身の危険を感じる、軽トラ女子
赤潮でツブも食べられなくなるそうな……。
北海道の水産業、どーなんの?
流石に時間が早すぎるから、噴水広場で少し休憩してから商業地区に来た。
やっぱり商人も朝から元気だ。
各地からの仕入れや、商品を支店へ運搬する馬車が沢山並んでいる。
道中の護衛だろうか、武装した人たちも居る。
「そういや、途中で会ったジリアさんは無事に漁村に向かってるんだろうか?」
確か、漁村に支援物資を届けるとか言ってたよね。
お役人でも現場に行く人は大変だ。
「えぇと、天秤にハートと金貨……」
「おーい、夕べの姉ちゃん!」
クトレー商会のマークを探していると前方から大声で呼ばれた。
「あ、昨日のお兄さん。おはようございます。ビールごちそうさまでした。」
「いやいや、なかなか楽しかったよ。また飲もう。アリーちゃんから聞いたんだが、南の漁村から魚介類を運んで来たんだって?」
「はい。状態を見て、買い取って頂けると助かります。」
建物に案内してもらい、お茶を頂きながら商談に入る。
と、言っても村長さんに書いてもらったリストを渡すだけだけど。
「あらためて、クトレー商会の商会長リバイゾだ。各集落の特産品を多く扱っている。」
昨夜のへらへらした雰囲気は消え、キリッとした空気になった。
「にしても、これだけの量を持ってきたのか……凄い収納魔法具だな。ケーコさんの魔力も高くなきゃ使いこなせない代物なんだろうな。」
「そこそこの魔力持ちらしいのですが、基準が分からないんですよ。」
「しかも時間経過しないなら、商人としては取り込みたい人材だ。」
え?
これって前にみーちゃんが……
『主人公のチート能力がバレたら国とか有力者に囲いこまれて監禁生活→バッドエンドからの闇落ち復讐者のダークファンタジーになっちゃう!』
って言ってたやつ!?
……まぁ、いざって時は軽トラちゃんとナビちゃんが居ればどっかに逃げれば良いや。
逆に利用してやる、くらいの気構えで商人とは付き合わなきゃ。
「私は自由気ままに色々な土地に行きたいので、こちらの商品を買って旅先で売る生活も良いかもしれませんね。」
「うちの商会に所属する気はないかい?後ろ盾が必要だろ?」
「生憎、既に大きな後ろ盾は持ってますので。」
「大きな後ろ盾?」
私の後ろ盾は……この世界。
回数制限有りで使い減りはしそうだけど。
私が元の世界で死んだ原因がこの世界に有ると認めたんだから、1、2回くらいは助けてくれるだろう。
楽天的?
希望が無きゃ、人は暗い中を闇雲に生きてくだけだよ。
「まっ、勧誘はこのくらいにして。とりあえず一品目ずつ出してもえるかい?」
あ、深く突っ込まなかったって事は何かを感じ取ったな。
「分かりました。」
ピンポーン
《氷詰め木箱の魚介類が7箱排出されます、ご注意下さい》
きゅるるるるるぅ
ぶよよよん
《無限収納からの排出が完了しました》
《またのご利用をお待ちしております》
軽トラちゃん「早くご主人に会いたい。」
ナビちゃん《このままでは、いつお呼びが掛かるか分かりませんね。》
軽トラちゃん「むぅ……。こうなったら!!」
ナビちゃん《な、何をするつもりですか!?》
軽トラちゃん「次回、【ミラクルマジカル☆軽トラ大・変・身】にレッツ・ドリフト」
ナビちゃん《軽トラさんまで嘘予告はやめて下さい》




