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アラフォーおっさんのSF無双記~最強コロニーとロボットをもらったので自分と美少女クローンだけの楽園を築く~  作者: 白銀天城


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艦隊大戦争

 パラドクスでステルスモードオン。コロニー同盟軍の大艦隊に近づいていく。これだけの数を近くで見るのは初めてかもな。通り過ぎる機体に見つからないように、そーっと離れて移動し続けよう。


「戦艦は動きませんが、コスモクラフトにぶつからないようにご注意を」


「了解。このへんか?」


 適当な戦艦に近づいたら、あとはノイジーが判断する。


「周辺に反応無し。次のポイントを出します」


『みんなどうだったかな? これからも応援してね!』


『ここからはトークタイムよ』


 ナビに従って進み、さらに2度外れる。めんどくさくなってきたぞ。おそらく残り時間も少ない。このまま終わるのはつまらん。


「信号をキャッチしました。戦艦の中腹ですね。マップに出します。ビームで撃ち抜けば装置の持ち主ごと消えるはずです」


「ナイスだ」


 図面を見ながら該当箇所に移動。手のひらにエネルギーを集中し、放たれたビームソードが戦艦を貫通した。


「よし撤収」


『敵襲!? どこからだ!』


 すぐに消して急速旋回。高速移動で離脱しよう。戦艦は沈んでいない。誰がどこから攻撃したのかわからず、コスモクラフトがウロウロするばかりだ。


『故障か攻撃かはっきりしろ! 被害報告早く!』


「まだアイドルたちに動きなし。自爆は避けられたな」


「同盟側に多少の混乱は見られますが、全体に広がってはいません。局所攻撃が1回だけというところが、船の故障なのか攻撃なのか不明だからでしょう」


「包囲網を突破して、無意味に見える一箇所だけを攻撃する理由がわからんからな」


 だがここから戦闘の流れになれば別だ。大乱戦になるだろうし、それは見たい。だがアイドルが死ぬとゲームオーバーなのがめんどいんだよなあ。


「ハヤテ様、なんか両陣営がごちゃごちゃ言い出してますよー」


 通信を広域傍受に切り替える。なんか言い合いしているな。会話をまとめてみる。


『いきなり攻撃されたがお前か? アイドルではなく武力で決着つけたいんだな?』


『知らん一歩も動いてない。どこだよ?』


『うちの◯◯っていうポイントだよ。攻撃されたぞ』


『そんなとこどうやって攻撃すんだ言いがかりやめろ』


 とのこと。ごもっともだ。混乱しているようで何より。アイドルもそそくさと機体に乗って帰ろうとしていく。


『何をしている! 起爆装置はどうした!』


『装置と管理者に反応無し。おそらく攻撃された場所にいたものと……』


『ありえん! やつらに情報が流れているというのか!』


 爆破は止められたらしい。はっはっは、ざまあみやがれ。俺の楽しみを奪うやつらは損をするのさ。


「次の指示をどうぞ」


「このまま見ていよう。双方帰るならよし。戦闘始めるなら台無しにしてやる」


「実にオーナーらしくていい案だと思います」


 パラドクスで待機していると、さらに焦ったような会話を傍受する。


『アイドルが逃げるぞ! こうなればあの船ごと沈めろ!』


『ですが放送されて……』


『こちらは攻撃されたのだ。大義名分はこちらにある! そういうことにしろ!』


『了解! 主砲チャージ!』


「やめろアホが!」


 チャージ中の主砲にビームを叩き込む。すると大爆発を起こし、戦艦の前半分がぶっ壊れる。


『攻撃を受けたぞ!』


『ええい、やはり敵の攻撃だったか! 撃て撃て!』


 尋常じゃない量のコスモクラフトが発進していく。200はいるぞ。一斉に飛び立ち、ワルキューレ部隊と儀礼艦を狙って進み始めた。


「結局戦闘になりましたね」


「どうしろっつうんだよ」


 両軍の攻撃が始まり、宇宙を銃弾とビームの雨が交差する。最早嵐のようだ。


『おのれ突然攻撃してくるとは……ワルキューレ部隊、やつらを止めろ!』


『了解! ライブを台無しにする悪党め、成敗してやる!』


 ノーマルタイプとワルキューレが入り乱れていく。機体が破損し、爆散し、それでも止まることなく銃弾の嵐は続く。マシンガンやバズーカも飛んでいる。ビームが完全な主力兵器ではないのだろう。それがコスト的な問題か、技術的な問題かは知らん。とにかく多種多様だ。


「しょうがない、多少援護してやる。今回は味方信号を出すな」


「了解。お好きに暴れてください」


「ハヤテ様、わたしたちもいきます!」


「わかった。必ず2人で動け。敵陣の背後からバレないように落とし続けろ。俺は中央で暴れる」


「了解しました。どうかお気をつけて」


 敵も完全に背後を取られるとは思っていないだろう。レーダーに何も映っていないのだから。それでも2人が心配だ。援護させるか。


「ノイジー、砲撃であいつら付近の戦艦落とせ。5個くらい」


「了解です。ホーミングレーザー200門発射」


 レーザーの群れが美しい曲線を描いて進み、戦艦を串刺しにしていく。集中砲火を受けた戦艦は逃げることもできずに撃墜された。


『なんだ!? どこからの攻撃だ!』


『こんなにあっさりと……ありえん!』


 敵はさらに混乱している。俺は戦艦の主砲を破壊しては次に行く。


『そこの機体、止まれ!』


「邪魔なんだよ!」


 マシンガンの弾を横に回転して避けると同時に急加速。すれ違いざまに敵の胴を切り払う。


『バカなあぁ!?』


 見事爆散。続いて近くの主砲を撃ち抜いていく。とにかく儀礼艦が撤退するまで被弾させないようにするのだ。


「ビームソードハリケーン!」


 両手から極太のビームソードを出して、回転しながら敵の群れを突っ切る。細かいビームをばらまくことも忘れない。


『うわああぁ!?』


『があっ!?』


「ちっ、思ったより数が多いな」


 俺だけで戦っていいなら楽勝だが、儀礼艦がまだ撤退しきっていない。近づこうとするコスモクラフトを迎撃し、ワルキューレ部隊を無視しながら飛び回るのは面倒だ。乱戦の場合、片方だけを狙うのもひと苦労なんだよ。


『そこの機体、同盟軍じゃないな。落ちろ!』


「気づくのが遅いんだよ」


 機体を左右に振って敵部隊の銃撃を回避。するとミサイルの群れが俺につきまとってくる。ブーストを全開にして速度で差をつけ、そのまま敵陣の真ん中へ突っ込んでいく。


『こちらに来るぞ!』


『回避だ!』


「ビームウォール!」


 敵部隊の四方に巨大なビームの壁を作る。俺だけがすり抜けながら射撃を繰り返すと、敵は壁か味方にぶつかってしまう。そこにミサイルが直撃していく。


『やめろ、こっちに来るな! ぎゃあぁ!!』


『どけ! このままじゃうわああぁ!?』


「閉じろ!」


 壁を一気に接近させる。敵は空いている場所を目指して一斉に群がるので、あとは両手からビームの渦をぶちまければいい。


『逃げ場がない! こんなバカな!』


『どうにもできない!? ちくしょおおぉぉ!』


 これで20機くらいは倒せたはずだが、まだまだいるな。手間のかかる。


「援護いたします」


「お手伝いにきましたよー」


 シオンとリリーがこちらに来た。ここからは3人で動こう。


「よし、前線でワルキューレの少ない場所をカバーする。ついてこい!」


「了解でーす!」


 俺とリリーが二刀流で突っ込む。斬り刻めない範囲を、シオンの射撃でカバーしつつ飛び回ろう。


『何だ? またノーマルタイプ?』


『前の戦場にいた奴らか!』


 おっと、覚えているやつもいるようだ。大暴れは控えるとしようかね。


『応答しろ。貴様らの目的と所属を言え』


「無視しておけ」


「はーい」


「謎は謎のまま、ですわね」


 どっちからの通信も無視。10機20機と落とし続ける。前線の戦艦も少なくなってきた。さくさくいくぞ。シオンが戦艦のブリッジを撃ち抜き、リリーが3枚におろす。俺が両手に収束させたビームで破壊する。これを接近から離脱までに行う。


「そろそろ撤退するべきだと思うがね」


「しぶといですねえ。まだ100機くらいいますよあいつら」


「わたしたちが全滅させては、こちらが撤退する時間が減りますし……困りましたわね。あら、この曲は……」


 この宙域全体にド派手な音楽が鳴り始めた。アイドルの曲かと思ったが違う。この最近体験した強引でうるさい展開はまさか。


『そこまでだよ君たち! アイドルのライブで撃ち合いなんてノーだ!』


 田中だ。あのミラーボールみたいな機体でやってきた。


『おいなんだあいつ』


『うるせえ! 曲を止めろ!』


『バトル中止だ! アイドルのパッションとソウルを汚しているよ! こんなの悲しいだけじゃないか! ミュージックはエンジョイするためにあるものだ!』


 なんか戦闘を止めに来たらしい。曲がうるさい。映像も流れてきた。キラキラした派手な服で踊りながら戦闘を止めろとうるさい。


「撤収。あれとかかわりたくない」


 儀礼艦は逃げ切った。アイドルも無事。ならもういいや。3機ともステルスモードで楽園へと帰還する。あとは好きにしやがれ。


『どうか聞いて欲しい。君たちは心からアイドルを愛しているんじゃないのかい? 彼女たちが悲しむことはノーだ』


『うるせえ消えろ!』


 ノーマル機が田中へと攻撃を始める。それを踊るように回避して反撃に移った。


『パッションキッス!』


 各部位から出るショットガンのようなビームで、敵の四肢が破壊される。


『どわああぁ!?』


『よくわからねえが調子に乗るなよ!』


『シャイニングブーメラン!』


 さらにブーメランで遠くの敵の右腕がもぎ取られていく。どうやら無力化するだけで、殺すつもりはないらしい。


『気をつけろ! 無駄に強いぞ!』


『アイドルは避難した。これ以上のバトルは無意味だよ! 無駄死にしてどうするんだい!』


 両陣営が冷めていくのを感じる。無駄死にという言葉に反応したのか、前線で突っ込む機体が減り、銃撃も少なくなっていく。コロニー同盟側は後方が撤退を開始しているのもあってか、ワルキューレ側も無理して追うつもりはないようだ。


「妙な終わり方したもんだな」


「音楽は派手なのに、気分は盛り上がりませんねぇ」


「目的がわかりませんわ」


 完全に無関係なのに乱入したのか? アホやん。アホの思考は理解できん。


『そこの機体、武装解除してこちらへ来い。ゆっくりとだ』


『オーウ、アイドルとのコラボ依頼かな? オーケー、レッツゴウ!』


『ゆっくりつっただろ! 音楽を止めろ!』


「連れて行かれましたよあいつ」


「そのまま処刑されてしまえ」


 こうして戦闘はぐだぐだで終わった。ここからは俺の部屋で監視に戻るとしよう。

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