書籍化記念番外編 正月の休みの昔の遊郭と今の風俗
明日1月5日が書籍の正式な発売日になります。
もうすでに買ってくださった方も多いようですがぜひともよろしくお願いいたします。
正月休みの江戸時代の遊郭と現代の風俗はどんな感じかといえば、以前本文でも書いていますが遊郭は正月の元旦だけ休みです。
大見世の主な顧客の大名は元旦の卯の刻の明六ツ(おおよそ六時)に江戸城で将軍さまへ挨拶をしないといけないし、その後藩主は江戸の藩邸に戻って家臣の挨拶を受けたり、他の藩の藩主への挨拶回りに回ったりしないといけないからお武家さんは正月も休むことはできないのです。
旗本・御家人でも事情はあまり変わらないようでやはり挨拶回りが大変だったようです。
これは京都の島原の公家なども同じなようです。
大晦日は寝ずに過ごしてその後そのまま朝から挨拶回りをしないといけないお武家さんは大変な状態ということもあって大見世は7日まで休みだったりする店もあります。
現代の風俗は業種などによりますが、私は今年は12月31日と1月1日は2連休を取れました。
30日までと2日から普通に仕事をしておりますけどね。
年一回だけの2連休なのでのんびり寝たり防水DVDプレイヤーでアニメを見ながら風呂に入ったりしてました。
しかし、ソープランドなどは元旦の日の出からやってる店もあるのでそういう店は大変です。
吉原のソープランドは立地的に自宅から通うというのは難しいので基本的に下っ端は強制的に寮に入らされます、店長マネージャークラスだと自分で部屋を借りることができるようになりますが当然遠くは駄目です。
ので男性従業員確保は元旦でも大丈夫なのでしょう。
そのかわり従業員がいきなり飛ぶ、つまり寝てるはずの間にどっかに行ってしまうことはよくありますけどね。
基本10時間から12時間と言う勤務拘束時間の長さと週一休みの割に給料は25万くらいなので日給は9千円くらい時給だと750円から900円位になるのでやってられるかと思う人も多いようで。
そして江戸時代と現代で大きく違うのは江戸時代の遊女は元旦休みでも吉原からでられなかったのに対して、現代の風俗嬢は正月で帰省する女の子もかなり多いので出勤を確保するのは現代のほうが厳しいということですね。
1月2日とか3日にお客さんが来るのかというと江戸時代の遊女は暮れに約束していた馴染みの客がやってきて「初買い」をしていくのですが、初物好きな江戸っ子のおかげで割と吉原は混雑していたようです。
現代の風俗も意外と1月2日3日に来るお客さんは居たりしますけどね。
正月はコンビニやスーパー、牛丼屋、デパートなどは開いてるとはいえやはり閉まってるお店も多いので余り行くところがないからと風俗で遊んだりキャバで飲んだりする人は意外と多いのです。
今日1月4日は仕事始めの人も多いのか長期連休にしては珍しく混んでいますし(ゴールデンウイークなどはお客さんが分散してしまうのであんまりこまないのです)幸先が良くて何よりです。
昔も今も風俗は休みは少ないのですね。
現代の風俗嬢は江戸時代の遊女と違って店に縛られてるわけではないので休みは自由ですけど。




