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鑑定は死にスキル?  作者: 白湯
メインストーリー
58/346

愚痴聞き係

「あ、スケコマシ」

「お前は人を見るなり、なんて事言うんだ」


 朝食後。

 トイレに向かっていたため、タイミングを調整して神奈の部屋に来たのだが、

 俺を見るなりスケコマシ扱いしやがった。

 トイレまで見れるのかって?

 トイレどころか、風呂、自慰、性行為まで過去のもの、していればリアルタイムでも見れる糞スキルだぞ?

 プライバシーの侵害なんぞ今更だ。

 だからと言って好んで見るつもりは無い。スキルが消えない限り何時でも見れるからな(・・・・・・・・・・)

 そんなのは俺が生きてる限り何時でも見れる。

 なら今しか出来ない事をした方が何倍も能率的だ。

 今するべきはレベルアップ、こいつらの精神安定、日坂の救出だ。

 他の事に手間かけてる時間なんてない。

 

 

 神奈 美鈴

 ストレス 95

 

 

 昨日の報告会で俺が不在。

 俺が不在の状態で穂乃香がキレてたから、こいつも相当ひやひやしたようだ。

 元々日坂が居なくて溜まっていく一方なのに、

 王女の謁見があって、俺への憂さ晴らしも出来てなかったからな。

 でもスケコマシは無いだろスケコマシは。

 

「お兄さん穂乃香と付き合ったんですよね~? 穂乃香の反応見れば分かります。だと言うのにお兄さんは、新たに王女様まで手を着けてるじゃないですか~。このスケコマシ」

「どうしてそうなる。スキルが似ていたから、仕事を手伝わされているだけだ。王女()と俺は色恋沙汰って訳じゃない」

「つまり穂乃香とは色恋沙汰な訳ですね~」


 うるさい……によによするんじゃねぇ!

 

「でも、他からはそう見えていない訳ですよ~。王女様のお手伝いをしているのはお兄さんだけで、それを目撃した人が居ませんから。もうみんなあれやこれや、想像に妄想で花咲かせては嫉妬したりしてる訳です~」

「いい迷惑だ」

「本当に迷惑です。男子がうるさいし、それによって穂乃香がキレるし、私の気苦労が絶えません。お兄さんどうにかして下さいよ~」

「俺に言うな、王女様に言え。それに俺はお前に言われた通り働いてるだろうが。ニート卒業だ」

「う~ん。表だって文句が言えなくなってしまったからこそ、嫉妬をグチグチし始めてます~。女々しいですね~。つまりプラスマイナスで言うとマイナスです」


 どうしろっちゅうねん。

 

「まあ、晴れてお兄さんはヒモでは無くなった訳ですが~、お仕事内容が王女様の召使いとは。あまり王女様と仲良くし過ぎて、穂乃香に嫉妬されないようにして下さいよ~?」

「召使いじゃないくて手伝いだ。それに俺は王女様の性格苦手だから、仲良くなることは無い」

「おや? 話した感じ悪そうな方ではありませんでしたけどね~? でもお兄さんは(・・・・・)苦手って事は、王女様からはそうでもないんですね~このスケコマシ」


 お前はどうしても俺をスケコマシ扱いしたいらしいな。

 

「ハッ! お兄さんもしかして私の事も狙ってるんですか? 駄目ですよ~私には日坂先輩と言う、将来を誓い合った人が居るんですから~」

「誓い合ってねぇだろ、お前の一方的な好意だ。それが実るかはこれから次第だろうがな。大体俺とお前が恋仲とかありえねぇだろ。想像できるか?」

「無理ですね。天変地異の前触れですか~?」


 天変地異が起こってもたぶん無い。

 

「実るかはこれから次第ですか……お兄さん協力して下さいよ~。なんなら便宜を図って下さい」

「…………良いだろう」

「え? やけに素直ですね、変な物でも食べました?」


 テメーこの野郎。

 

「じゃあお願いしますね~! 約束ですよ! ……よし! 囲い込みがまた一つ!」

「口に出しちゃ駄目な奴だろそれ……」

「お兄さん相手には今更じゃないですか~」



 神奈 美鈴

 ストレス 75

 

 

 今回は多めに下がったな。

 日坂との便宜を図るってのがそんなに嬉しいのか。

 まあ、これからこの時間が日坂と会える時間になる訳だから、

 便宜を図ると言うのは間違ってない。

 神奈の愚痴聞き係もこれで終わりだな。

 

「さて、そろそろ出発の時間だろ? 行くか」

「そうですね。お兄さん、また(・・)お願いしますね~」


 …………愚痴聞き係は続行なのか……?

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