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perfettt O mnojjod  作者: 如月充霰
第一折
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0.創成期からの言伝

辺り一面に広がる蒼。積雲を浮かべた縹色の空。細やかに涙を遊ばせ瑠璃色に透き通る海。岸上に立つ黄金の髪が爽風に靡く。状景を映す涅色の瞳は、輝いていたーーー


 この世の万物は、摂理に従い存在する。自らの性質や環境に応じて法則が設けられ、その恩恵、弊害を互いに享受している。

 起こり得る事象には特定の原因があり、生命は歳月を経る為に相応の命を食う。世界に存在する"すべて"に解明し得る理由がある。

 しかし基盤とされるその法則は、絶対ではない。元来の自然法則を無視した不思議な力、それに引き起こされた現象を人々は『未知なる贈り(ドヌム)物』と呼んだ。



 この世界(ムルーブ) の生物は大きく四種に分けられる。植物、動物、霊物、そして人間。

 その内、意志を持たない生物、植物(ラント)は他の三種と中立関係にあった。他の種の争いに干渉せず、その何れとも相互関係を保った。そして残りの動物(アヌマル)、霊物(マール)、人間の三種はこの順に三竦みの関係を持っていた。

 霊物(マール)は"ドヌムを司るもの"と信じられ、その存在自体が人の持つ知識では解析出来得るものではなかった。揃って黒い影のような体と、煌光の漏れだす双眼のように空いた孔をもつが体長や形体、起こす現象は様々である。不可解な自然現象の多くが霊物(マール)の所業であり、主に災いを齎した。また人を見取るとそれを襲ったが、未知の能力(ドヌム)を扱えない人間に抵抗の術はなかった。霊物(マール)は人間の天敵であった。

 対して、動物(アヌマル)は"ドヌムを操るもの"と言われ、種族特有の未知の能力(ドヌム)を生み出す事が習性化されている。動物(アヌマル)は先天的に霊物(マール)への抵抗能力があり、余程の格差がない限り退ける事ができる。人間に対しては従順で友好的であり、人間は動物(アヌマル)の習性を活用して豊かな生活を営んだ。



 そして極稀に人間の中に未知の能力(ドヌム)を引き起こすものが現れた。それらは『贈られた者(ドーニウス)』と呼ばれ、個々に寄り多種多様の能力(ドヌム)を有した。ドーニウスと化するための条件は謎であったが、先天的なドーニウス『神より賜りし者(インドーニウス)』の多くは先人から継承された遺伝的なものであった。

 贈られた者(ドーニウス)の持つ能力は人世に利便と喜楽を寄与し、活動の幅を広げさせた。何より未知の能力(ドヌム)を有する者は霊物(マール)を退けた。その為、人口の凡そ一万人に一人しか存在しない『贈られた者(ドーニウス)』を人々は賞賛し敬愛し、崇拝した。



 我々は無量の霊物(マール)が棲み付く未踏の地を人間の領域と化する事に成功した。広大な円状に広がるこの大地を、人々が安寧の日々を送り、集える事を願って『 調 和 (コンコルディア)』と名付ける。

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