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ピザ


 向島家のリビングでソファに座ったまま、まきるは隣の翔子に話しかけた。



「お母さん」


「あ? なんだよ」


「ピザ食べたい」


「ピザ? なんでまた」


「んー、今すごくなんとなくそう思ったから」


「ピザねぇ。…………まあ、今日は却下だ」


「えー、なんで?」


「もう今日の献立が決まってるからな。諦めろ」


「ちぇー」


 夕飯の時間


「ほら、今日の飯はこれな」


「わーいっ、今日のご飯は何か……な……」


「翔子さん。なんでオムライスなのに、ケチャップの文字がピザなんだい?」


「わがままな娘の要望に応えてやったんだよ。ほら、食うぞ」


「そうなんだ。まきるもよく分からないこだわりがあるもんだね」


「……違うけど美味しい。…………ああっ、でもなんか悔しいっ」

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