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ランチの時間は終わっていないので、3人で席に戻る。俺のランチは地面にぶちまけられてしまってもう食べれる物ではなかった。
「はぁ…初日からこうなるなんて最悪だ…俺、運ないのかなぁ…」
妄想の中では3人でランチを食べながら、平和なひとときを過ごしていたのに…
「ディラン、何も食べれないなんてかわいそうね。私のぶどう分けてあげる」
そう言いながらサリーナはぶどうの入った容器をこちらに渡してきた。どうやらサリーナは家からランチを持ってきているらしい。ぶどう、ヨーグルト、サラダなどいかにもヘルシーな物だらけだ。
「ありがとう、サリーナ…」
優しいんだな…サリーナ、心に染みるよ…
「ぶどうなんかよりも、サムッ!
なんで言い返さなかったんだよ?あんなヘラヘラした態度とったら、舐められるに決まっているだろ!」
ディランが腕を振りながら言ってくる。
「本当だよな…俺もお前みたいに言い返せる度胸があったらいいのに…」
「よし、サム。お前も今日の放課後俺と一緒にくるんだ。そこで真の度胸ってのを見せてやる」
ドヤ顔で言い張るディラン、威勢はいいけど…
「で、でも、お前彼との喧嘩に前回負けたんじゃなかったのか?大丈夫なのかよ…」
「ああ、確かに負けたさ。だが俺は前とは違う、新しいディランに生まれ変わったんだ。
最近はプロテインだって毎日摂取しているし、寝起きの気分も、テストの平均点だって上がった。人生の調子がいいのさ!」
「あぁそりゃもう終わりだ」
俺がディランに絶望していた所でサリーナが口を開く。
「負けたままだなんて悔しいじゃないの。
ディラン、どんな卑怯な手を使ってでも、正々堂々勝ちなさい。私も勝負の行方を見守るわ」
いやちょっと待てサリーナ、背中押しちゃってんじゃん
しかも卑怯に正々堂々って…
それから時は過ぎ、放課後。ディランとサリーナと待ち合わせ場所にて合流する。
「この勝負、俺の勝ちだっ!」
勝利を確信したような顔でディランが言う。
「すごい自信あるみたいだが、何かとっておきの策があるのか?」
ここまで自信があるんだから、さすがに何かいい策があるのだろう。
「ふんっ……聞きたいか、そうだよな、気になるよなぁ…
特別に聞かせてやるよ」
もったいぶらないで聞かせてくれよ…
「風の噂によると今から俺が喧嘩を行う相手、ザック。奴はとてもくすぐりが弱いらしい。
だから奴を油断させ、隙ができたその時、脇腹を思い切り掴みっ!怯んだその隙にとどめを刺すのさッ!」
………
「……」
「それがあなたのとっておきの策なの?ディラン」
「ああそうだ、サリーナ。
ん?どうしたんだよ、サム。黙り込んじゃって」
「いや、もう終わりだなって」
その勢いだけは尊敬するよ…でも彼が本当にくすぐりに弱いとは限らないだろ
「よし、お前ら体育館へ向かうぞ!」
「もう負ける未来が見えるよ…」




