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エピローグ

 それから、水色の本を回収し、現れた敵らしき人物を連れて私達はミトと一緒にそのリドルさんに会いに行くこととなった。

 水色の本とその人物を引渡し、現れた魔物について話すと凍りついていた。


「あ、あの魔物を倒したのですか?」

「うん、そちらがくれた武器も使ったけれど」

「……似た何か弱い魔物だったのかもしれません。ありえない」


 リドルさんはそう、そんなバカなというかのように語っていた。

 また、この本で一通りこの世界にばらまいた本は回収できたらしい。

 なんでも図書館の方で大量に貯蔵されていたのだそうだ。


 ただ集めていたのが私の所の図書館ではなく、ライバルの所ではなかったのが良かったと思う。

 こうして後のことは異世界の方の人達と、私達の世界の上層部のお話らしい。

 あまり大事にならずに全てが済んだのは良かったように思う……と言っていると、剣の妖精のミルが、


「……本来大事なのに、ここにいる人達のスペックが高いせいで、大したことがい話になった。うう……」

「別に使ってもらえたんだから良いじゃない」

「あれは私の力は関係なかったじゃないですか! もっとこう、私は派手にば~んとやりたかったのに!」

「そうなのか~」


 私はミルの言葉をそうやって適当に流した。

 ただここ数日の出来事で思ったことは、


「結局あまりいい本が手に入らなかったのよね。また探しに行こう、カイもいいわね」

「ああ、そうだな」


 どこか嬉しそうにカイが言う。

 どうしたのだろうと思っているとそこでカイが、


「俺の力、結構隠していたのにフィーネは平気だったんだなと思って」

「うん、むしろどうして隠しているのかなと思った」

「そうか……はあ。そうだな、うん。それにいい機会だから言っておこうと思う。おれは……」


 そこでカイが真剣な表情で私に何かを言おうとした。

 なんだろうと思っているとそこでシオリが走ってきて、


「フィーネ、とりあえずこれで私達の今回の件は終了らしいよ」

「そうなんだ……あれ、カイどうしたの肩を落として」

「いや……何でもない。うん、なんでもないんだ」


 肩を落としたカイがそんなことを呟く。

 なぜかは分からないけれど、とりあえずもう夕方だったので、


「いろいろあって疲れたし、今日は家にきて皆でご飯を食べない? ミトは無理そうだけれどカイはどう?」


 そんな私の提案にカイが、もうそれでいいやと微笑んだのだった。








 そんなこんなで自宅に戻ってくるとそこには、私の父母がいた。


「フィーネ、久しぶり。またいろいろ買ってきたわよ」

「あ、母さん。今日戻ってきたんだ」

「うん、色々おみやげはあるわよ……所で、カイ君とどこまで進んだの?」

「? 何が?」

「あら~、そうなの。カイ君、うちの子をよろしくね」


 母が何かを言うとカイが困ったよう頷く。

 そこでふと母が、


「そういえばカイ君、ゆらぎをこの世界で感じたけれどなにかやった?」

「……え?」

「存在否定による変質と再生が、カイくんの血筋なはずだし」

「……なぜご存知なのですか?」

「え? だって私達、カイくんのご両親と知り合いだしだいたいこの世界の人間じゃなし」

「「え?」」


 それは私も初耳だった。

 というか今の話って……と思っていると、


「この世界の外にいる恐ろしい怪物がある日感情を持って、そしてある時この世界を覗いて……この世界の女の人に恋をしたのが始まりなのだけれど、カイくんは知らないの? まだ聞いていない?」

「聞いていません……」

「そうなの? 悪いことをしたかしら」


 母が困ったようにそんなことを言い出す。

 でも今の話からすると、ある日突然消えたみる達が危険視していた敵は……と思ったけれど私は沈黙した。

 ミルも顔を青くして黙っているし。


 とりあえずはおみやげを持ってきてくれたらしいのでそれをもらいながら詳しく聞こうと思っていた私。

 次々と出されるおみやげは相変わらず変わったものばかりで、一体何処に行ってきたのだろうと私は思いつつあるものを見つけた。


「わ~“みたらし団子”だ、これ美味しいんだよね」

「フィーネは相変わらずこれが好きね。あら、そういえばそこにいる子は誰?」

「シオリです、異世界のチキュウから来たらしいですよ」


 紹介をするために私はシオリを見ると、シオリは口をパクパクと開いたり閉じたりして、


「あ、あの、これ……」

「ん? “みたらし団子”のこと? 確か“ワガシヤ”で買ってきているんだっけ、そうだよね、母さん」

「そうよ。それがどうかしたの?」

「あ、あの、これがある世界が多分私の元いた世界です!」

「あら、そうなの? ちょっとごめんなさいね」


 そこでなにやらじ~とシオリを母が見る。

 それから頷いて、


「珍しいわね、空間転移の才能があるのね。上手く訓練すれば気軽に色々な世界に遊びにいけるわよ?」

「え、そ、そうなのですか・あの、でも今は元の世界に戻りたいです」

「そうなの? うーん、だったら連れて行って上げてもいいわよ」

「本当ですか!」

「ええ、それでどの辺りが良いか。車が空飛んでいる辺り? それとも大きな “恐竜”がいたりする辺り?」


 母に聞かれてシオリが凍りついた。


「どっちも違います!」

「冗談よ。じゃあどのくらいの時間が良いか教えてね。私達“時空商人”は、あまり時間に取らわれないから」


 それを聞きながら私は、


「母さん、時空商人て何?」

「ん? そういえばフィーネはこの世界に定住するかと思って話していなかったわね。昔教えたでしょう? 異界に渡る魔法。使っちゃ駄目って言ったけれど」

「う、うん」

「その力で商売しているのよ。私達。物々交換だったりするけれどね」

「そ、そうだったんだ」

「そうそう……フィーネ、お湯が湧いているわよ」


 と言われたので私はそのお湯の火を止めに行く。

 いきなり戻ってきたかと思うとあっさり言われた私の秘密もカイの秘密も……何だかなと私が思っているとそこでシオリが、


「あ、あの、ここに行ったり来たりする方法を教えて下さい」

「いいわよ~、というかうちに就職しない? 珍しい才能だし。そういった才能を持つ子も何人か家で雇っているわよ」


 実はシオリ以外にも何人かそういう人がいるらしい。

 新たな情報を得つつも私は、シオリはどうするのだろうと思っていると、


「せっかくですが良いです。元の世界過去の世界が私は気に入っていますし」

「そうなの? 残念ね。でも入りたくなったらいつでも言ってね」


 と言った感じで軽く流されてしまう。

 まさかこんな展開になるとは思わず、カイも私もシオリもその日はよく眠れなかった。

 また、ミトはそのあたりの事情はすでに知っていたらしい。


 どうやらまだまだ私が知らないことは沢山あるようだった。

 それが嬉しく感じてしまう。

 また、シオリはしばらく異世界転移の魔法を覚えるために家にいるらしい。


 なのでまた一緒に働いていけるそうだ。

 そんなこんなで本日も魔導図書館にやってきた私は、


「よし、今日は別の遺跡に本を探しに行くわよ」

「あー、はいはい」


 カイがいつものようにうなづき、シオリも連れて一緒に移籍に向かうと、何故かそこにミトもいる。

 いつもの日常がまた戻ってきたようだった。


 魔導図書館の司書は、伝説の本を求めて、本日も迷宮を散策中です。



以前書いた話の書きなおしてみました。ちょっとワンエピソードくらい減らしたり最後は駆け足になりましたが、とりあえずは大まかな設定を全部かけたかな。以前書いたものは、設定を読むような小説をコンセプトにして、三人称と一人称を混ぜた形にしてみたのですが、ちょっと読みにくすぎてまずいなという仕上がりでした。なので今回はその点を改善したりなどをしてみました。色々試せるのがweb小説のいいところですね。それではまた何か書きましたらよろしくお願いいたします。

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