母強し
僕らが予定していたシュン君達の結婚式まで後1週間と言うとき、イディスからそろそろ帰るわと連絡があった。
「………。大丈夫だよね。シュンちゃんと生きてみえるよね。」
「大丈夫……だと思います?父さん。」
「母さんに怒られそうになったら僕家帰るわ。」
「「レオ(君)の家はここでしょ!」」
ケイドとカイはレオをガッシリと掴む。
「とりあえず、シュンに言っちゃダメとは書いてないから戻ってくるよーっていってみる?そしたら生き返るかもよ。」
「そうしますか、後は母さんに任せましょう。」
「そうしよう。」
男3人は肯きあうと、もはや動かない廃人を前にため息をつく。
ん、ゴホン。
ケイドがそっと廃人に近づき肩を叩く。
「シュン……とりあえず生き返って。アイネスちゃんと君の結婚式は1週間後だよ。今の君を見たらアイネスちゃんきっとガッカリするだろうね。」
アイネス……
ピクリと廃人に化したシュンが動く。
「イディスの話だと今日アイネスちゃん帰ってくるって。アイネスちゃんシュンの為に凄い努力してたって。なのにシュンは廃人になってていいの?」
ガタッ!
「……。父さん。」
おもむろに椅子からシュンが立ち上がる。
あ、動いた。しゃべった。生き返った。
「ん?なにシュン?」
「俺、後1週間仕事しません。」
「え、は?」
「アイネスを迎える準備がありますので。それでは。」
シュンは脱兎のごとくケイド達の前から去って行った。
「……。ねぇ、とりあえず生き返ったから大丈夫だよね。」
ケイドは2人の息子を情けない顔で見てしまう。
「……。後は母さんに。」
カイはため息混じりで呟く。
レオはコッソリ俺養子に出た身だしと帰ろうとするがガッシリとケイドに捕まる。
「レオ、こう言うときだけ養子にならないの。それに名前が変わっても僕たちは親子であるのは変わりないしカイもシュンも君の家族なんだから……。」
ーーーーー
翌日仕事部屋でケイドはシュンと一緒にいた。
と言うか、かなりイラついた様子のシュンにアイネスは帰ってこなかったと責められていた。
「父さん!アイネスは?アイネスはどこに!?」
「いや、ちょっと落ちつこうよシュン。」
もう!この子はどうしてこうなったの!?僕らの育て方間違ってた?
ケイドは心の中で毒づく。
「あら、シュン。何してるの?みっともない。」
「イディス!」
「母さん!」
「母さん!アイネスは!アイネスも一緒に居るんですよね?」
「いるわよ。もちろん。でも、お楽しみはあと6日後よ。」
ふふふとイディスは笑う。
「それより、シュン……貴方なんでそんなにやつれて生気の無い顔してるの?それでアイネスちゃんの隣を歩くつもり?アイネスちゃん貴方のために凄い頑張ったのに。というか、ケイドにカイにレオは何をしてたのかしら?」
ニッコリとイディスはケイドに向かって微笑むが目は笑っていない。
「イディス、僕らも一応頑張ったんだよ。」
「もう!ケイドったら!まぁ、いいわ。シュン、アイネスちゃんにあいたければそのだらしないかっこを何とかしてきなさい。今の貴方は品格も無ければ男らしくもないわ!そんな男にアイネスちゃんはあげられない!」
もう!手がかかる子なんだからとイディスはシュンを引きずって部屋をでた。
ここまでお読みくださりありがとうございます。
よろしければブックマーク&評価お願いします。




