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二度追放された冒険者、激レアスキル駆使して美少女軍団を育成中!  作者: 南野 雪花
新1章

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第7話 シナリオを作れ! お母ちゃん!


 どうしよう。

 どうしたら良いんだろう。


 アレクサンドラは妊娠している。ということは一年以内に子供が生まれちゃうわけで、ミゲルが成人する数え十八(満十七歳)まではとても待てない。


 でも子供が生まれちゃったら、もう言い訳できないよね。

 自宅に保護していた子供と淫らな行為をしていたっていう、動かぬ証拠だもの。


「なんでちゃんと結婚するまで待たないんだよ……」


「そうだよ! わたしたちだって襲わないで我慢したのに!」

「まったくです。ずるいです」

「実力行使していいなら、わたくしたちだってやっていましたわ」


 アスカ、ミリアリア、メイシャがぎゃーすかわめいている。


 あんたたちは部屋に帰りなさいって。

 話がややこしくなるんだから。


 あと、結婚前からそんなこと企んでやがったのか。とんでもない娘たちだ。

 思いとどまってくれて良かったよ。

 社会的に死ぬところだったわ。


「んーにゅ。身分の方は、なんかでっち上げるとしてぇ」

「サリエリも、さらっとすげえこと言うなぁ」


 呆れてしまう。

 思いっきり身分詐称じゃないか。


「けいにゃんを妹にしてるしぃ。いまさらじろーなのぉ」

「だから、まえからきいてるけど、誰なんだよじろーって」

「どまんじゅうとかぁ」

「たぶんそれは違うとおもう。なんとなくだけどな」


 しょーもないやりとりはともかくとして、たしかに俺はケイを妹ということにしている。

 本当は妹ではなく、俺をベースにして作られた人間らしい。


 もともとはヒノモトという異世界に住んでいたイマガワ・ヨシモトという人物なのだ。

 つまり、身分詐称はもうやっている。


 ひとつやった以上、ふたつでもみっつでも同じだろうというのがサリエリの言い分だ。たしかに一理あるけどね。


「政治的に利用できそうなところとなると……」


 ふむと腕を組み、右手を下顎に当てる。


 となれば、アレクサンドラが、自分自身の肉体を使ってでもつなぎ止めなくてはいけない相手というラインにすれば、この時期の妊娠でも一応の言い訳が立つかな。


「グリンウッドの王族の生き残り、とかだな」

「おいおいライオネル」


 さすがに呆れるアレクサンドラだった。

 ミゲルはスラムに捨てられていたのである。王族はさすがに無理がある。


「貴種流離譚ってのは大昔からサーガの定番だからな。それにグリンウッドって事実上滅亡してるからね。文句の出てきようがない」


 ストーリーとしてはこんな感じだ。


 女王ピリムを監禁し、インゴルスタに不本意な戦いを強いたグリンウッドだったが、報いを受けて悪魔に滅ぼされる。


 グリンウッドの王城を破壊し、何千という人間の命を奪った邪神カダノトーアは、豪腕アレクサンドラと『希望(ホープ)』の活躍によって倒された。


 戦いの後、瓦礫の下から少年が救出される。これがミゲル。

 立派な身なりだったから一目で王家の人間だと判った。


 ここでアスカに登場してもらうかな。


「君にはたぶん罪はない。大人たちが勝手にやったこと。だけど、それでも王族は責任を取らないといけないんだ」


 そう言って七宝聖剣を振り上げたとき、アレクサンドラが制止する。


「待ってくれ! アスカ!」


 と。

 ここは盛り上がる場面にしよう。


「どうして止めるの? アレク。この子はピリムさまにひどいことをした一族だよ?」

「判ってる。判ってるけど……あたしは子供に振るう斧を持っていないんだ」


 苦しげな表情のアレクサンドラは矜持と恨みの間で揺れているから。

 にっこりと笑ってアスカはアレクサンドラの肩を叩いた。


「アレクならそう言うと思ってたよ」

「おまえ! わざと!」


「わたしも、子供を斬る剣を持ってないんだよね」

「もしあたしがそいつを殺そうとしたらどうする気だったんだよ?」


「どうする? アレクはどうしたの? それが答えだよ」


 闘神アスカが笑い、豪腕アレクサンドラと拳をぶつけ合った。


「と、ここまでがミゲルが拾われるストーリーだけど、どうだろう?」

「母ちゃん、吟遊詩人でも食べていけそう!」


 準主役として出演したアスカが褒めてくれた。

 ミリアリアとメイシャが不満げなのは出番がなかったから。目立つの大好きだからね。こいつらは。




 命を救ったミゲルだけど、そのまま解放してやることはできない。

 グリンウッド王国復活の旗印となりうる存在だからだ。


 その可能性を消すには、完全にインゴルスタの人間にしてしまうことである。


「よし。あたしの婿にする」


 ミゲルの処遇を巡る幾度目かの会議の席で、アレクサンドラが言った。

 助けたのは自分だし、最後まで責任を持つと。


 自分の身を犠牲にするかのような案に、当初、女王ピリムも辣腕マイオールも反対する。

 しかしアレクサンドラは言い放つのだ。


「鯔背ニーニャはピリムさまのために身体を張った。あたしだってインゴルスタのために身体くらい張らないと、女がすたるだろ」


 と。


 こうしてミゲルは成人前にもかかわらずアレクサンドラを抱くことになる。


「もうしわけありません、アレクさま。僕などのために」

「でかい男に成長しな、ミゲル。あんたに抱かれて良かったと思うくらいのね」

「はい。いつかはあなたに似合う男になるため、精一杯努力します」


 というラストシーンでどうかな。


 ミゲルが運命に翻弄されるだけだとちょっと可哀想なので、最後は男らしい決意で〆る感じ。


 

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― 新着の感想 ―
たしかに、軍師って「相手に信じさせるストーリーを考える」のが仕事なので。 「仮想軍議」における軍師の方のストーリーをうまく使えば 吟遊詩人的な仮想物語のサーガを作ることもできそうですね。 (仮想物語前…
フム(( ˘ω ˘ *))フム……で抱かれるはずが搾り取って干からびさせたとφ(..)カキカキ追記しとかないと
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