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08 イベント



 ちょっと途中途中うまくいかなかった事もあるけど、そんなの計算の内。


 最後はぱっと、華やかに悪の華を咲かせてやるわっ。


 そのために、大勢の前でヒロインをなじるイベントをこなしてみせる!


 私は、用意した会場に人を集めて、ヒロインに指をつきつける!


「あなたの行いは偽善よ! スラムにたびたび出入りして子供達に見せかけの支援をしたり! 攻略対しょ……げふんげふん。貴族にとりいって、低俗な道へ導くだなんて、高貴なお方の心根が汚れてしまいますわっ!」


 すると、ヒロインはショックを受けたよう顏になる。


 私ちゃんと悪役できてるわっ!


 その調子その調子。


「確かにそうですわね。私のやっている事は間違っている事」


 さあ、悪魔令嬢と化した私にやらえてしまいなさいっ!


「ノエル先輩のように、もっと本質をとらえた支援をすべきでした」


 ん?


 ちょっと待って、私がいつあなたの先輩になったのよ。


「ノエルさんは私の失敗をここで明らかにして、より多くの仲間達を集めて支援に乗り出すつもりなんですね」


 いや、ちゃいますけど?

 じゃなかった、違いますけど?


「与えるだけではダメなんです。スラムの人達が困っている原因を根本から解決するために、学力の向上と、生活環境の改善、職につく人達を増やしていなければならないんです」


 そして、感極まったヒロイン。


「やっぱりノエル先輩にはかないません」


 今まで「何がおこるのやら」といった様子の周りの人達も、何だか感動して様子で、拍手。


「私も手伝いますわ」「私も」なんて続々と支援に名乗り出て来た。


 どうしてこうなるのよーっ。


「馬鹿ぁぁぁぁぁっ!」

「ノエルさん!?」

「ノエル様!?」


 ここまで周到な準備を行ってきた事が全て裏目にでてしまうなんて


 でもあきらめないわ。


 敗北と屈辱の味は忘れない。

 やられたら諦めずに百倍返し。

 それが悪役の鉄則だもの。


 いつか貴方達を悪魔令嬢、いいえもっと進化した極悪令嬢がいびってみせる!



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