは違ってくるんだよね」
「そうみたいだな。代表的なのは文化祭が無いみたいで、俺達が準備で浮かれている間もしっかりとお勉強らしいぜ」
「洋食マナー講座や保育体験はどうするのかな?」
「それはやるみたいだよ」
「なるほどねー」
クラス替えは始業式当日に掲示板で発表される。学校からの連絡通知でも確認可能だから慌てる必要は無いんだけどね。でも、合格発表や1年最初のクラスわけに通じる部分があるよな。
「ただいまー」
「おかえり。手洗いうがいをしたらお昼ご飯にしようね」
「うん!」
「母さんにもお昼ご飯だよって伝えてくれる?」
「わかった」
本日の昼飯はラーメンとなっております。俺の場合は父さんの社食でラーメンを食べたり、鳳来さんとの釣りの翌日に雪華が作ってくれたパスタを食べたりと麺類を食べる機会が多いけど、好きだから飽きないぜ!
「はい、あやちゃんの分。今日は何と!ワンタン入りだよ」
「やったー!」
父さんや愛美と朝輝も晩飯のスープでワンタンは食べるから安心してくれ。俺達もまた食べるけど量は少ないからさ。
「あなた達はこの後どうするの?」
「俺達はミニゲームがたくさんあるソフトで対戦しながら遊ぶつもりだよ。しばらくしたら雨が降りだすから外出はしない」
「わかったわ。作業してるから、あやちゃんの事はお願いね」
「おう」
保育園の愛美と朝輝のお迎えは俺と雪華で行く予定。雨具を持って行く必要があるから、母さんだけだと大変だからな。
「保育園のお迎えがあるから、今日はココまでにしようか」
「うん」
本体とソフトは彩夏が片付けるのを見てから行動開始。
「それじゃあ、保育園にお迎えに行ってくるから」
「お願いね」
「今は雨降ってないね」
「出来れば帰宅するまで降らないで欲しいな」
「確かに」
「ま、雨が降る予報も日付が変わる頃までみたいだからな」
「みたいだね」
保育園に迎えに行くのに家を出ると、雨は降っていなくてラッキーだった。
愛美「すこしだけ、こうえんにいこーよー」
「また雨が降ってくるから、おうちに帰るの!」
愛美「やー、あそびたい」
「おうちに帰ったら、お兄ちゃんがブロックで遊んであげるから」
愛美「おすなばがいーい」
「じゃあ、おんぶしてあげるから」
愛美「うん。かえる」
何とか愛美を宥めて帰る事に成功する。おとなしい朝輝に聞くと保育園のお砂場が使用禁止だったみたいで作製中の泥団子が作れなかったからのようだ。作製途中の泥団子は保育園にあるけどそんなの関係ねぇ、なのがお年頃ってやつなのだ。
帰宅したら珍しく俺が疲れた表情なもんで母さんが何があったのか聞いてきたから、愛美とのやり取りを教えてやったら「助かったわー」と言いなすった。まあ、確かに母さんだけだと大変だったかもしれない。保育園のお砂場が使用禁止だったのは消毒作業があったかららしい。朝輝がおとなしかったのは彼女とラブラブチュッチュしていたから、大変ご満悦だったんだと。
そんな帰るまで大変だった愛美さんはキューちゃんと遊んでいて、満足気な顔をしてらっしいます。




