手伝う、軽トラ女子
肉まんが食べたい。
ピザまんも食べたい。
角煮まんも捨てがたい。
でもあんまん、お前はダメだ。
毎回、舌と上顎が死ぬ。
その後、ノコギリザメが解体された。
解体する人が徐々に増えていき怒号が飛び交っている。
「おーい、こっち手伝ってくれ!」
「待てや!今、手が離せねぇんだよ!」
「おい、誰か氷しこたま持ってこいや!」
あ、ゴローダイさんがカジキマ……ノコギリザメを収納する時に一緒に押し込んだ氷ってもう溶けちゃったのかな?
《こんなこともあろうかと、時間経過しないエリアに保管してあります》
「ナビちゃん、有能!」
流石はナビちゃん、さすナビ。
「あのー!氷、出しますよ」
「おぉすまねぇ、頼むわ」
ピンポーン
《氷100キログラムを排出します。ご注意下さい》
きゅるるるるるぅ
しゅぽぽん
しゅぽぽぽぽぽぽぽん
《無限収納からの排出が完了しました》
《またのご利用をお待ちしております》
「バカヤロー出しすぎだ!!!」
「あ、すんません。」
「その氷こっちにもくれ!腸の活きが下がっちまう。」
……
………
…………
鐘が5つ鳴ってからしばらくして作業は終わった。
結局いつの間にか私も手伝っていたけど、結構楽しかった。
やっぱり大勢で作業するのって良いな。
汗かいたけど、おかげでまた大衆浴場でひとっ風呂浴びて冷えたビールをくぁーっとやる楽しみも増すってもんだ。
「終わりましたか、お疲れ様です。」
頃合いを見計らって来たとしか思えないくらいのタイミングでジステリアさんが戻ってきた。
ギルド長として他にも仕事があったんだろうけど、この人はどことなく信用しきれない。
「お客さん、ギルド長。こりゃあとんでもない代物だったぞ。」
そう言いながら解体担当のオッサンが、私とジステリアさんにコロンとした物を見せてくれた。
「何です、これ?宝石みたいに綺麗な塊ですね。」
「出ましたか、やはり。」
「こいつぁ、魔力の塊。魔石と呼んでる。」
魔石……また、みーちゃんが喜びそうなワードが。
「無色透明……無属性ですね。」
《戸倉様、魔石はお売りにならないで下さい》
「あ、うん。後で使い方教えてね。」
《はい。きっと、軽トラさんも喜びます》
軽トラちゃん?
綺麗な物が好きなのかな?
「やはりお売り頂けませんか。技術さんでしたら魔石の存在をご存知かとは思いましたが、残念ですね。」
え、どういうこと?
《戸倉様、魔石は最低でも3000000イェンの値がつきます》
「さっきジステリアさんが査定した買い取り価格の2倍!?」
思わずジステリアさんの顔を見たけど、澄ました顔してやがった。殴りたい。
「ナビちゃん、助かったよ。知らないで損するのは仕方ないけど、損するのを知ったら気分良くないもんね。」
《これで少しはお昼の汚名は返上出来たでしょうか?》
まだ、気にしてたんか。
「ナビちゃん、ありがとう。」
ちゃんと感謝の気持ちは伝えないとね。
「では、魔石以外は全て買い取りで宜しいのですか?」
「良いよね、ナビちゃん?」
《はい。他はお売りして頂いて構いません》
「だ、そうです。」
「ではこれより鑑定師による査定を始めます。」
軽トラちゃん「うわぁ、カジキマグロさんのアイテムがいっぱい!」
軽トラちゃん「お肉に、おっきな骨とギザギザの棒?」
軽トラちゃん「あれ?何だろ……キラキラした石?」
どーーーーん
軽トラちゃん「うわぁ!?誰かにタックルされた。」
?「てぇんめぇ、ここは何処だ!」
軽トラちゃん「あっ!鹿さんだ!!」
鹿「誰が鹿だ!!オイラはトナカイだ!!!」
軽トラちゃん「え?」




