竹取の村、軽トラ女子
今夜はチーズフォンデュ。
朝からバゲットをしこたま一口大に切り、乾燥。
ブロッコリーをレンジでピピピして、余熱で熱を通す。
シャ○エッセンをレンジでピピピしてテーブルへ。
チーズフォンデュのセット?2つ分と追いチーズで量を増し増しして土鍋で作る。
氷を入れたグラスにウイスキーを半分、炭酸水を半分でハイボールを作る→飲む。
完成。
フォークに具材をぶっ刺してチーズを絡めてパクり。
熱くても負けるな。
「あんた、外から来なすったのかい?」
ご年配の女性が私を見付けて 声を掛けてくれた。
「はい。旅をしている者で、ケーコと申します。」
「よう、おいでなさった。ここは竹林に護られた、夜にのみ姿を現す夢幻の村じゃ。」
夜だけ!!
え、昼間とかはどーいうシステム?
「竹細工くらいしか誇れる物はねぇが、ゆっくりしていきなせぇ。」
「ありがとう、ございます……。あ、家に入っていった。」
リバイゾさんが、言ってた村に間違いないよね?
とりあえず軽トラちゃんにはミニカーサイズになってもらって村の中を歩いてみた。
《開いている店が何軒があります》
「うん。夜しか来れないなら、この時間に開いてないと商売にならないもんね。」
「いらっしゃい。何かお探しかい?」
一軒のお店に入るとお爺さんが迎えてくれた。
籠やザル、スプーンやフォークなどのカトラリー。ジュリアさんが欲しがっていたランプシェードも有る。
《こちらの製品は全てとても良い品です》
「そうなんだ。すみません、お土産にランプシェードを1つ下さい。」
「まいど、2500イェンだよ。」
その後も他の店を覗いて竹細工の製品を仕入れていく。
私には物の良し悪しは分からない。
ナビちゃんのオススメしてくれる物を買うだけ。
そんな中で一軒、私の興味を引いたお店があった。
「爪楊枝、竹串、竹しゃもじ!」
竹串欲しかったんだぁ、串揚げ作りたかったから。
屋台の串焼き用の串は長過ぎて、バーベキューみたいだしね。
軽トラちゃんキッチンに備え付けの調味料にソースもあったから、近いうちに作ろう。
「そろそろお腹空いてきたけど、この村には食事出来る所ってあるのかな?」
《この村には飲み屋兼食堂が一軒あるだけのようです》
「飲み屋なら行かなきゃね。どんなお酒と料理が、あるのか……。」
お店の名前は【香久山】
お酒も料理もおまかせで注文してみたら、竹筒に入れ2年寝かせた焼酎と竹で蒸し焼きにした鳥肉が出てきた。
焼酎は麦かな?水割りで飲んでみたけど円やかだ。でもこれはお湯割りの方が良いかもしれない。
女将にお願いしてお湯と湯飲み茶碗を貰った。
先ずはお湯を湯飲み茶碗に入れてから、焼酎をゆっくりと注ぐ。
「あぁ、やっぱりお湯割りで正解。竹の香りが鼻から抜けて行くぅ。」
お次は鳥肉。
女将の話では往来雉と言う鳥らしい。
縄張りを、常に行ったり来たりする習性だから仕留めやすいとかなんとか。
日本では高麗雉ってのが居て、昔はよく食べたとお祖父ちゃんが言っていた。お祖母ちゃんも『アレは良い出汁が、出るんだよぉ。』と教えてくれていたけど、今は獲ったら捕られる。お巡りさんに。
「おぉ、柔らかいのに程良い噛み応え。竹筒に香りを閉じ込めていたからか、薄味なのに物足りなさが無い。むしろ、匂いだけでも飲める。」
すみません、焼酎おかわり!!
軽トラちゃん「ご主人、今夜は外飲みかぁ。」
ナビちゃん《寂しいのですか?》
軽トラちゃん「んーん。今はご主人と一緒に居られるから寂しくないよ。」
ナビちゃん《今夜は飲み過ぎなければ良いですね》
軽トラちゃん「望み薄だけどね。」
ナビちゃん《確かに》
軽トラちゃん「ボクもいつかご主人とナビちゃんとで飲みたいなぁ………ガソリン。」




