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九話

 チュンチュンと言う鳥の鳴き声で目が覚めた。世界が違っても、朝に鳥が鳴くという事は同じらしい。欠伸をしながらベットから起き上がり、洗面台へ向かう。途中、トントンという何かを切るリズミカルな音と、美味しそうな匂いにひかれそちらへ向かう。

『おはようよく眠れた?』

『ばっちり。』

『そう、じゃあもうすぐご飯出来るから顔を洗ってきなさい。』

 分かったと返事をし顔を洗う。いつもと違うこの会話が何だか楽しく思えた。


『『いただきます。』』

 いつもの掛け声とともに箸を動かす。メニューは、ご飯と味噌汁焼き魚という和食だ。(こちらでは、東方食と言うらしい。)まず味噌汁を飲む。白味噌を溶かしたスープにワカメと豆腐が入っていて少し濃いめの味付けだ。ご飯によく合う。そのご飯もふっくらとして柔らかく出来立ての上手さを感じさせる。焼き魚は、ここが漁村と言うだけあり脂が乗っていて箸が止まらなくなる。自分よりも、はるかにうまい料理の数々に感激だ。

『美味しいって聞くまでもないみたいね。』

 愛華さんが言う。

『自分ではここまで美味しいものは作れないからすごく尊敬する。』

『料理出来るの?』

『父さんが仕事に専念してるから、家事はすべて自分の担当だったんだ。』

 なぜかじっと顔を見つめられる。

『……何か付いてる?』

 顔に手を当てるがどうやら違うようだ。聞いても答えない。なんだろう?

 

『さあご飯も食べたし、楽しい勉強をしましょう。』

 後片付けの後、勉強会が始まった。なんだか楽しそうだな。

『まず、この世界について。この世界の名前は共鳴世界ガルトニア。さまざまな世界の中心にあって、時折ほかの世界から異界人が世界を超えてきたりするわ。』

『世界の中心?』

『ええ私もよく分かっていないけど、他の世界と繋がりやすいからとかなんとか。まあ詳しく知りたいならいつか皇都に行って調べてみる?』

 この世界に慣れたら行ってみようと思いながら耳を傾ける。

『次は地理。三つの大陸があるわ。』

 どこからか地図を出してきた。世界地図だろう。

『一つは世界最大の大陸ノルトヴェスト。北側から西側まで広がっていて様々な国があるの。大体北の大陸とか北西の大陸とか呼ばれてるわ。』

『次は南にある大陸ユークワーク。ほとんど密林に覆われて未開地ばかりになっているわ。住んで居るのは大半が獣人ね。密林大陸って呼ばれてるわ。』

『最後は、今私たちがいる東の大陸オストルネ。南北に長くて四季がはっきりしているのが特徴ね。大体東の大陸とか言われてるの。』 

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