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鑑定は死にスキル?  作者: 白湯
メインストーリー
59/346

天然タラシ

 戦闘員組を見送る。

 

「お兄ちゃんー! 行ってくるねー!」


 うん。今日も元気が大変よろしい。

 

 

 月島 水奈

 恐怖度 20

 

 

 水奈の頭を撫でる。

 恐怖は最初に比べると大分低くなったよな。

 

「ああ、頑張って来い」

「お兄ちゃんも頑張ってね!」


 うん。もうめっちゃ頑張っちゃう!

 今日は強いのと戦う予定ないけど。

 

「氷君、行ってくるね」

「ああ、行ってこい」


 穂乃香は抱き締め希望のため、抱き締めてやる。

 視線など知らない、気にしない。

 戦闘員組を見送った。

 俺は自室へと――

 

「氷河様、今日もお手伝いよろしくお願い致しますね」


 うん。知ってた。

 

(では何故部屋に行かれようとなさるのですか?)


 ほら、その……そこまでがお約束というか?

 

(では私も、毎回氷河様を引き止めれば良いのですね)


 うーん男子の視線が面倒だから止めようか。

 俺が悪かったです。はい。

 しかし君人気だねー。

 

(好意を向けて頂くのはありがたい事ではありますが、些か下心が多すぎますね。氷河様ぐらい紳士でないと)


 俺を紳士と評す、お前の感性を疑うわ。

 

(氷河様は紳士ではないですか。スキルを悪用する事もありませんし、気配りもなさって下さいます。昨日街を歩いた際は歩幅を合わせて下さいましたし、疲れた私をベットに座らせる際は、局部に触れぬよう注意を払いながら優しく座らせて下さいました。それから――)


 あーあー分かった分かった。分かったから止めろ。

 不必要によいしょするんじゃねぇ。

 

(そう照れずとも良いではありませんか。本当の事ですので)


 うるさい。行くなら早く行こうぜ。

 

「では、参りましょうか」


 またしても非戦闘員組の注目を浴びながら、俺は王女の部屋へと行く事になった。

 

 

 

「昨日に比べて落ち着いたようですね」


 まあ、おかげさまでな。

 穂乃香と水奈は天使だと改めて再確認できた。

 

「本当にお二人を愛されているのですね」


 そうだけど、そんな暖かい目で見るな。

 

「それに美鈴様の存在も、氷河様に良い影響を与えていらっしゃいますね」


 神奈が? スケコマシ扱いされたんだけど?

 

「美鈴様が心置きなく話しているように、氷河様もまた心置きなく話せていらっしゃるんですよ。それと氷河様はスケコマシと言うよりは天然タラシですね」


 え? 俺鈍感系なの? なんかどっちにしろ嬉しくない。

 

「鑑定スキルを取得するまで、穂乃香様の好意に気付いていらっしゃらなかったのでしょう? それに私も氷河様に誑かされた一人ですよ?」


 まあ、確かに気付いてなかったけども……

 その言い方には語弊がある。なんだよ誑かされたって止めろ。

 

「私は氷河様の事好きですよ?」


 黙れ恋愛度0。お前の方がタラシみたいな事言ってんぞ。

 

「氷河様は水奈様への恋愛度が0だった時、好きでは無かったのですか?」


 ……好きだったけども。

 

「私も同じですよ」



 ラミウム

 月島氷河 親愛度 100 恋愛度 0

 

 

 あー! もうわけ分かんねぇ! だからお前苦手なんだよ!

 

嫌い(・・)とはおっしゃらないのですね」


 うるせぇ。

 

「氷河様、今の貴方様なら問題ないと思います。私の思い浮かべる場所に連れって下さいませんか?」


 ふーん。まあ強くなれるなら別に良いよ。

 

「では、お願い致します」

「『サークル』『テレポート』」 

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