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異世界生活初日終了、軽トラ女子

料理は好きです。

酒の肴しか作りませんが。


いや、違います。

作るもの全部、酒が進むだけです。

酒は偉大。

砂浜を20分くらい走ると道に出た。

と言っても、舗装されているわけもなく

ガッタガタの田舎道のそれだった。

日本じゃ少なくなってきたけど、私は何度も軽トラックでそんなガタガタ道を走った経験者だ。

このくらいの揺れなど屁でもない。


「この辺でサファ肉を保存処理しとくか。ナビちゃん、軽トラちゃんの荷台をキッチンにして欲しいんだけど。どうやんの?」


《戸倉様の「軽トラックキッチン変化」のお声で荷台がキッチンになります》


「ん、軽トラックキッチン変化!」


ガタガタガタガタ


田舎道を走った時より激しく揺れている、震度4くらい。


「おぉー、コンテナみたいな見た目かと思ったらプレハブだ。上等上等。」


揺れがおさまり運転席から降りて荷台だった所が四角い箱状に変わっていた。

車体の真後ろには上がりやすいように2段のステップがあり、入り口のドアもちゃんと付いている。


「さてさて、中はどんなだーい?」


ゆっくりとドアのノブを回し開けて中を覗くと……


「なんか、明らかに広いんだけど。」


キッチンカーより広々とした空間。

コンロは2口、水もお湯も出る蛇口。

包丁は使い勝手の良い三徳の大と小、刺身用、出刃、菜切り、パン用ナイフにペティーナイフ。

食器棚にはシンプルなお皿やグラス、マグカップもある。

冷蔵庫も500Lくらいの大容量。

オーブンレンジも完備で、夢の世界がこの軽トラちゃんズキッチンには押し込められていた。


「オーバースペックなんじゃね?」


料理は嫌いじゃないし、独り暮らしとは言え毎日自炊もしてた。

まぁ、ほとんどの理由はマイ軽トラックを手にいれるための節約の手段のひとつなんだけど。

でも、大量のサファ肉をなんとか保存出来そうな冷蔵庫はありがたい。


「赤身の半分を先ずは漬けにして冷蔵庫。

んで白身の半分は干しとくか。

そして残りの赤身、白身はフライ用に衣を付けて冷凍庫に。」


調味料も充実してて凄いなぁ、見たことも無いようなスパイスもあるよ。

全てのサファ肉を保存処理し終えると外は薄暗くなっていた。


「今日はこのまま、ここに泊まるかぁ。車中泊とかも平気だし。」


今夜はご飯炊いて(米も小麦粉もあったの神!)サファ漬け丼にでもすっか。

電気とか水道とかガスとか今更だけど軽トラちゃんの燃料だとかどうなってんだろと思うけど、

まぁ、異世界なんだしそんなもんだろと深く考えることを止めた私は米を2合、土鍋で炊き始めた。


軽トラ女子「サファ肉、赤身も白身もあるんだね。まぁ異世界だし。」

ナビちゃん《何でもかんでも異世界のせいにして、考える事を放棄していませんか?》

軽トラちゃん「そんな大雑把なご主人が好き。」

ナビちゃん《そんな事よりもご報告があります》

軽トラ女子「そんな事て……」

ナビちゃん《毎週木曜日は更新がお休みです。》

軽トラ女子「え、じゃあ明日はお休みってこと?」

軽トラちゃん「てことー」

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