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故郷捨テル  作者: 智葉亜紗芽
小学校編
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17/19

ミユキ~図体デカけりゃ態度もデカい~

 皆さんは「ミユキ」と聞いて思い浮かぶ人はいるだろうか?あだち充の作品の登場人物・若松みゆきと鹿島みゆきを思い浮かべる人、プリキュアのキュアハッピーの変身前の星空みゆきを思い浮かべる人、駅メモのでんこ・茅沼みゆきを思い浮かべる人…様々だろう。

 今回は、そんなミユキ達とは態度も性格もかけ離れたミユキの話をしよう。


 ミユキと私との出会いは世矢幼稚園からだった。これはあまり言いたくはなかったが、ミユキは当時からやや太ましい体格をしており、それは当時隣の組だったミワと一、二を争えるほどだった。ミユキにはヒデミさんという姉がいるのだが、ヒデミさんは比較的標準体型だったので、姉妹間でのギャップが当時から激しかったのだった。


 そんなミユキの幼稚園での性格は忘れてしまったが、小学校に進学してから、同じ学年の子達に対して急に態度がデカくなったのだ。サル山の身分に例えるなら、ボスザルと例えてしまってもいいだろう。それほどミユキの体格と態度の大きさが比例するようになったのだ。こんなミユキも例外ではなく、外面がいいので、先生からの評価は高い。これだけは言っておく。


 ミユキの態度のデカさは、小学校を経て、中学校でもますますデカくなった。そして、先生相手には「いい生徒」ぶっているのである。


 それは、中学一年で露わになった。ミユキは私とユミコさんに対してものすごくキツく当たるようになったのだ。私は病院に連れて行ってもらえず、大人になってから発覚したクチではあるが、私とユミコさんは発達障害を患っていた。私の方は自閉症スペクトラム障害で、ユミコさんはアスペルガー症候群だ。

 ミユキは私とユミコさんにわざと聞こえるように、私とユミコさんの悪口を言ったり、私とユミコさんを気遣う先輩たちに文句を言ったり…酷い時には私とユミコさんをばい菌扱いしたのである。


 ユミコさんは二学期の定期試験でアスペルガー症候群だという事が判明したが、それをミユキはわかっていてやっていたと思うと、本当にタチが悪い。

 高校は私が日立市の公立高校、ユミコさんは定時制高校にそれぞれ進学し、ミユキは私とユミコさんに嫌がらせした事を、寧ろ正義ヅラしながら水戸市にある大成女子高等学校に進学した。


 私とミユキがその後再会したのは常磐大学のオープンキャンパスだったが、その際に国際学部の先輩が、私が日立市の高校から来た事を告げたとたん、「そんな遠くからよく来たね」と褒めた時のミユキの表情は嫉妬に満ちていた。まぁ、当時の私は高校デビューに近い事をしていたので、過去に嫌がらせした相手かどうか気づかなかったかもしれないが、ちょっとスカっとした気分だ。


 結局、私は毒親と担任のエゴで茨城キリスト教大学に進学してしまったのだが、成人式の日に行われた同窓会で私はミユキと男子数名、当時学年主任だったT先生と写真を撮ったが、ミユキは私に嫌がらせをしていた事は、もうすっかり忘れてしまっていたのである。私は今もミユキが放った不快な暴言の羅列は一度も忘れていないのだが。加害者側が忘れるのは、「いじめ」という括りではよくある話ではあるが、正直言って被害者側としては、犯罪を犯していながら、この言動は納得のいかないパターンである。

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